【平和記念式典 挨拶全文】被爆地選出 岸田文雄総理が決意 「現実を『核兵器のない世界』という理想に結びつける」

【平和記念式典 挨拶全文】被爆地選出 岸田文雄総理が決意 「現実を『核兵器のない世界』という理想に結びつける」

  • RCC NEWS
  • 更新日:2022/08/06

岸田文雄総理は、爆心地となった場所を含む広島1区選出です。総理となってからは、初めての平和記念式典への参加です。

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あいさつでは、あの日の惨禍を繰り返さない…、それが、唯一の戦争被爆国である我が国の責務であり、被爆地・広島出身の総理大臣としての誓いだと述べました。

そして、核兵器による威嚇が行われ、核兵器の使用すらも現実の問題として顕在化していると言われている今こそ、広島の地から「核兵器使用の惨禍を繰り返してはならない」と声を大にして世界の人々に訴えると述べたうえで、「厳しい安全保障環境」という「現実」を「核兵器のない世界」という「理想」に結びつける努力をすると強調しました。

【岸田文雄総理あいさつ全文】

本日、広島は、被爆から七十七年となる朝を迎えました。

真夏の太陽が照りつける暑い朝、一発の原子爆弾が広島の街を一瞬にして破壊し尽くし、十数万ともいわれる人々の命を、未来を、そして人生を奪いました。川では数多の人が斃れ、街中には水を求めてさまよう人々の姿。そうした惨状の中でなんとか一命をとりとめた方々も長く健康被害に苦しまれてきました。

内閣総理大臣として、ここに犠牲となられた方々の御霊に対し、謹んで、哀悼の誠を捧げますとともに、今なお、後遺症に苦しむ方々に対し、心からのお見舞いを申し上げます。

七十七年前のあの日の惨禍を決して繰り返してはならない。これは、唯一の戦争被爆国である我が国の責務であり、被爆地広島出身の総理大臣としての私の誓いです。

核兵器による威嚇が行われ、核兵器の使用すらも現実の問題として顕在化し、「核兵器のない世界」への機運が後退していると言われている今こそ、広島の地から、私は、「核兵器使用の惨禍を繰り返してはならない」と、声を大にして、世界の人々に訴えます。

我が国は、いかに細く、険しく、難しかろうとも、「核兵器のない世界」への道のりを歩んでまいります。このため、非核三原則を堅持しつつ、「厳しい安全保障環境」という「現実」を「核兵器のない世界」という「理想」に結びつける努力を行ってまいります。

そうした努力の基礎となるのは核兵器不拡散条約(NPT)です。その運用検討会議がまさに今、ニューヨークで行われています。私は、先日、日本の総理大臣として初めてこの会議に参加し、50年余りにわたり世界の平和と安全を支えてきたNPTを国際社会が結束して維持・強化していくべきである旨訴えてまいりました。

来年は、この広島の地で、G7サミットを開催します。核兵器使用の惨禍を人類が二度と起こさないとの誓いを世界に示し、G7首脳と共に、平和のモニュメントの前で、平和と国際秩序、そして自由、民主主義、人権、法の支配といった普遍的な価値観を守るために結束していくことを確認したいと考えています。

「核兵器のない世界」の実現に向けた確固たる歩みを支えるのは、世代や国境を越えて核兵器使用の惨禍を語り伝え、記憶を継承する取組です。我が国は、被爆者の方々を始め、「核兵器のない世界」を願う多くの方々と共に、被爆の実相への理解を促す努力を重ねてまいります。

被爆者の方々には、保健、医療、福祉にわたる支援の必要性をしっかりと受け止め、原爆症の認定について、できる限り迅速な審査を行うなど、高齢化が進む被爆者の方々に寄り添いながら、今後とも、総合的な援護施策を推進してまいります。

結びに、永遠の平和が祈られ続けている、ここ広島市において、核兵器のない世界と恒久平和の実現に向けて力を尽くすことを改めてお誓い申し上げます。原子爆弾の犠牲となられた方々のご冥福と、ご遺族、被爆者の皆様、並びに、参列者、広島市民の皆様のご平安を祈念いたしまして、私の挨拶といたします。

令和四年八月六日 内閣総理大臣 岸田文雄

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