対決!持ち家vs賃貸どっちがお得?生涯コストで徹底比較

対決!持ち家vs賃貸どっちがお得?生涯コストで徹底比較

  • ZUU online
  • 更新日:2020/11/22

執筆者:株式会社ZUU

※記事内の情報は更新時点のものです。最新情報は別途HP等でご確認ください。

さまざまなライフイベントのなかで、大きなものの1つが住宅の購入でしょう。しかし、住居を持ち家にするか、あるいはずっと賃貸を続けるかは、どちらにもメリット・デメリットがあり、なかなか決めることができません。そこで今回は戸建ての持ち家と賃貸マンション、それぞれのメリット・デメリットをコスト面も含めて検証します。

■「自分の持ち物」になることが持ち家のメリット

持ち家の最大のメリットは資産になるという点です。持ち家ならいざというときに売ったり、あるいは貸したりすることで収入を得ることもできます。近年の物件は耐久性なども向上しているので、一生住める物件も多数あります。さらに好きなようにリフォームすることも可能です。

ただし、持ち家であるということは、自己資産として固定資産税をはじめとする税金を支払う義務が発生するデメリットもあります。また資産として考えても、売りたいのに売れないというリスクもあります。

古くから個人で管理されている土地は、土地の境界や土地条件などの管理内容が意外にあいまいなことも多く、売る場合には時間やコストがかかる恐れもあります。さらに持ち家の場合は設備を自費で修理しなければなりません。経年劣化ではなく、地震や火災で建物が損傷した場合の修理・保全コストは大きな負担となります。

また、遠方に転勤となった場合には、持ち家があることで家族を残し単身赴任となったり、子どもが成人し自立し実家を出たら使わない部屋ができ夫婦2人には広すぎるなど、生活の変化に柔軟に対応するのが難しくもあります。

なお、「持ち家」は戸建て、分譲マンションと大別されますが、分譲マンションは集合住宅のため管理費などの費用が別途発生します。

【持ち家のメリット】
・自分のものになる
・売ったり、貸したりすることができ、収入が得られる
・好きなようにリフォームができる

【持ち家のデメリット】
・売れない場合がある
・建物の付帯設備の修理は自費でしなければならない
・地震や火災で建物が損傷したときの負担が大きい
・固定資産税などの支払いをしなければいけない
・生活の変化に柔軟に対応するのが難しい

■さまざまな負担が不要な賃貸住宅

賃貸住宅では、持ち家のように金利を乗せた住宅ローンを返済する必要はありません。固定資産税などの支払いも不要で、通常は付帯設備も大家の負担で修理を行ってもらうことができます。ただし、家賃を一生払い続けなければならない点がデメリットになります。お金の工面が難しくなる老後も賃料を払い続けなければいけません。

年老いて年金以外の収入がなくなると、借りられる物件も限られてきます。一般的な賃貸住宅では、資産があっても収入がないときには賃貸契約を断られることもあります。

また、賃貸のリフォームは通常できないものがほとんどです。最近は「DIY賃貸」なる物件も登場していますが、築年数が古く原状回復の必要がない物件がほとんどとみられ、やはりリフォームのハードルは高くなります。

【賃貸のメリット】
・建物の付帯設備は、修理費を大家に払ってもらえる(入居者の出費がない)
・固定資産税などの経費を支払う必要がない
・仕事や生活の条件を考え、都度新しい住まい(賃貸物件)を選ぶことができる

【賃貸のデメリット】
・その物件に住み続ける限り、契約の賃料を毎月支払わなければならない
・年を取ると入居条件が厳しくなる
・家のリフォームができない、あるいはリフォームに大きく制限がある

■持ち家vs賃貸、どちらがお得?シミュレーションで比較

持ち家と賃貸のコストを比較してみましょう。工務店支援を行うエニワン株式会社が2019年にアンケートを実施。その結果、直近3年以内に戸建住宅を建てた人の住宅購入予算は「2,000万円~4,000万円未満」という回答が45.3%と最も多くなりました。そこで、戸建てがこの価格帯で購入できるエリアを選び、同等の広さの賃貸物件と比較してみます。

世帯年収800万円、30歳男性、妻、子ども1人の3人で暮らす家族を想定し、物件としてはファミリータイプで2DKまたは2LDK程度を考えます。するとエリアは都心より少し離れた足立区、荒川区、葛飾区などの周辺区域か、もしくは東京周辺の県が考えられます。

そこで区内地域の物件の賃料を月15万円程度と想定します。この条件でそれぞれ50年以上暮らす際に支払う金額を考えてみましょう。

●賃貸マンションの場合

賃貸では賃料に加えて、入居時に敷金・礼金と不動産会社の仲介手数料など合わせて3ヵ月分、さらに2年ごとに1ヵ月分の契約更新料を払うものとします。すると50年で支払う金額は9,405万円となります。

【計算式】
初期費用:
(敷金、礼金、仲介手数料:賃料3ヵ月分)+賃料1ヵ月分=合計
(15万円×3)+15万円=60万円

賃料:
1年目の家賃:11ヵ月×15万円=165万円
49年払い続けた場合:12ヵ月×49年=588ヵ月
588ヵ月×15万円=8,820万円
165万円+8,820万円=8,985万円

契約更新料:
2年おきの更新なので24回支払う
24回×15万円=360万円

初期費用+賃料+契約更新料=合計
60万円+165万円+8,820万円+360万円=9,405万円

●戸建て住宅を購入する場合

一方、土地付き4,000万円の建売戸建て住宅を購入する場合は頭金として400万円、さらに住宅ローンの借り入れや登記に必要な諸費用として物件価格の7%を最初に支払うものとします。

以後、住宅ローンで残りの3,600万円を固定金利1.4%、最長の35年間とし、一定の支払いが定期的に行われる場合のローンの定期支払額を算出するPMT関数を使って表計算ソフトで計算した結果、毎月10万8,471円という月々の支払金額が算出されました。

そして、35年で支払う金額の総額は4,556万円、ここから住宅ローン控除想定366万円を差し引いて、住宅ローンで支払う総額は4,190万円となります。

また、持ち家の場合は固定資産税などの費用が発生します。物件を150平米以下の小規模住宅用地と想定すると、物件価格より固定資産税が年間7万円ほど。

建物の場所にもよりますが、都市計画税が4万2,000円程度と想定すると50年の合計は概算で560万円、さらに新築木造の修繕費用は50年で平均750万円程度(2016年アットホーム調査)ですから、合わせて1,310万円。

したがって、新築で購入した戸建て物件に50年住み続けた場合、初期費用、住宅ローン、入居後に必要な費用の合計は6,146万円となります。

【計算式】
初期費用:
頭金 400万円
諸費用 4,000万円×0.07=280万円
400万円+280万円=680万円

住宅ローン支払い:
住宅購入残金 3,600万円
金利 1.4%
支払期間 35年
住宅ローン控除 366万円

月々の支払金額:
=PMT(金利、支払期間、借入総額)
PMT(1.4%÷12ヵ月、12ヵ月×35年、3,600万円)=10万8,471円
総支払額=月々の支払金額×12ヵ月×支払期間=4,555万7,799円(≒4,556万円)

総支払額-住宅ローン控除=合計
4,556万円-366万円=4,190万円

入居後に必要な費用(50年計算):
固定資産税 7万円(年間)
都市計画税 4万2,000円(年間)
50年で想定される修繕費 750万円
(固定資産税+都市計画税)×期間+修繕費=総支払額
(7万円+4万2,000円)×50年+750万円=1,310万円

初期費用+住宅ローン支払い+入居後に必要な費用=合計
680万円+4,190万円+1,310万円=6,180万円

【戸建て購入と賃貸の支払い総計シミュレーション比較表】(単位:万円)
戸建て/賃貸
初期費用/680/60
住宅ローン関連または家賃/4,190/9,345
居住後の税金等/1,310/0
合計/6,180/9,405

■結果的には「どう選ぶか」「何を重視するか」がポイント

持ち家と賃貸のどちらを選ぶべきかは、求める条件やライフスタイルでまったく変わります。そのため人それぞれの条件を見極めるしかありません。

たとえば、持ち家の場合は住宅ローンを完済した時点で家計の負担は軽減されます。一方で賃貸物件は自分の家になりませんが、家族の人数や年齢、また仕事の状況に合わせて住まいを臨機応変に選択できることもできます。老後は介護施設などの選択も、持ち家より気軽に決めることができるでしょう。

このようにそれぞれのメリット・デメリットは、住まいにどのような条件を求めるかで変わることもあります。そのためまず自分のライフスタイルを整理したうえで、持ち家、賃貸それぞれの候補を選び、必要な時期に必要な支払いをできるかどうかを考え、自分に適した家を探すことが大切だと言えるでしょう。

(提供=UpU/ZUU online)

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