キユーピー、新規事業で直販サイトなど立ち上げ--学習するチャットボット、「食卓幸福度」向上へ

キユーピー、新規事業で直販サイトなど立ち上げ--学習するチャットボット、「食卓幸福度」向上へ

  • CNET Japan
  • 更新日:2022/09/23
No image

キユーピーは9月21日、「未来に向けた新事業開始に関する発表会」を開催した。D2C(Direct to Consumer)の新サービス「Qummy(キユーミ-)」と、会員専用の新サービス「Hi! Kewpie(ハイ! キユーピー)」を、9月28日から開始することを発表した。

キユーピーは、世界の食と健康に貢献するグループを実現するために、2030年にどうありたいかという長期ビジョンにおいて、「一人ひとりの食のパートナー」を掲げる。今回の新規事業は、この「2030ビジョン」を実現していくための取り組みのひとつだ。

まず消費者直販サイトのQummyは、9月28日から関東地方(伊豆諸島・小笠原諸島を除く1都6県)で販売を開始。これまでキユーピーが培ってきた商品開発やレシピ提案力などを活かし、バラエティ豊かな野菜料理を楽しむための商品と情報を届ける。

商品ラインアップは、「10品目野菜のシーザーサラダ」「ケールとビーツのミモザサラダ」「彩り野菜のスパイシーコールスロー」「明太ポテトサラダ」「10品目野菜と豆と雑穀のサラダ」など、バラエティ豊かだ。パッケージサラダ、トッピング、ドレッシングがセットになったこれらのサラダセットのほか、それぞれのアイテムを好みに合わせて自由にカスタマイズすることもできる。

サラダのほか、オリジナル商品のドレッシングやスープ、サラダ惣菜なども揃える。おすすめはサラダセットとオリジナル商品を組み合わせた送料無料の「はじめてのQummyセット」(3980円)。今後、ミールキットやベビーフードなどの販売も予定する。

チームラボが設計するパーソナライズされた食の提案

注目すべきは、Qummyのサイトやシステム構築を、ウルトラテクノロジスト集団のチームラボが行なったことだ。設計にあたってこだわったのは、ユーザーフレンドリーなUIとUX。パーソナライズされた食の提案を行なうため、チームラボが開発したAIチャットボット、レコメンドシステムを導入する。

注文の操作は、AIチャットボットがサポートする。探し方を「AIに選んでもらう」「あなたにおすすめ」「カテゴリから探す」から選択し、「カテゴリから探す」を選んだ場合、「カスタマイズサラダ」「サラダセット」から選ぶなど、操作を誘導していくことで、直感的な操作で知りたい情報にたどり着ける。閲覧した商品やお気に入りした商品などの情報を活用し、顧客の好みに合わせてレコメンドされる。

ユーザー情報は「チームラボ会員基盤」によって、kewpie ID(キユーピーID)で一元管理。Hi! Kewpieなど、キユーピーの各オンラインプラットフォームとID統合することで、ユーザーの情報を蓄積。よりパーソナルな食の提案が行なえる基盤を作るという。

「AIチャットボットは使い続けていただくことで、AIがどんどんお客様のことを学習して、愛着を持って接していただけるような存在に成長していく。ぜひAIチャットボットとの会話を楽しんでいただけたら」(藤原氏)。

また、ヤマト運輸ともパートナーシップを組み、Qummyのメイン商品となるサラダのおいしさと鮮度を保ちながら配送するための流通スキームを構築した。

新鮮なサラダやミールキットは、受注から工場にて生産後、すぐにヤマト運輸のターミナル一体型物流施設へ直送する。冷凍、冷蔵、常温の3温度帯で保管するドレッシングやトッピングなどの商品をピッキングして併合し、即日出荷することで、新鮮なまま食卓に届ける。出荷施設として、キユーピーの製造工場から近い厚木ロジセンターを選定。厚木ロジセンターは宅急便仕分けの主要ターミナルである厚木ゲートウェイに併設する。

「工場から宅急便仕分けターミナルへ直接入庫し、輸送過程で流通加工を行なうことで、工場直送を実現した」(稲森氏)。キユーピーの多彩な商品に対応するため、宅急便仕分けターミナルに3温度帯の出荷施設を増設したという。

おいしさと鮮度を保つために、商品は国際規格を取得したクール宅急便で届ける。また、会員数5500万人のクロネコメンバーズや、5000万人のLINE友だち数など、顧客が受け取りたい時に受け取れる仕組みを活用することでも、新鮮なままの配送を可能にした。

同じく9月28日から、キユーピー商品サイト内に会員専用の新サービスHi! Kewpieをオープン。kewpie IDを登録することで、サイト内の情報からお気に入りレシピや商品をカスタマイズして保存したり、サイト内の行動から、パーソナライズされた情報を提供したりする。今後は買い物リストなど、様々な便利機能の実装についても予定されている。

山本氏は、「会員基盤を作り、パーソナルな顧客情報が入手できるようになることで、社内にどれだけ有益な情報をフィードバックできるか、マーケティングの効率をいかに高められるかが課題。会員数は3年で10万人を目標としているが、まずは安全に稼働して、お客様が欲しいタイミングに欲しい商品を届けることができることを一番に考える」と説明した。

QummyとHi! Kewpieは、食や嗜好の多様化やD2Cモデルの市場拡大、子育て世代など、忙しい人の副菜需要などをふまえて開発した。キユーピーではこれらの新たな会員サービスにより、顧客の嗜好や健康ニーズを把握し、パーソナルな商品やサービスを提案。一人ひとりの顧客の「食卓幸福度」の向上に努める。

綿谷禎子

この記事をお届けした
グノシーの最新ニュース情報を、

でも最新ニュース情報をお届けしています。

外部リンク

  • このエントリーをはてなブックマークに追加