小樽双葉・前田理利、最後の冬に高校女王の座狙う

小樽双葉・前田理利、最後の冬に高校女王の座狙う

  • 日刊スポーツ
  • 更新日:2021/01/14
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全道高校スキーの前日練習後、笑顔を見せる小樽双葉の前田(撮影・奥村晶治)

「悔いのないように滑りたい」。アルペン高校女王を目指す前田理利(北海道・小樽双葉3年)は13日、14日に開幕する全道高校スキーアルペン(小樽・朝里川温泉スキー場)の前日練習で汗を流すと、雪の舞うゲレンデでとびっきりの笑顔を見せた。「高校ラストの今シーズンでスキーは引退します。そう決めると吹っ切れたというか、何も失うものはないので、楽しみながら全力で行くだけです」。

卒業後は、救急救命士を目指し、医療関係の専門学校で勉学に励む。その進路を明確にしたのも、やはり3歳から始めた大好きなスキーだった。1年時、秋田で開催された全国高校。大回転で荒れたバーンに板をはじかれて転倒し、左膝内側靱帯(じんたい)損傷など、大けがを負って救急搬送された。その際に対応してくれた救命救急士の姿がが心に残った。

「迅速で正確な応急処置は頼もしかった。本当に助けられました。何よりパニック状態だった私に、ずっと優しい言葉をかけて励ましてくださり、精神的なケアもしていただきました」。胸の奥が温かくなるのを感じ、それ以来、女性ならではの対応ができる救急救命士を目指すことを決めた。

昨夏からトレーニングを強化し、ラストシーズンに備えてきた。「量より質を考えてやってきました。あとはチームメートには分からないように、ひそかに自主トレをしたり、朝の走り込みにも力を入れました」。その成果で昨年12月のぬかびら源泉郷GSで2位に入り、手応えをつかんでいる。

全国中学大回転2位など中学時代の実績で期待されたが、高校ではけがの影響もあり全国大会での優勝はない。「ずっと自分にも気持ちで負けていてだめだめでしたが、やっといいころの感覚が戻ってきている感じです」。無冠のヒロインが、最後の冬に高校女王の座を狙う。【奥村晶治】

◆前田理利(まえだ・りり)2002年(平14)11月30日、北海道美深町生まれ。3歳で初めてスキーを滑り、名寄少年団で本格的に競技を始めた。全国中学は2年時に回転3位、3年時に大回転2位。昨季は全道高校が回転6位、大回転7位、全国高校が回転15位、大回転18位。家族は両親と妹。160センチ。

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