iDeCoの老齢給付金の受け取り方法と税金

iDeCoの老齢給付金の受け取り方法と税金

  • ファイナンシャルフィールド
  • 更新日:2022/01/15
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確定拠出年金の受取方法

確定拠出年金の老齢給付金を受け取る方法は、(1)年金として受け取る方法、(2)一時金として受け取る方法、(3)両者を併用して受け取る方法の3つがあります。いずれの方法においても老齢給付金の受け取りに際し、所得税等の所得控除が適用できるという税制上のメリットがあります。

年金として受け取る場合

老齢給付金を年金として受け取る場合、「公的年金等の雑所得」として課税されます。公的年金等には、老齢基礎年金、老齢厚生年金をはじめ、確定給付型年金や国民年金基金などで受け取る分が含まれます。雑所得の計算として、他の雑所得とは別に「年金の収入金額-公的年金等控除」の算式を使います。公的年金等控除の金額は、年金の収入金額、受給者の年齢や公的年金等の雑所得以外の合計所得金額によって算出され、60万円から195.5万円までとなっています。

一時金として受け取る場合

老齢給付金を一時金として受け取る場合、退職所得として「退職所得控除」が適用されます。退職所得の計算において、退職所得控除の金額は確定拠出年金の加入年数に応じて計算されます。ただし、会社員などが確定拠出年金の老齢給付金を一時金で受け取るタイミングと同じような時期に会社を退職し、退職金の支給を受けた場合には、勤続年数と確定拠出年金の加入期間の重複期間を考慮して、退職所得控除額が調整されることがあります。ここでは一例として、勤続年数38年、確定拠出年金の加入期間20年(両者は重複)の方で、退職金を2200万円、老齢給付金(一時金)を600万円受け取ったケースを想定してみます。

【ケース1】退職金と老齢給付金(一時金)を同じ年に受け取った場合

このケースでは、勤続年数と加入期間の長いほうの年数で退職所得控除額を計算します。

勤続年数20年以下:退職所得控除額(最低80万円)=40万円×勤続年数勤続年数20年超:退職所得控除額=800万円+70万円×(勤続年数-20年)

今回の例は勤続年数38年(20年超)なので、退職所得の計算式「(収入金額-退職所得控除額)×1/2」で計算した課税される所得金額、および所得税は以下となります。

{(2200万円+600万円)-800万円+70万円×(38年-20年)}×1/2=370万円所得税:370万円(課税される所得金額)×20%(税率)-42万7500円(控除額)=31万2500円

【ケース2】老齢給付金(一時金)を退職金受け取りの翌年に受け取った場合

このケースでは、退職金と老齢給付金で両者の期間は全て重複しているため、退職所得控除額は退職金の受取時に控除し、老齢給付金の受取時には0円となります。

●退職金受取時{2200万円-800万円+70万円×(38年-20年)}×1/2=70万円所得税:70万円(課税される所得金額)×5%(税率)=3万5000円●老齢給付金受取時(退職所得控除は0円)(600万円-0円)×1/2=300万円所得税:300万円(課税される所得金額)×10%(税率)-9万7500円(控除額)=20万2500円所得税合計:23万7500円

ケース1と2では上記のとおり、所得税額に差異が生じます。ケース1の場合は同じ年に一気に多額の金額を受け取ったため、高い所得税率が適用され、結果として税金負担が多くなりました。

まとめ

確定拠出年金の老齢給付金を受け取る場合には、退職金との関係で所得税などの税金の節税を考慮した受取時期を選択することが重要です。さらに退職所得控除額の調整は、老齢給付金(一時金)を受給した年の前年以前14年以内に退職金を受け取った場合に適用されます。つまり、退職金を受け取った年の15年目以降に老齢給付金を受給した場合には、両方で退職所得控除額を控除することができるため、節税につながる可能性が高まります。出典厚生労働省 確定拠出年金制度執筆者:高橋庸夫ファイナンシャル・プランナー

執筆者 : 高橋庸夫

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