インターネットの検索結果から「新型コロナウイルスが次に流行する地域」を予測できるという研究結果

インターネットの検索結果から「新型コロナウイルスが次に流行する地域」を予測できるという研究結果

  • GIGAZINE
  • 更新日:2020/09/15
No image

2020年7月3日に公開された論文で、インターネット上の検索結果を分析することで「今後数週間のうちに新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が流行する地域」を予測することができると発表されました。

Increased Internet Search Interest for GI Symptoms May Predict COVID-19 Cases in U.S. Hotspots

https://www.cghjournal.org/article/S1542-3565(20)30922-8/fulltext

Internet Search Results Predict US COVID-19 Hotspots Weeks Later, Study Reveals

https://www.sciencealert.com/internet-search-results-predict-us-covid-hotspots-weeks-later-study-reveals

COVID-19に関連する症状として最も一般的なものは、咳・発熱・呼吸困難などです。しかし、実際には「腹痛」や「下痢」といった消化器系疾患の症状についてもインターネット上では検索されています。今回発表された研究に参加したNorth Shore Medical Centerの消化器科医であるイママ・アフマド氏は、「過去の研究から、COVID-19に起因する一般的な消化器系疾患の症状のうち、インターネット上で検索されている用語を特定しました。特定された検索用語には、味覚障害・腹痛・食欲不振・下痢・おう吐といったものが含まれています」と述べました。

研究ではGoogleトレンドを使用して、アメリカの15の州で「消化器系疾患に関する用語」がどの程度検索されているかを調査。その後、2020年1月から4月にかけて報告されたCOVID-19の発症率と、「消化器系疾患に関する用語」の関係を分析しています。

No image

分析によると、「消化器系疾患に関する用語」の検索数がGoogle検索上で増加すると、その後、調査されたほとんどの州でCOVID-19の症例数が増加したことが明らかになっています。なお、検索が行われてから約3~4週間後のタイミングで最も多く症例数が報告されたそうです。

また、調査の結果によるとすべての消化器系疾患に関する症状がCOVID-19の発症と強く相関しているわけではないそうです。今回の調査によると、味覚障害・食欲不振・下痢という3つの症状が最もCOVID-19の発症と強い相関関係を有していたとのこと。

2009年には既に「検索エンジン上での検索結果がインフルエンザの発生を予測することにつながる」という研究論文が存在するため、今回の研究は、インフルエンザに用いたのと同じ手法が、COVID-19の感染拡大を予測する上でも役立つということを証明した形となります。また、このように検索エンジン上の検索結果を分析することで、「COVID-19の次の流行地」を予測することができれば、地域の住民にパンデミックの危機を警告することが可能となり、感染拡大を防ぐことに役立てることができます。

No image

なお、Googleは2020年9月に研究者や公衆衛生当局向けにCOVID-19の症状に関連する検索傾向に関するデータセットを公開することを発表しました。このデータセットが今回の研究をさらに進めることにつながることは明らかであり、研究チームは「我々のデータはCOVID-19の前兆として消化器系疾患の症状の重要性を強調したものであり、Googleトレンドが消化器系疾患の症状を伴うパンデミックを予測するための貴重なツールとなる可能性を示唆しています」と説明しています。

この記事をお届けした
グノシーの最新ニュース情報を、

でも最新ニュース情報をお届けしています。

外部リンク

  • このエントリーをはてなブックマークに追加