住宅リフォームのいい業者・悪い業者を見分ける方法「見積がやけに安いのは避けて」

住宅リフォームのいい業者・悪い業者を見分ける方法「見積がやけに安いのは避けて」

  • 介護ポストセブン
  • 更新日:2022/08/06

ライフステージによって住まいもアップデートすることで、より暮らしやすくなる。それには、住宅リフォームが必要になるが、業者の選定に悩むケースが多い。そこで、いい業者・悪い業者を見分けるポイントについて専門家に教えてもらった。リフォーム実例やリフォームを検討するためのチェックリストも合わせてご紹介する。

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リフォーム業者の見分け方やチェックポイントは?(資料提供:住友不動産)

リフォーム「いい業者・悪い業者」の見分け方

住宅リフォームを成功させるには、事業者選定が重要だということ。星の数ほどある事業者の中から、どうやって1社を選べばいいのだろうか。選定にあたっては、2、3社に見積もりを依頼し、比較検討するのが鉄則。だが、その候補をどう選ぶかが問題だ。リフォーム会社選びをサポートするサイト「リフォームガイド」の鈴木信彦さんは次のように語る。

「建設業許可は、500万円以上(建築一式工事の場合は1500万円以上)の工事を請け負う場合に必要ですが、それ未満は不要。つまり、許可を持たない事業者は無数にあり、しかもそういうところほどリフォーム工事に注力しています(許可を持つ事業者は新築をメインとすることが多いため)。その中からいい業者を見分けるのは至難の業といえるでしょう。

ただ、言われたことしかやらず、見積書がやけに安い業者は避けましょう。いざ工事が始まったら、『ここもやらないと。ここもひどい』と後から悪い箇所を出してくる。そこまで言われると『やってください』と言わざるを得ませんよね。いい事業者なら、工事前の現地調査の時点で台所以外の配管部分などもチェックするものです」(リフォームガイド・鈴木さん)

以前ほどではないものの、こうしたトラブルはまだ多い。住宅リフォーム・紛争処理支援センターの岡田愛美さんは言う。

「トラブル防止のため、2014年に、国土交通省が『住宅リフォーム事業者団体登録制度』を創設しました。現在、全国の大小の事業者が所属する16団体があり、それぞれ消費者窓口を開き、構成員事業者はコンプライアンス研修や技術講習を受けることになっています。ホームページで事業者検索もできるので、事業者選定の際の判断材料の1つになると思います」(住宅リフォーム・紛争処理支援センター・岡田さん)

同センターでは、自然災害に関する相談も受けている。

「災害直後の応急措置に対応できる事業者を探せる『住まい再建事業者検索サイト』を案内しています。常に情報がアップデートされているので、台風シーズンに向け、自宅に駆けつけてくれる事業者を予め調べておくといいですね」(岡田さん)

■住宅リフォーム事業者団体登録制度 https://www.j-reform.com/reform-dantai/

■住まい再建事業者検索サイト https://sumai-saiken.jp

リフォームで間取りがこんなに変わった!

全国で15万棟超の住宅再生を手がける住友不動産のまるごとリフォーム「新築そっくりさん」で、リフォームした、築46年の戸建住宅の実例を紹介する。子供たちの独立を機に、将来1階だけで生活することを想定したものだ。

「耐震補強を施し、床・壁・天井に断熱材を取り入れました。また、遮熱・断熱性能の高い複層ガラスのサッシに替えたため、エアコンの効きもよくなり、光熱費も節約できたそうです」と、住友不動産 広報の服部成子(しげこ)さんは語る。

建物を解体・撤去して新しく建て直す「建て替え」の費用に比べ、柱などの構造部分をそのまま生かすリフォームなら建て替えの50%、間取りを変更するリノベーションなら約70%で家が新しく生まれ変わるという(同社比)。

「たとえば親御さんにリフォームをプレゼントする場合、いちばん重要なのは実際に住んでいる親御さんの暮らしぶりや、本当に困っていることをまずヒアリングすることです」(同社「新築そっくりさん」セールスエンジニアの寺尾麻記子さん・以下同)

寺尾さん曰く、流行の設備やデザインは、子供世代にはよくても、親にとって必ずしも使いやすいとは限らない。

「古い台所でも、お母さんにとっては使い勝手のいい動線だったのに、対面キッチンにしたことで動きづらくなったという話もあります。たとえば『ウオークインクローゼットは便利だから』と意見を押しつけるのではなく、親御さんが現状の家のどこに不便を、あるいは便利を感じているのかを、しっかり聞いてください。家に自分の暮らしや理想を合わせるのではなく、親御さんの暮らしに合わせて家を作り替えるのが、いいリフォームだと思います」

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リフォーム前後の間取り(資料提供:住友不動産)

細かく区切られていた和室4室を開放的なダイニングキッチンとリビングに一新。物置の一部を寝室にし、隣にトイレを新設した。2階建てだが、1階で夫婦2人が暮らせる部屋作りに。間取り図にはないが、2階部分は子供たち家族の帰省用ゲストルーム(洋室)に改装している。

■Before

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窓側に面していたキッチン(資料提供:住友不動産)

■After

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ダイニングに向いた対面キッチンに変更(資料提供:住友不動産)

窓側に面していたキッチンを、ダイニングに向いた対面キッチンに変更。コンロは老後を考え、IHに。「夫と会話したりテレビを見ながら家事ができるようになった」(施主)と大好評。旧窓部分を勝手口に変更したことで庭への動線がよくなり、洗濯物を干すのも楽になったという。

ここが気になったら検討しどき? リフォームポイント・チェックリスト

「古いけれど、まだ使えているから」と、見て見ぬふり。しかし、古い家は着実に傷んでいます。あなたの家はどうですか?

チェックシートは、「新築そっくりさん」にリフォーム相談に訪れた人に配布しているもの。自分の気になる部位ばかりに目が行きがちだが、このように俯瞰(ふかん)してみると「確かにここも気になるわ」と発見があるものだ。

「大がかりなリフォームは家も片付けなければいけないし、本当に面倒ですが、荷物置き部屋などをそのままにして、ほかを改装するということもできるのが、リフォームのいい点です。家族構成が変わった、孫が動き回るようになったという生活の変化を機に、リフォームに向き合っていただきたいですね」(寺尾さん)

【1】屋根

□塗装してから10年以上経つ。

□屋根にコケが生えている。

□雨漏りがある。

メンテナンス目安時期:塗り替え→10年、重ね葺き、葺き替え→30年

【2】トイレ・洗面

□節水型にしたい。

□スッキリ、清潔に保ちたい。

メンテナンス目安時期:本体交換→15年、ウォシュレット交換→10年

【3】窓

□結露が起こる。

□外の音が気になる。

メンテナンス時期:悩んだらいつでも

【4】玄関ドア

□玄関が暗くて寒い。

□デザインが古い。

メンテナンス時期:塗装と同時期に

【5】廊下

□薬剤散布してから5年以上経つ。

□近所で白アリの被害があった。

□湿気やにおいが気になる。

メンテナンス時期:薬剤散布→5年

【6】キッチン

□水栓や機器が故障している。

□手入れが面倒。

□収納を増やしたい。

メンテナンス目安時期:本体交換→15年、水栓・コンロ等→10年

【7】外壁

□触ると白い粉がつく。

□クラック(ひび)がある。

□サイディング(外壁材)のコーキング(すき間をパテなどで埋めること)が切れている。

メンテナンス目安時期:塗り替え→10年、サイディング目地→8年

【8】浴室・給湯器

□省エネで光熱費も削減したい。

□掃除をしやすくしたい。

□寒くて暗い。

メンテナンス目安時期:本体交換→15年、給湯器→10年、水栓・換気扇等→10年

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リフォームポイント・チェックリスト(資料提供:住友不動産)

教えてくれた人

住宅リフォーム・紛争処理支援センター・岡田愛美さん
リフォーム会社選びをサポートするサイト「リフォームガイド」・鈴木信彦さん https://www.reform-guide.jp/
住友不動産 広報・服部成子さん、住友不動産「新築そっくりさん」セールスエンジニア・寺尾麻記子さん

取材・文/佐藤有栄

※女性セブン2022年7月28日号
https://josei7.com/

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