
4市の戦争遺構などを取り上げ、太平洋戦争について学ぶ漫画。開いているページは宇佐市の爆弾池=宇佐市役所
【宇佐】旧海軍航空隊にゆかりのある宇佐市など県内外5市町でつくる「空がつなぐまち・ひとづくり推進協議会」(事務局・兵庫県加西市)は、4市の戦争遺構などを紹介する漫画と動画を制作した。各市の戦争の歴史を広く伝え、平和をテーマに観光振興や地域活性化を図る「平和ツーリズム」の普及を目指す。
4市は宇佐市の他、兵庫県の姫路、加西両市、鹿児島県鹿屋市。
漫画はA5判・60ページで、タイトルは「空がつなぐまちとひとの物語」。姫路市の女子高校生が修学旅行などで4市の戦争遺構や平和資料館を見学し、太平洋戦争について学ぶ物語。空襲や特攻などを描いた場面もある。計1万3千部を作製し、各市の小中高校、公民館、市民図書館などに配った。事業費約600万円。
動画は本編(13分)と4市編(各10~11分)の計5本。名前が同じ縁で宇佐市と交流がある人気グループ「エグザイル」のメンバー、ウサさんがリポーターを務めた。市内の城井1号掩体(えんたい)壕など4市の戦跡を巡って現地のガイドから話を聞き、特攻隊の歴史や4市のつながりを紹介している。動画投稿サイトユーチューブで公開しており、各市の平和資料館などでも流す予定。事業費約700万円。
宇佐市教委社会教育課は「漫画、動画を平和の大切さや命の尊さを改めて考えるきっかけにしたい。新型コロナウイルス収束後には現地を訪れ、戦争の悲惨さなどを感じてほしい」と話している。