「極めるより、もっと上の次元へ」終わりなき内村の体操道、後進の育成と普及へ

「極めるより、もっと上の次元へ」終わりなき内村の体操道、後進の育成と普及へ

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  • 更新日:2022/01/15

◇内村航平引退会見(2022年1月14日)

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記者の質問に答える内村(撮影・木村 揚輔)

内村航平ってどんな人?略歴、トリビアも!

150人を超える報道陣の前に、キングが姿を現した。「ゆず」の「栄光の架橋」に乗って。感傷的な涙がないことは、壇上での最初の動きで分かった。着けていたマスクをうまくポケットにしまえず、苦笑いを浮かべる。「皆さん、本日は私の引退会見にお集まりいただき、ありがとうございます。そして、新年あけましておめでとうございます」。内村の引退会見は、明るく幕を開けた。

引退を決断したのは予選落ちを喫した昨夏の東京五輪から、約3カ月後の世界選手権までの期間だったという。世界一と自負していた豊富な練習が積めず、「もう、きついな」という思いが募った。「このままだと、先が見えない。これが最後かなという感じで世界選手権に臨んだ」。生まれ故郷・北九州での同選手権は6位。完璧な着地に、惜別のメッセージを込めていた。

個人総合で09~16年に8年連続世界一の偉業を達成する一方で、「ウチムラ」という技は残せなかった。技の候補は複数あったが、個人総合での完成度を考慮して封印。「自身の名がついた技を残さない状態で引退を迎えましたけど、逆にそれもありかな。技名を残すことよりも凄いことを僕はやってきたので、そこで誇りを持てている」。黄金のキャリアこそが「ウチムラ」だった。

今後は自身の経験を後輩に還元し、競技の普及活動にも力を注ぐ。16年のプロ転向後は、故障との闘いが続いた。栄光と挫折。いくつもの日々を越えて、たどり着いた今、歩む道に迷いはない。「体操に関して、僕が世界で一番知っている状態にしたい。ずっと勉強し続けたい。極めるより、もっと上の次元にいけるように頑張りたい」。キングの追求の旅に、終着点は存在しない。

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