
"メニューの値上げを知らせる飲食店。値上げは客単価の上昇につながった=2022年8月"
外食大手でつくる日本フードサービス協会が25日発表した2022年の外食売上高は前年比13・3%増だった。増加は3年ぶりで、上昇幅は1994年の調査開始以来、最も大きかった。コロナ禍から回復が続いたところに、値上げによる客単価の上昇も売り上げを押し上げたが、コロナ禍前の19年には届かなかった。
業態別ではファミリーレストランが前年比18・1%増、喫茶が16・8%増、パブ・居酒屋は80・9%増といずれも大きく伸びた。コロナ禍でも好調だったファストフードも7・9%増だった。スマートフォンやタッチパネルを使うなど注文方法が広がって利便性が高まり、人気が続いている。
ただ、外食売上高はコロナ禍前の19年と比べると5・8%減だった。業態別で19年を上回ったのはファストフードだけ。ファミリーレストランと喫茶は8割まで戻ったが、パブ・居酒屋が特に厳しく19年比50・8%減と半分以下にとどまった。夜の外食や大人数の宴会需要が戻っていないことが影響しているという。(田幸香純)