「倍速視聴」と「10秒飛ばし」なぜ若者に多いのか?

「倍速視聴」と「10秒飛ばし」なぜ若者に多いのか?

  • シティリビングWeb
  • 更新日:2022/06/23
No image

出典:シティリビングWeb

No image

出典:シティリビングWeb

若者世代の「タイパ志向」は必然かも ※写真はイメージ

1.5倍速、2倍速といった再生速度で映画や連続ドラマを見る「倍速視聴」、退屈なシーンをスキップしながら見る「10秒飛ばし」といった視聴スタイルが、Z世代を中心とした若者層に目立ち始めています。2021年の民間調査によると、20代~60代の34.4%に倍速視聴経験があり、もっとも多かったのは最若年の20代。その49.1%を倍速視聴経験者が占めました。2時間の映画を1時間で見られたら「得」、セリフのないシーンは飛ばしたほうが「効率的」というわけです。

いくつか考えられる背景の中で特筆すべきなのが、若者に比較的強い「タイパ志向」です。タイパとはタイムパフォーマンス、かけた時間に対する満足度のこと。「等倍速で見て、もしつまらなかったら時間が無駄になってしまう」。そのリスクヘッジのために、倍速視聴・10秒飛ばしで「かける時間」を節約するのです。

そこまで無駄を恐れるのは、彼らが思春期を過ごした社会がやたら「時短」「効率」を押し付けてきたから。キャリア教育の推進によって就職に役立つ(=コスパのいい)学問の修得が推奨され、2010年代以降は「ライフハック」がもてはやされました。回り道は無駄、そんなことをするのは情弱。そう唱える大人たちを見て、若者たちの価値観は形成されました。

また、現在の10代~20代は、活躍している同世代の動向がSNS経由で否応なしに目に入ってきます。自分が少しでも効率の悪いことをしたら、余計に彼らから「遅れをとった」と感じてしまう。若者の時短視聴を後押ししているものの正体は、激しい“焦り”なのです。

No image

出典:シティリビングWeb

教えてくれたのは 稲田豊史さん

ライター・コラムニスト・編集者。「映画を早送りで観る人たち」「オトメゴコロスタディーズ」「セーラームーン世代の社会論」など著書多数

この記事をお届けした
グノシーの最新ニュース情報を、

でも最新ニュース情報をお届けしています。

外部リンク

  • このエントリーをはてなブックマークに追加