需要増で評価も上昇、卸売マーケットプレイスの「Faire」

需要増で評価も上昇、卸売マーケットプレイスの「Faire」

  • Forbes JAPAN
  • 更新日:2020/11/22
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オンライン・ホールセール(卸売)・マーケットプレイスである「Faire」が、セコイア・キャピタルが主導する1億7000万ドルのシリーズEラウンドを完了した。これにより同社の評価額は、これまでの2倍以上となる25億ドルに達した。サンフランシスコを拠点とするスタートアップの同社は、新型コロナウイルスのパンデミックによる購買行動の変化を追い風とし、需要が高まっている商品を仕入れたい中小の小売業者を支援している。

今回の資金調達ラウンドについては、ブルームバーグが10月20日付の記事でいち早く報じており、20億ドル以上の評価額を持つFaireが、1億ドル以上の資金を調達する交渉に入ったとしていた。

Faireに対しては、既にYコンビネータ、ライトスピード・ベンチャー・パートナーズ、フォアランナー・ベンチャーズ、コースラ・ベンチャーズ、ファウンダーズ・ファンドなどの投資会社が資金を投入しており、今回ここにDSTグローバル、D1キャピタル・パートナーズ、ノースウエスト・ベンチャー・パートナーズ、ドラゴニアが加わった。2017年の創業以来、Faireが調達した資金の総額は4億3900万ドルに達している。

Faireは、スクエアの元従業員4人が立ち上げたホールセール・マーケットプレイスだ。新しい商品の発見と仕入れを容易にする仕組み作りにより、アマゾンに対抗する小規模経営の小売業者の支援を目指している。

Faireを利用する大きなメリットは、売れなかった商品について60日以内であれば返品を受け付ける制度で、これが小売業者が新たな商品を仕入れる際のリスク軽減につながっている。同社はまた、環境に優しい商品や、手作りの品、Amazonで販売されていないアイテムなどが探せる検索機能も、小売業者向けに提供している。

Faireの創業者の1人で最高経営責任者(CEO)を務めるマックス・ローズ(Max Rhodes)は、直近の12カ月間で同社のビジネスは3倍以上に成長し、顧客基盤も2倍に膨らんだと語る。その結果、同社のマーケットプレイスで調達された商品の数は3500万以上に達し、ピーク時には1日で最高400万ドル相当の商品が動いたという。

Faireが現在取り扱っているブランドの数は1万以上で、これを10万軒以上の小売業者に届けている。パートナーとなっている小売業者ネットワークの店舗数は、北米では、スターバックス、ウォルグリーンズ、ウォルマート、セフォラ、ターゲット、ノードストロームの店舗をすべて合わせた数を上回るという。

Faireでは、今回調達した資金をさらなる国際展開に活用する予定で、2021年には英国進出に続き、他のヨーロッパ諸国への事業拡大も計画している。同社はまた、顧客基盤の拡大や、4カ所ある自社オフィスの人員増強も掲げている。顧客基盤に関しては、5~10の店舗を持つ比較的大きな小売業者やアパレル小売の獲得に、特に注力するという。

セコイア・キャピタルのパートナーで、食料品の即日配達サービスのインスタカートで最高財務責任者(CFO)を務めた経験を持つラヴィ・グプタ(Ravi Gupta)は、「地元密着型の小売業には非常に大きな未来があると考えているが、この業界は変わりつつある」とコメントした。「地元の小売業者を、データ駆動型でダイナミック、かつオムニチャネルに対応した業態とすることで、Faireはこれらの業者を未来に導く後押しができるはずだ」

Faireの目の前には巨大なチャンスが開けている。米国内だけでも、チェーンに属さない独立経営の小売業者は260万軒を数え、その年間売上高は1兆ドル近くに達するという(出典:米中小企業庁、Faire)。

グプタはFaireの将来に期待感を示しつつ、「今回の資金調達で最も良いところは、Faireはまだ事業展開を始めたばかりだという点だ。最終的には、数百万の小売業者を顧客とし、数十万のブランドを取り扱う可能性がある」と述べた。

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