【茨城県】茨城・守谷市教委 残業減へ部活動改革 日課見直し、教員の時間確保

【茨城県】茨城・守谷市教委 残業減へ部活動改革 日課見直し、教員の時間確保

  • 茨城新聞クロスアイ
  • 更新日:2022/05/14
No image

部活動の終了時間統一で練習の効率化を図る守谷中剣道部=守谷市百合ケ丘

教員の超過勤務が問題となる中、茨城県守谷市は残業の大きな要因となっている中学校の部活動改革に乗り出した。通常時期は平日の部活動終了を午後4時40分に統一し、教員が放課後使える時間を生み出した。市教委は「スタートは順調。教員の部活動や働き方に対する意識が変わってきている」と手応えを示す。

■帰宅早まる

「職員室に戻るのは午後6時過ぎが多かったが、今は帰宅時間まで早くなり、自分の時間が増えた」。市立守谷中の男子バスケットボール部顧問、広瀬晃弘教諭(39)は見直しの効果を語る。

市教委は本年度、中学校の部活動時間の確保と生徒の早期下校を両立させようと、年間と週間の日課を見直した。

年間については、①通常の「スタンダード」②総合体育大会や新人大会の3週間前の練習集中期間となる「チャレンジ」③11~1月の「オフ」-の3シーズンに分類した。

週単位では、スタンダードシーズンは月、水、金の5時間授業の日は、部活動時間を100分とする。6時間授業の火曜日は50分に減らし、終了時間を全て午後4時40分(10分後に完全下校)に統一した。

従来の部活動時間は、オフの月曜日を除き、火-金曜日は120分だった。今回、部活動の終了から下校までの時間短縮も含めて見直しを図った。これらにより、部活動の指導教員にとっては、平日5日間で数時間単位の「持ち時間」が生まれた。

■独自に導入

教員の残業は全国的な問題となっている。文部科学省の2016年度教員勤務実態調査では、過労死ラインとされる月80時間超の残業は中学校で6割に上る。県教委は2月に「部活動改革に関する有識者会議」を設けるなど、負担軽減へ議論を重ねてきた。

同市では、教員の勤務は午前8時10分から午後4時40分だが、部活動と授業準備などが重なり、定時では帰れないという。

市教委は19年度に独自の「カリキュラム・マネジメント」を導入し、教員の早期退勤に取り組んできた。夏休みの5日間短縮をはじめ、始業・終業式後の授業実施、創立記念日や県民の日を登校日にした。これらにより、中学校では6時間授業を週2日、5時間授業を週3日にし、放課後時間を生み出している。

市教委は「週3回の5時間授業の日を活用できることが、部活動改革ができる大きな要因。外部指導者もいるが基本は教員。外部人材を導入するにしてもカリキュラムが整っていることが重要」とする。

■現場は歓迎

市教委によると、導入1カ月で効果が表れている。

市立中での4月の平均残業時間は、昨年が78時間12分だったが、今年は70時間30分で、7時間42分減少した。100時間超の残業は昨年の半分の15人まで減ったという。

文化部副顧問の女性教員は「明確に時間が見えるので、持ち帰らざるを得なかった仕事を、学校で終わらせられる」と歓迎。再任用の教員は「かつては、遅くまで仕事をしている先生がいい先生というような因習があった。それを改められる」と話す。

守谷中の越智寿雄校長は「先生の時間に対する意識が変わったことが大きい。先生のゆとりは生徒たちのゆとりにつながる。改革を浸透させていきたい」との考えを示した。

No image

この記事をお届けした
グノシーの最新ニュース情報を、

でも最新ニュース情報をお届けしています。

外部リンク

  • このエントリーをはてなブックマークに追加