
マセラティ ジャパンは2023年11月21日、新型「グラントゥーリズモ」を披露した。
グラントゥーリズモはマセラティ伝統のエレガントなスタイリングを特徴とするスポーツクーペである。新型はグラントゥーリズモという車名では第2世代で、1947年にマセラティ初のグランドツアラーとして登場した「A6 1500」の系譜に連なるニューモデルだ。
「MC20」に始まる新世代マセラティのフロントマスクを採用したエクステリアは、長さを強調したボンネットや人の筋肉のように膨らませた前後フェンダーなど、歴代モデルと同様にクーペとしての美しさを重視。サイドウィンドウグラフィックの巧みな処理によって4座でありながら後席の存在を感じさせないサイドビューに仕上げている。ボディーサイズは全長×全幅×全高=4965×1955×1410mmで、ホイールベースは2930mm。
インテリアはレザーやウッドをはじめとした高品質な天然素材とカーボン、さらに再生可能な素材を組み合わせ、イタリアンスポーツカーらしいラグジュアリーな空間に仕立てられている。インストゥルメントパネルには上下2段式のスクリーンを搭載し、最新のインフォテインメントシステム「マセラティ・インテリジェント・アシスタント」を採用。ダッシュ中央に備わるおなじみのクロックもデジタル化され、盤面のデザインや表示項目を選べるようになった。
新型グラントゥーリズモには内燃機関モデルに加えて、マセラティ初の電気自動車「フォルゴーレ」もラインナップされる。内燃機関モデルのパワーユニットは3リッターV6ツインターボの「ネットゥーノ」ユニットで、最高出力490PSバージョンを搭載する「モデナ」と550PSバージョンの「トロフェオ」を設定。フォルゴーレは最高出力408PSの駆動用モーターを計3基と容量92.5kWhの駆動用リチウムイオンバッテリーを搭載。連続的に約760PSを発生できるという。
アジア・パシフィックプレミアをうたった今回のお披露目は東京都中央区の築地本願寺が舞台で、アジア各国のメディアの記者も数多く集まった。アジア・パシフィック地域の統括も担当するマセラティ ジャパンの木村隆之社長は、日本の伝統的な寺院建築とは異なり、アジア各地からの影響を強く受けた本堂を特徴とする築地本願寺こそが新型グラントゥーリズモを披露する場所にふさわしいと語り、車両の概要を説明した。
(webCG)