「α7R V」ミニレビュー α7 IIIユーザーが痛感したAFの“新次元”ぶり

「α7R V」ミニレビュー α7 IIIユーザーが痛感したAFの“新次元”ぶり

  • マイナビニュース
  • 更新日:2022/11/25
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いよいよ販売が始まった、ソニーの高性能フルサイズミラーレス「α7R V」(ILCE-7RM5)。ふだんα7 IIIを愛用している筆者が試したところ、AFが人物の瞳に食らいつくなど「AFがなかなかよくなったな」と感じました。しかし、α7R Vを返却してα7 IIIでの撮影に戻ったところ、「このシーンで瞳にAFが合わないのか…。α7R Vだったら問題なく瞳をとらえ続けたのに」と、α7R VのAFが“新次元”の仕上がりだったことを改めて痛感することになったのです。

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瞳が隠れても瞳にAFを合わせ続けるAFにゾッコン

高画素のα7Rシリーズの最新モデルにあたるα7R Vは、ディープラーニングなどAIまわりの処理を司る「AIプロセッシングユニット」をαシリーズで初めて搭載し、被写体認識AFの精度を高めたのが大きな特徴です。人物の場合、耳や首、肩、手首、膝などの部位を認識して人物の姿勢が把握でき、その情報を基に人物の顔や瞳の位置を認識できるようになります。人物が小さかったり、手前に木などの障害物がかぶさっても、顔や瞳にあたる部分を推定してピントを合わせ続けます。

ふだん、α7 IIIと超望遠ズームレンズ「FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS」で少年野球チームの試合を撮ることの多いワタシ。今回、借りたα7R Vで試合撮影に臨んだところ、バチピンで撮れるカットが明確に増えたことを実感できました。

特に驚いたのが、手前に別の選手がかぶって選手の顔がほぼ隠れても、しばらく瞳の位置にピントを合わせ続けたこと。α7 IIIだとスッと手前の選手にピントが移ってしまうところ、撮影者の意図を汲んだようなAFの挙動に次世代感をひしひしと感じました。この粘っこいAFのおかげで、撮影者はますますフレーミングだけに集中すればよくなりそうです。

α7R Vを返却してα7 IIIでの撮影に戻って改めて驚いたのが、「α7R Vは人の瞳の検出能力がα7 IIIとは段違いだった」こと。バッターボックスに入った選手を3塁側から撮影する場合など、α7R Vはたとえ横顔でもしっかり瞳にAFを合わせ続けていたのに対し、α7 IIIは瞳を検出できずにしばしば体の部分にAF枠が移ることがしばしば。「α7 IIIって、こんなに瞳AFが合わなかったっけ…」と思わず愕然としてしまいました。人物の姿勢や顔を認識し、そこから瞳の位置を割り出すα7R Vのディープラーニングのたまものだと感じました。

AF以外では、オートホワイトバランス(AWB)の精度がかなり高まったと感じました。AIプロセッシングユニットを搭載した効果に加え、本体前面にオートホワイトバランス用の可視光+IRセンサーを搭載したことが精度の改善に寄与しているとみられます。
性能はピカイチだが、55万円の実売価格は悩ましい

すでに旧世代となった普及価格帯のα7 IIIと最新のα7R Vを比べるのはナンセンスかもしれませんが、AIプロセッシングユニットのおかげでAF性能は段違いに進化したことを体感できました。撮影の腕がなくてもピント外れの失敗写真が大幅に抑えられる点は魅力的で、このカメラに買い替えたいと物欲が一気に沸きました。

ただ、55万円という実売価格はやはり高価で、実売35万円前後の「α7 IV」より20万円も高いのは悩ましいところ。9504×6336ドットもの大きな写真を提供する6100万画素の高画素も、ふだんの撮影には持て余し気味になりそう。とはいえ、現時点ではこのAF性能を持つαシリーズはこのカメラしかなく、趣味で撮る写真のクオリティを高めたいという人にはまたとない選択肢となるでしょう。

願わくば、α7R Vと同じAFシステムがほかのシリーズのカメラにも続々と搭載されるといいなと感じます。特に、3300万画素センサーなど基本性能はα7 IVを継承しつつ、α7R Vと同じAFシステムを搭載した「α7 V」を40万円までの価格で出してほしいところ。4軸マルチアングル液晶モニターやCFexpress Type Aへの対応を省けば、40万円を切る可能性はあるかも!?

磯修

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