64万円!? 究極の名がふさわしい最上位に位置するアルティメットゲーミングノートPC、MSI「Raider GE76 12U」シリーズの実力をレビュー

64万円!? 究極の名がふさわしい最上位に位置するアルティメットゲーミングノートPC、MSI「Raider GE76 12U」シリーズの実力をレビュー

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  • 更新日:2022/06/23

今回はMSIのゲーミングノートPC「Raider GE76 12U」シリーズを紹介する。MSIの製品ページでは「アルティメットノート」と表現されている。MSIゲーミングノートPCでも最上位に位置するシリーズだ。

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ラインナップ最上位のGE76-12UHS-221JPは、実売価格が約64万円

「アルティメット」な5つのラインナップ

最上位という点からもお分かりのとおり、Raider GE76 12Uシリーズはコストパフォーマンスで語る製品ではない。もっとも安いモデルで40万円弱、最上位では約64万円と、一般的な概念のゲーミングノートPCよりも上、ワークステーションノートの価格に近い。もちろん、過去に同じような価格のゲーミングノートPCもあったが、Raider GE76 12Uシリーズは現在最新のスペックだ。CPUやGPUはここ数年の競争激化でパフォーマンスが急上昇中。メモリやSSDもメガ盛り……いや時代はギガ盛りだ。

まずラインナップから紹介しておきたい。Raider GE76 12Uシリーズはハイエンドモデルで高価格帯にある製品だが、意外にも充実の5モデルを展開。今回取り寄せた「GE76-12UHS-221JP」は最上位モデルがMSI Storeで63万9800円という頭ひとつ突き抜けた価格だが、シリーズ最廉価の「GE76-12UGS-218JP」は39万9800円だ。CPUやGPU、ディスプレイパネルスペックなどは変更がきかないため初回決め打ちで選ぶ必要があるとして、メモリやストレージなどは後からアップグレード可能(同社公認サポート店で対応)だから後回し、といった具合に選択することができる。

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豊富なラインナップで自分に合ったモデルを選びやすい

そして今回のGE76-12UHS-221JPのスペックだが、間違いなく現在入手可能なゲーミングノートPCの中でもトップクラスと言えるだろう。CPUはCore i9-12900HK。高性能コア6基、高効率コア8基を搭載し、最大20スレッドを実行可能なスペックは従来までのCPUとはかけ離れたマルチスレッド性能を実現する。

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Core i9-12900HK。6+8の14コア、20スレッドというノートPC用としては過去にないマルチスレッド性能が得られる

GPUはGeForce RTX 3080 Ti Laptop GPU 16GB GDDR6。NVIDIAのノートPC向けRTXシリーズの最上位GPUだ。7424基のCUDAコアを搭載するパフォーマンスはもちろんだが、グラフィックスメモリに16GBのGDDR6メモリを搭載している。4Kディスプレイとの組み合わせでも、グラフィックスメモリ不足に陥ることはないだろう。

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GeForce RTX 3080 Ti Laptop GPU 16GB GDDR6。現在のノートPC向けGPUの最上位だ

そしてメインメモリはトータル64GB。それもDDR5メモリを採用している。第12世代CoreからサポートされたDDR5メモリをさっそく採用してきた。それも64GBなので32GBモジュール×2スロットの計算だ。Raider GE76 12Uシリーズのメモリスロットは2基。現在入手可能なDDR5 SODIMMは最大32GBなので、購入時ですでにRaider GE76 12UシリーズのMAX容量ということになる。

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GE76-12UHS-221JPは32GBのDDR5 SODIMMを2枚、計64GB搭載している。64GBモジュールがまだ市販されていないので最大容量となる

ストレージは2TB。4TB、8TBのM.2 SSDも販売されているので最大容量とはいかないが、常識的に考えれば十分な容量と言えるだろう。それでも足りなければ換装可能だ。空きスロットも1基あるとのこと。システムSSD、データSSDと分ける運用も可能である。評価機に搭載されていたのはPCI Express 4.0 x4接続モデル。

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PCI Express 4.0 x4接続、NVMe対応のSSD。GE76-12UHS-221JPは容量も2TBと十分な余裕がある

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シーケンシャルリードで6.6GB/s、同ライトで4.9GB/sと、最速クラスの転送速度

そしてスペックで肝心なディスプレイパネル。17.3型の大きな画面。4Kの高解像度。そして120Hzの高リフレッシュレート。ゲーミングノートPCとして妥協のないスペックだ。

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GE76-12UHS-221JPの4Kパネルは120Hz。さらなる高リフレッシュレートを狙うならWQHDモデルのパネルが240Hz駆動だ

デザインでも至高。インターフェースも全部入り

Raider GE76 12Uシリーズのサイズは397×284×25.9(W×D×H)mm。17.3型ボディなのでモバイルの13.3型クラスや据え置きのメインストリームである15.6型と比べて幅は広い。とはいえゲーミングノートPCにおいて幅はゆとり、広い画面と言い換えられる。注目は厚みだ。25.9cmというスペックは突起を含まないものだが、先に紹介した発熱量も大きいハイエンドパーツを搭載してこの厚みに抑えられているのは特筆すべき点だろう。机の上に置けば、17.3型の横幅も相まってかなりスタイリッシュに映る。

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くさび型のシェイプもあって、数値ほどの厚みを感じさせない

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大柄ではあるがスリムに見せるデザインだ

ディスプレイベゼルは当然、狭額縁仕様で画面占有率が高い。視野角も広く、DCI-P3相当の広色域も特徴としている。

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幅いっぱいに広がる17.3インチの画面

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大画面はもちろん狭額縁で占有率も高くスタイリッシュ。色域などのスペックもこだわりのディスプレイ

ハイエンドゲーミングノートPCと言うからにはLEDイルミネーションを備えているのだが、本製品ではキーボードおよびパームレストの先端だ。先端部分はスモークのアクリル内部にLEDを搭載しているようで、電源オフ時はそこにLEDがあるとは気づかないピアノブラックのような見た目になる。

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LED発光部をパームレスト先端に置く。この他はキーボード部しか光らないのは意外だが、メリハリの効いたイルミネーションだ

キーボードは10キー付きの日本語配列。同社のハイエンドゲーミングノートPCの定番「SteelSeries Per-Key RGB」を採用している。ノートPC向けのゲーミングキーボードで、各キー個別制御のLEDイルミネーションだけでなく、全体的にはスリムに仕上げつつも打鍵感を高めているのがポイントだ。

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個別のキーにLEDを搭載。SteelSeries製ゲーミングキーボードは、ノートPCの中でもひとつ上の打鍵感を実現する

側面はほぼフラット。本体にわずかなチルト角を付けているのはゴム脚のようだ。そしてここでもハイエンドスペックが特徴となる。まずThunderbolt 4(Type-C)対応。そしてDisplayPort Alt-Mode対応のUSB 3.2 Gen2 Type-Cのほか映像出力としてHDMIおよびMini DisplayPortも備えている。ネットワークは有線が2.5GbE、無線がWi-Fi 6(Bluetooth 5.2にも対応)。ともにKillerを採用している。

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背面にはMini DisplayPort、Thunderbolt 4、2.5GbE LAN、HDMI、電源コネクタが並ぶ

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左側面にはUSB 3.2 Gen2 Type-A、USB 3.2 Gen2 Type-C、オーディオコンボジャック

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右側面にはUSB 3.2 Gen1 Type-A×2、その間にSDカードリーダー

オーディオも、スピーカー2基×ウーファ2基で、DYNAUDIOとのコラボレーションで高音質、迫力あるサウンドを追求したと言う。

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大きく開口部を確保しつつ、内部には最新ハイエンドパーツを冷却する「Cooler Boost 5」が収められている。2基のウーファも内蔵し迫力あるサウンドでゲームをプレイしよう

さて、こうしたスペックに電力を供給するACアダプタが気になる方も多いだろう。付属のACアダプタは、ここ数年の同社フラグシップモデルでよく見るサイズ感、デザインのものが採用されていた。通称「弁当箱」と呼ばれるものだ。なにせTDPベースではCPUが45W、GPUが175W(Dynamic Boost 2.0有効時)でトータル220W。巨大なACアダプタもうなずける。また、ノートPCであるからにはバッテリーも搭載している。こちらはノートPCなので持ち運ぶことも考慮し、飛行機移動の際、機内に持ち込める最大容量の99.9Whrのものを搭載しているとのことだ。

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ACアダプタは最大出力330W。ブーストが効いても余裕の出力だがかなり大きめ

至高のゲーミングノートPCが実現する4K/WQHDゲーミングの世界

このように、Raider GE76 12Uシリーズはすべての面で妥協のないスペックのゲーミングノートPCだ。そのパフォーマンスも気になることだろう。ベンチマーク結果をご覧いただきたい。

まずは3DMark。Time Spyで12842ポイントと、1万点を余裕で超えるスコアに加え、Fire Strikeも27463ポイントを記録した。どちらも本製品があくまでノートPCであることを考えれば非常に高いスコアである。

続いてVRパフォーマンスをVRMarkで計測した。Orange Roomは12963ポイント、Cyan Roomは5498ポイント、Blue Roomは3904ポイントという結果だった。Blue Roomはターゲットフレームレートに届いていなかったが、ほか2つのテストは超えている。

次はPCMark 10 Extended。Overallha10032と1万点を超える結果だ。シナリオ別に見ても、Essentialsが10700ポイント、Productivityが8862ポイント、Digital Content Creationが12671ポイント、Gamingが22652ポイント。万能型と言ってよい。これだけのスペックなので、普段使いに不満が出ることはまずありえない。映像編集そのほかクリエイティブな活用ができるだろう。

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PCMark 10 Extendedのスコア

そこでV-Rayも試してみた。CPUを用いるV-Rayテストでは11981vsamples、GPUを用いるV-Ray GPU CUDAでは1340vpaths、そしてV-Ray GPU RTXでは1840vraysといったスコアだった。プライベートとビジネスを1台で共有する目的や、わずかでもコストを抑えたいといったニーズなら本製品という選択肢もあるだろう。

そしてCINEBENCH R23。Multi Coreでは18142pts、Single Coreでは1919ptsを記録しており、どちらもデスクトップのハイエンドCPUに迫る結果だ。

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CINEBENCH R23のスコア

続いてゲームベンチを見てみよう。かなり重量級のFINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマークでは、4K/標準品質で5644ポイント。やや快適という判定なので実際のプレイでは多少の引っかかりを感じるだろうか。ただし、軽量品質なら8456ポイントを得て快適評価が得られた。なお、WQHD解像度では高品質設定で8241の快適評価が得られている。

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FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマーク、4K/標準品質のスコア

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FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマーク、4K/軽量品質のスコア

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FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマーク、WQHD/高品質のスコア

続いてもやや重めのHorizon Zero DawnとFar Cry 6。先にHorizon Zero Dawnから見ると、4K/最高画質で平均54fps、4K/デフォルト画質では平均65fps、WQHD/最高画質では平均93fpsとなった。Far Cry 6も4K/Ultra画質で平均53fps、4K/High画質で平均62fps、WQHD/Ultra画質では平均88fpsとなった。どちらも4K、最高画質は60fpsに届かなくとも画質調整で対応できる感触で、WQHDなら最高画質も問題なかった。4K時の画質調整も、おおむね中〜高あたりが狙える印象だ。

続いては比較的軽量なタイトルを見てみよう。Tom Clancy's Rainbow Six Extraction、Tom Clancy's Rainbow Six Siegeを計測した。Tom Clancy's Rainbow Six Extractionは、4K/60fpsを満たすには十分。ただし120fpsを狙うとなるとWQHDがメインになるだろうか。より軽量のTom Clancy's Rainbow Six Siegeについては4K/最高画質でも180fpsを記録しており、パネルスペックを超える。メインがTom Clancy's Rainbow Six Siegeで、勝利にこだわるならば、同じCPU&GPUでもWQHD/240HzパネルのGE76-12UHS-322JPのほうが適しているかもしれない。

かつてない快適さ。高価だが唯一無二のゲーミングノートPC

デザイン、そしてゲーミングに関するさまざまなスペックで妥協のないMSIのRaider GE76 12Uシリーズ。とくに全部入りのGE76-12UHS-221JPは、まさに「ぼくのおもいえがいたさいきょうゲーミングノートPC」を実現したモデルだ。非常に高価なので誰しもが手に入れられるものではないが、一切の妥協を排除すれば現在のノートPCでここまでのパフォーマンスが出せるということが示された。

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パネルの選択が悩ましいラインアップ

4K/120HzパネルかWQHD/240Hzパネルかというところは、メインでプレイするタイトルに合わせたい。120Hzでも十分なゲーミングスペックだが、最近のデスクトップ向けゲーミングディスプレイでは240Hzやそれ以上もめずらしくない。価格も価格なので後悔したくないとしても悩ましいところかもしれない。自動車を購入する感覚に近い。ただ、愛車と同様、大きな投資をしただけの楽しい生活が過ごせることだろう。

Raider GE76 12Uシリーズのラインナップ 【GE76-12UHS-221JP】(実売価格は64万円前後) CPU:Core i9-12900HK GPU:GeForce RTX 3080 Ti Laptop GPU 16GB GDDR6 メモリ:64GB(32GB ×2)DDR5 ストレージ:2TB(M.2 NVMe) ディスプレイ:17.3インチ、4K、120Hz OS:Windows 11 Pro 【GE76-12UGS-218JP】(実売価格は36万円前後) CPU:Core i7-12700H GPU:GeForce RTX 3070 Ti Laptop GPU 8GB GDDR6 メモリ:32GB(16GB ×2)DDR5 ストレージ:1TB(M.2 NVMe) ディスプレイ:17.3インチ、WQHD、240Hz OS:Windows 11 Pro 【GE76-12UH-220JP】(実売価格は47万円前後) CPU:Core i9-12900HK GPU:GeForce RTX 3080 Laptop GPU 8GB GDDR6 メモリ:64GB(32GB ×2)DDR5 ストレージ:1TB(M.2 NVMe) ディスプレイ:17.3インチ、4K、120Hz OS:Windows 11 Pro 【GE76-12UH-319JP】(実売価格は45万円前後) CPU:Core i9-12900HK GPU:GeForce RTX 3080 Laptop GPU 8GB GDDR6 メモリ:32GB(16GB ×2)DDR5 ストレージ:1TB(M.2 NVMe) ディスプレイ:17.3インチ、WQHD、240Hz OS:Windows 11 Pro 【GE76-12UHS-322JP】(実売価格は44万円前後) CPU:Core i9-12900HK GPU:GeForce RTX 3080 Ti Laptop GPU 16GB GDDR6 メモリ:32GB(16GB ×2)DDR5 ストレージ:1TB(M.2 NVMe) ディスプレイ:17.3インチ、WQHD、240Hz OS:Windows 11 Home

Raider GE76 12Uシリーズ詳細ページMSI Storeで購入するMSIサイト

石川ひさよし 編集●ASCII

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