川崎FのMF大島僚太(29)が23日にオンライン取材に応じ、ケガを繰り返してきたここまでの胸中を語った。

磐田戦に向け、ミニゲームで汗を流す大島(中央)ら
昨季は度重なるケガでリーグ戦7試合の出場にとどまり、再起を期した今季は3月30日に右足関節じん帯損傷ならびに右近位脛腓じん帯損傷で離脱した。
「気持ち的にはかなりマイナス。浮き上がることは全くなく、リハビリ中はリハビリに励みますけど、プライベートも含めて沈んでいるので、(いまだに)乗り越えたという感覚はない」
「いずれ治るもの」と信じていても、ストレスは多かった。
「(ケガを)プラスに変えられていたのは数年前まで。去年と今年は自分のイメージするプレーやしたいことがどんどんできなくなっていったり、積み上げていったものが崩れている感覚にもなった」
そんなとき、支えになったのは家族の存在だったという。
「子供をだっこしても、“足痛いな”と思うときもあった(笑い)。でも、子供が笑顔になってくれたら僕も笑顔になれたりした。子供と妻との時間が、僕にとって一番、もう一踏ん張りしようと思わせてくれた」
18日の札幌戦ではリーグ10試合ぶりに復帰し、アンカーの位置から非凡な技術とセンスで川崎Fらしい攻撃を操り、5―2の大勝に導いた。
「2日くらいたっていますけど、ようやく落ち着いてきた感じがする。ここまでしんどさが残るのはなかった」
久々のフル出場で体はダメージを受けたが、ようやく復調。この日は最後の5対5のミニゲームまで約1時間の練習を全てこなした。
「予定よりは足踏みしているコンディションだけど、それはそれで違ったコンディションの整え方に取り組んでいけたら。試合に関しては100%で臨んでいけたらと思っている」
今年1月、大島は「ケガをすることもあるかと思うけど、なるべく長く離れることなくチームの活動に参加し続けたい。ある意味、新加入くらいの気持ちで臨みたい」と強く意気込んでいた。誰もが待っていた復活を果たし、磐田戦から始まるリーグ後半戦では、主役として3連覇に導いていく。