
閉じ込められている作業員らに対し、パイプを通してビデオカメラの受け渡しが行われた/Uttarakhand Government Handout
(CNN) インド北部のヒマラヤ山脈で建設中のトンネルが崩落し、10日前から閉じ込められている作業員の映像が、初めて外部に届いた。
トンネルは12日に崩壊し、数十人の作業員が閉じ込められた。当局の救出活動は試行錯誤が続いている。
20日夜になって、内部へ通じる長さ53メートルのパイプを挿入する作業が完了。初めて温かい食事が届けられ、水や医薬品、酸素も送り込まれた。
パイプを通してビデオカメラの受け渡しも可能になった。映像には、大きな洞窟の中に立つヘルメット姿の作業員らが映っている。
救助隊員がスピーカーを通して「心配はいらない、すぐにそちらへ到達する」「カメラをパイプからゆっくり取り出して、1人1人の顔を見せてほしい」と語り掛けた。
トンネルの入り口には仮設の病院も用意されたが、救出のめどは立っていない。
救助隊は当初、がれきを掘って中に到達しようと試みたが、作業に時間がかかるうえ、トンネルの崩落がさらに進んだことから断念。作業員らがはい出せる太さのパイプを差し込む作戦に切り替えた。
ドリルの力が弱かったため、首都ニューデリーから強力なドリルを取り寄せることになった。トンネルの外では、作業員の家族らがいら立ちを募らせていた。
掘削を再開したところで大きなひび割れの音が響き、作業はまた中断された。
現在は縦と横の3方向から掘削する作戦などが検討されている。当局は、外国の専門チームに協力を求める可能性も探っているという。