
"入場行進する長崎日大の選手たち=2023年3月18日午前、阪神甲子園球場、田辺拓也撮影"
第95回記念選抜高校野球大会が18日、阪神甲子園球場(兵庫県西宮市)で開幕した。開会式は4年ぶりに全36校が参加し、グラウンドを1周する入場行進も復活。長崎県勢史上初の2校同時出場を果たした長崎日大(諫早市)と海星(長崎市)の選手たちは胸を張り、堂々の行進を見せた。
雨の影響で午前10時半に始まった開会式。入場行進は昨春の覇者・大阪桐蔭を先頭に北から南の順で行われた。長崎日大は34番目、海星は35番目にそれぞれ登場。緊張した表情を見せながらも大きく手を振り、力強くグラウンドを回った。
過去2年は開幕日に対戦する6校だけの参加だった。昨春もスタメン入りし、打線の中軸を担った長崎日大の平尾大和主将(3年)は「去年のこの日は練習に励んでいた」と振り返り、「初めての経験でとても感動した。また戻ってこられてうれしい」と話した。
2度目の春は1番打者として先陣を切る。21日の初戦は最多出場を誇る龍谷大平安(京都)が相手だ。「打撃の調子も上がってきた。まずは1勝。本番に向け最後の詰めに力を入れたい」と意気込んだ。
海星の田川一心主将(3年)も気持ちは同じだ。三塁手として出場した昨夏の甲子園。前日のリハーサルには全員で参加した開会式は選手の感染拡大を受け、急きょ主将のみの参加に。残る17人は宿舎のテレビで見守った。「あー出たかったなという思いがあった。選抜旗を携え、主将として行進できたことを誇りに思います」と話した。
キャッチャーマスクを付け、「扇の要」として引っ張る今回は昨夏の2勝を上回る3勝以上をめざす。
20日に迎える社(兵庫)との初戦を見据え「チームの目標は甲子園に出ることではなく勝つこと。気持ちを切り替え、全員で頑張りたい」と決意を語った。(三沢敦)