無形文化遺産「恵山泥人」がカフェと融合 江蘇省無錫市

無形文化遺産「恵山泥人」がカフェと融合 江蘇省無錫市

  • 新華社通信
  • 更新日:2023/01/25
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無形文化遺産「恵山泥人」がカフェと融合 江蘇省無錫市

10日、恵山泥人の伝統的キャラクター「阿福」「阿喜」。(南京=新華社記者/朱国亮)

【新華社南京1月25日】中国江蘇省無錫市では昨年5月以降、同市伝統工芸品の泥人形「恵山泥人」をテーマにしたカフェ「NANIMOMOカフェ」が急速に店舗数を増やしている。今年に入ってすでに3店舗をオープンさせ、すでに9店舗を構えるに至っている。

恵山泥人は恵山山麓で採れる黒泥を使って作る。400年余りの歴史を持つとされ、第1次国家級無形文化遺産にも選ばれている。「NANIMOMO」とは地元の方言で恵山泥人を指す。

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10日、恵山泥人廠が新たに開発したフィギュア。(南京=新華社記者/朱国亮)

伝統的な無形文化遺産とコーヒーの融合は、同人形の製造を手掛ける恵山泥人廠が、泥人形産業の再生と伝統文化を継承・革新のための試みとして始めた。

人形作りはもともと、恵山山麓の住民が農閑期の内職として始め、次第に専門化されていった。明清時代には隆盛を誇ったが、その後に衰退。1954年に地元政府が職人と工房を取りまとめて合作社(協同組合)を設立すると、58年には恵山泥人廠と改称され、再び盛んになった。2012年には、中国の老舗企業を認定する「中華老字号」にも認定された。

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10日、恵山泥人廠が新たに開発したフィギュア。(南京=新華社記者/朱国亮)

最盛期には千人近い従業員が泥人形のデザインや制作、販売に携わり、製品は国内外に流通した。特に日本では供給が需要に追い付かない程だった。ただ、その後はアニメや漫画のキャラクターに押され、造形が単一的で生産効率も低い恵山泥人の市場は徐々に縮小していった。

無錫市はここ数年、文化分野で一連の文化財活性化プロジェクトを実施し、民間資本による伝統文化産業の再生、無形文化遺産の継承促進などの改革を進めてきた。恵山泥人廠も20年に新たなオーナー、江蘇耘林養老発展集団を迎えた。

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10日、無錫市南長街のNANIMOMOカフェで、恵山泥人作りを体験する子ども。(南京=新華社記者/朱国亮)

NANIMOMOカフェ運営責任者の宋喜蓮(そう・きれん)さんは「コーヒーを好む若者がますます増え、会社もカフェの経営を考えていた。恵山泥人の展示や体験をカフェに融合させることは、これらの無形文化遺産が再び若者の視線に止まることにつながる」と語った。

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10日、恵山泥人廠が無錫市のために制作した泥人形キャラクター。(南京=新華社記者/朱国亮)

恵山泥人にはもともと、数百年の歴史の中で形成された「阿福(アーフー)」「阿喜(アーシー)」というキャラクターがあるが、恵山泥人廠はカフェの展開に合わせ「NANI」「MOMO」などの新キャラクターを生み出した。無錫の名物である「醤排骨(スペアリブ)」「小籠包(ショウロンポウ)」「水蜜桃」などを取り入れた恵山泥人フィギュアも開発し、ブラインドボックスとして売り出した。関連商品も増え、学用品から生活用品の多岐にわたっている。記者が調べただけでも40~50種類あった。地元ブランドとのコラボレーションではブランドイメージの泥人形もデザインした。泥人形はデザイナーズトイへと進化し、恵山泥人廠形も黒字転換を果たした。

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10日、恵山泥人廠旧跡。(南京=新華社記者/朱国亮)

無錫市は今年の政府活動報告の中で、無形文化遺産の伝承と革新を進める「百匠千品」プロジェクトの実施を掲げた。恵山泥人のほかにも伝統演劇「錫劇」や宜興の紫砂茶器、精微刺繍(ししゅう)などの影響力を高めるとしており、恵山泥人もよりよい発展が見込まれる。

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10日、恵山泥人廠で恵山泥人をモチーフにしたメダルを制作する高級工芸美術大師の周漢慶(しゅう・かんけい)さん。(南京=新華社記者/朱国亮)

同廠の高級工芸美術大師、周漢慶(しゅう・かんけい)さんは、伝統と革新は矛盾しないと指摘。無形文化遺産を現代生活に融合させることで保護と伝承を実現できると語った。(記者/朱国亮)

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