
熊本県の蒲島郁夫知事は13日、新型コロナウイルスの急速な感染拡大を受け、県独自の緊急事態宣言の発出を決めた。期間は14日から2月7日まで。蒲島氏は政府に対し、九州を広域的に緊急事態宣言の対象区域とするよう要請したが、福岡県だけが対象となる見通しとなり、熊本県単独で「同等の対応」に踏み切る。
蒲島氏は記者会見し、12日に西村康稔経済再生担当相と電話会談し、「(熊本は)重症者向けの病床使用率や感染源不明の感染者数の割合など、ステージ4(爆発的感染拡大)に達していないとの指摘もあり、緊急宣言発令の判断は示されなかった」と明らかにした。
県は昨年末からすでに、熊本市中心部の酒類を提供する飲食店に対して営業時間を午後10時までに短縮するよう要請していたが、18日からは営業時間を午後8時までとし、対象を県全域の全飲食店に拡大する。酒類の提供は午前11時から午後7時までとする。
県民には、不要不急の外出や移動の自粛を要請し、特に午後8時以降は徹底を呼び掛ける。(古川努)
西日本新聞