【第76回カンヌ国際映画祭】ウェス・アンダーソンの新作「アステロイド・シティ」スカーレット・ヨハンソン、トム・ハンクスら豪華キャストがずらり

【第76回カンヌ国際映画祭】ウェス・アンダーソンの新作「アステロイド・シティ」スカーレット・ヨハンソン、トム・ハンクスら豪華キャストがずらり

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  • 更新日:2023/05/26
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豪華キャストが顔を揃えた (C)2022 Pop. 87 Productions LLC

カンヌ国際映画祭の開催8日目、コンペティション部門でウェス・アンダーソンの新作「アステロイド・シティ」が上映され、アンダーソン監督とキャスト陣の、スカーレット・ヨハンソントム・ハンクスエイドリアン・ブロディジェイソン・シュワルツマンマヤ・ホークマット・ディロンジェフリー・ライトブライアン・クランストンルパート・フレンドスティーブン・パークらがレッドカーペットに登場。ハンクス、ヨハンソン、ブロディはパートナーも伴って、もっとも大所帯で華やかな光景となった。

本作は原爆実験が付近でおこなわれているアステロイド・シティという架空の街を舞台にした群像劇。この物語自体が、アメリカの50年代のテレビで放映される番組という設定で、つまり劇中劇となっている。いかにもアンダーソンらしい、完璧に構築されたカラフルなセットのなかで、個性的な俳優たちが次々に登場する。もっとも、つねに群像劇であるアンダーソン映画のなかでも、かなり複雑な設定で、スピーディな展開ゆえに話全体を把握するのがいささか難しい。現地の評価では、「映像的に楽しいが、物語としてやや浅薄」という声が目立った。とはいえアンダーソンらしさが随所にあるので、ファンにとっては嬉しいことに変わりはない。

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記者会見では俳優と監督の演出に話題が集まった。アンダーソン組初参加のヨハンソンとホークはそれぞれ、「とても強烈な体験で、劇場の芝居のように、架空の世界がそこにあり、わたしたちはそのなかで生きた」(ヨハンソン)、「現場はみんなが平等に扱われ、プレッシャーもなかった。脚本、ストーリー、そしてセットの美しさ、すべてが大きな喜びだった」(ホーク)と語った。

映画祭も終盤を迎え、さまざまな下馬評が上がっている。総じて評価が高いのはジョナサン・グレイザーアキ・カウリスマキヌリ・ビルゲ・ジェイランマルコ・ベロッキオの作品あたり。とはいえまだケン・ローチアリーチェ・ロルバケルなどが最後の最後に控えているだけに、余談は許さない。受賞結果は5月27日のセレモニーで発表される。(佐藤久理子)

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