離婚後、2人の子どもと暮らし始めた38歳女性。借金あり、赤字家計をどう立て直す?

離婚後、2人の子どもと暮らし始めた38歳女性。借金あり、赤字家計をどう立て直す?

  • MONEY PLUS | くらしの経済メディア
  • 更新日:2021/11/25

読者のみなさんからいただいた家計や保険、ローンなど、お金の悩みにプロのファイナンシャルプランナーが答えるFPの家計相談シリーズ
今回の相談者は、離婚して、2人の子どもと暮らすことになった38歳の女性。教育費と老後資金、もしもの時のための貯金をいくら準備すれば良いのかわからないといいます。借り入れているお金もあるようですが、どのように家計を整えていけば良いでしょうか。FPの秋山芳生氏がお答えします。

現在、離婚して子ども2人と3人暮らしです。老後資金と教育費、そして、ひとり親になるため、もしもの時のためにいくら貯めればいいかわかりません。

昨年から、生活に必要なものをイチから揃えたため、出費が嵩みましたが、来年1月からは、預金で5万積み立てているのとは別に、つみたてNISAで3万円を積み立てる予定。住宅ローンは財産分与で精算予定で、オーバーローンで200万ほどの負担になる見込みです。

子どもが独立した後は、できれば中古マンションを買いたいと思い、その資金も貯めたいと考えています。

現在保険は共済に入っているだけ。持病があり、女性特約はつけられません。医療保険、生命保険に入るくらいなら貯金した方がいいのでは?とも思っていますが、どうでしょうか。

【相談者プロフィール】
・女性、38歳、会社員、シングルマザー
・子ども2人(7歳、10歳)
・住居の形態:賃貸(神奈川県)
・毎月の世帯の手取り金額:27万円
・月収の他に養育費として8万受取中
・年間の世帯の手取りボーナス額:70万円
・毎月の世帯の支出の目安:45万円

【毎月の支出の内訳】
・住居費:9万6,000円
・食費:6万5,000円
・水道光熱費:3万1,000円
・教育費:4万1,000円
・保険料:3,000円
・通信費:1万5,000円
・お小遣い:6万円
・その他:14万円

【資産状況】
・毎月の貯蓄額:5万円
・ボーナスからの年間貯蓄額:0円
・現在の貯金総額(投資分は含まない):100万円
・現在の投資総額:117万円
・現在の負債総額:80万円
・老後資金:年金ネット524万1,481円、退職金300万円、確定拠出年金129万9,369円
・第2種奨学金:残債125万2,934円(貸与総額4,800,000円、利率0.58333333%、返済期間20年)

秋山:ご相談頂きありがとうございます。ファイナンシャルプランナー兼FP YouTuberの秋山 芳生です。離婚をされて、お子さんお二人を育てながらのシングルマザーになられたのですね。今後の教育費、老後費用などもご不安だと思います。借入などもあるので、どのように家計と向き合っていけば良いか、一緒に考えていきたいと思います。

生活水準を大幅に改善する必要あり!

まずは家計の内訳を確認したいと思います。全体的な印象は、収入に対して支出が多い、メタボ家計と言えるでしょう。離婚をする前の生活水準から大幅に家計改善していかないと、老後の中古マンションどころではなく、お子さんの学費も危うい状況だと思います。大幅なテコ入れが必要になりますので、そのつもりでコメントをしていきたいと思います。

●住宅費 9万6,000円→9万2,500円
以前の住宅を売却するとオーバーローンが200万円残ってしまうのですね。この200万円のオーバーローンは、別れた元夫とどのように整理するのかにもよりますが、仮に折半だとすると100万円の持ち出しが必要になります。現在の貯蓄から支払うことになると思いますので、現金には手をつけないようにした方が良いと思います。現在の家賃は9万6,000円ですが、できれば家賃は、手取り収入の25%以内に収まる物件を見つけられるといいですね。

●食費 6万5,000円→5万円
子ども二人と三人暮らしで、6万5,000円は少々高めですね。シングルマザーで働きながらだと料理する時間も捻出するのが大変と思いますが、週末に作り置きをするなど工夫することで大幅に減らせる可能性があります。スーパーを利用する際も、お店に入る前には「買うものリスト」を作って、必要なものだけ買って早めに退出する癖がつけられると、節約が進みます。お子さんと3人暮らしなら、食費は5万円以内で十分暮らしていけると思いますので、ここを節約ポイントに置くのであれば参考にしていただければと思います。

●水道光熱費:3万1,000円→2万4,000円
電気とガスについては複数の会社を比較して安いものを選ぶと良いでしょう。

●教育費:4万1,000円→2万円
教育費は、お子さんの習い事などだと思います。現状の収支は赤字で、まったく資産が増えていない状況ですので、このままでは大学の学資を貯めることも難しいでしょう。教育費については「子どものためだから」と聖域化しやすく、見直しが難しいことが多いです。しかし、現在の教育費と未来の教育費とのバランスをとることが重要です。まずは、教育費の内容を見直し、長期の教育プランを考えられると良いと思います。

●通信費 1万5,000円→8,000円〜1万2,000円
家のインターネット通信料とスマートフォン代を考えても、節約すれば8,000円程度に抑えられます。格安スマホや、格安SIMなど固定費を削減されると良いと思います。NHK視聴料などを入れても1万2,000円程度が目安になると思います。

●お小遣い 6万円 →3万円
衣服、美容、交際費、日用品などを含んでいる金額だと思いますが、減らすことは可能と思います。老後や教育費など、しっかり資産形成を考えるのであれば、3万円を目安にしても良いと思います。

投資よりも借り入れたお金の返済を優先したほうが効率的

「その他」の費目の14万円は今の時期だけでしょうか? 内訳がわからないので、なんとも言えません。まずは内訳を整理し、費目ごとに本当に必要な支出かを整理することが重要です。

恐らく借金の返済、奨学金の返済、貯蓄、確定拠出年金などが含まれていると思いますが、まずは借金返済を中心に考えると良いと思います。現在80万円の借り入れがありますが、この返済を遅らせて、5万円の貯蓄や追加投資するのは非効率です。借りたものを返すという倫理的な問題ではなく、効率的に資産形成するために金利がつく借り入れは、優先的に返済していきましょう。ただし、奨学金の返済は利率0.58333333%と低い為、特に繰り上げ返済などはしなくて良いでしょう。

医療保険、どうする?

現在、持病をお持ちですが、医療費については医療保険で備える必要はないでしょう。前提として、公的な社会保険に入っているので医療の実費負担は3割負担かつ高額療養費制度があります。医療費は公的な保険+現金で備えることが基本になります。

現金の100万円が住宅の精算のために無くなってしまう場合は、場合によっては投資している資金の切り崩しが必要になる可能性があります。長期投資を考えると、運用資金を取り崩す習慣は作らない方が良いので、できるだけ投資資金には手をつけたくありません。その場合、現金貯蓄をできる限り早期に貯めていくことが重要になります。

生活防衛費を貯めてから投資をしたほうが効率がいい理由

現金貯蓄は、生活費の7.5か月分を目指すと良いと思います。内訳は、生活費の1.5か月分と、「生活防衛費」として生活費の6か月分が目安になります。

この生活防衛費は、万が一仕事が出来ない状態(会社の倒産や解雇、自己都合の退職など)でも、焦らずに再就職が可能な期間の生活費を賄うものです。また、体調不良により働けない場合も傷病手当金と合わせて、医療費や日々の生活費を賄うために使うことになります。

投資は、基本的に借金がなく、生活防衛費が溜まってからをお勧めしています。せっかく投資しても、なにかがあればすぐに投資資金を取崩さなければならず、市況が悪ければ損切りになります。また、市況が悪くなった場合に、現金貯蓄がないと、少なくなる資産をみると精神的なプレッシャーが強くなり、運用資産を保持できず短期で売却してしまうこともあるからです。

生活防衛費を貯めてから投資をしたほうが効率がいい理由

現在は、生活や家計の状態が大きく変化しているときだと思いますので、先々の不安を考えるよりも目の前の家計と向き合い、無駄な支出を抑えることと、借り入れの返済を早急に済ませることが重要です。今回の家計アドバイスが全てできれば、恐らく家計は10万円以上改善し、黒字家計化が可能と思います。

また、ボーナスについても、レジャーなどで一部使うにしても資産形成に大部分が回せるようになると思います。ボーナスは不景気になると一番最初にカットされる可能性があるため、まずは月々の家計が黒字化することを目指すと良いと思います。

お一人で仕事と子育ての両立は非常に大変だと思いますが、新しい環境作りにむけて少しでも参考になれば幸いです。

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(秋山芳生)

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