Uber Eatsと各フードデリバリーサービスの配達報酬を比較。稼げるのは?

Uber Eatsと各フードデリバリーサービスの配達報酬を比較。稼げるのは?

  • 日刊SPA!
  • 更新日:2020/11/21

隙間時間の副業として注目されているフードデリバリーサービスの仕事。圧倒的に知名度と配達員の数が多いのはUber Eatsだが、それ以外にもfoodpandaや出前館、Woltなどのサービスも続々と海外から日本に上陸している。

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Uber Eatsとfoodpandaで配達員をしている、エミリア・ヴィフ・チェンコさん(Twitter:@Emiria_v39)

そこで今回は配達員として働くのであればどのサービスが良いのか比較しつつ、実際の配達員たちの声を聞いてみた。

◆配達員はどのサービスを使うべき?

まずは、それぞれの基本情報から紹介しよう。【※データは執筆時点(11月16日のものです)】

●Uber Eats(ウーバーイーツ):日本国内で圧倒的シェア

【サービス開始】2016年9月

【配達員の呼び方】配達パートナー

【配達員の登録手順】

1.サイトからアカウント登録

2.書類の提出

3.電話サポートによるアカウント有効化

4.配達用バッグを用意(純正品はAmazonで5000円)

【稼働時間】9:00~24:00

【入金】週1回

支払い体系は東京23区の場合、「受け取り料金300円+受け渡し料金170円+距離料金:150円/㎞ーサービス手数料35%」。これにプラスして、雨の日やランチタイム時に報酬が1.1~2倍ほど上がることがある。

●出前館:高めに設定された1件ごとの固定金額

出前館はアルバイトと業務委託の2つの配達方法があり、ここではUber Eatsと同じ業務委託の働き方について記す。

【サービス開始】2000年10月

【配達員の呼び方】配達パートナー

【配達員の登録手順】

1.サイトから申し込み

2.説明会への参加

3.アプリ研修

4.研修修了確認テスト後アカウント発行

【稼働時間】11:00~15:00、17:00~22:00

【入金】月2回

支払い体系は1件当たりの一律設定で、関東の場合724円。その他サービスにあるような、プラスで報酬がアップする仕組みはない。また配達用のバッグの支給はなく、自分で用意する必要がある。

●Wolt(ウォルト):時給保障と補償制度が手厚い

【サービス開始】2020年3月

【配達員の呼び方】配達パートナー

【配達員の登録手順】

1.サイトからアカウント登録

2.「登録説明会」への予約と参加

3.「登録説明会」参加後メールが届いたら、「専用アプリの使い方とグッズ受け渡し会」を予約、参加

4.グッズ一式(配達バッグ1個・Tシャツ2着・ジャケット1着・帽子1個)が5000円(※返却すれば返金されるデポジット制)

【稼働時間】日~木:10:00~22:00、金~土:10:00~23:00

【入金】月2回

料金体系は23区の場合、1配達完了で450円(土日の11~14時、17~21時は550円)だが、特筆すべきは1150円(週末1350円)の時給保証があること。サービス手数料はかからず、長距離料金として1.5km以上、100mごとに15円が加算される。

さらに、配達中に事故を起こしてしまった場合の「傷害見舞金制度」、対人・対物事故への「賠償責任保険」など無償の補償制度があることも安心して配達できるポイントだろう。さらに、登録時に20問の適正テストが行われ18問以上正解しないと配達パートナーになれないなど、問題視されがちな“配達員のモラル”への配慮がうかがえる。

●foodpanda(フードパンダ):グッズ一式が無料、時給保障も

【サービス開始】2020年9月

【配達員の呼び方】配達ライダー

【配達員の登録手順】

1.サイトからアカウント登録

2.業務委託契約書を確認して同意

3.研修を受ける

4.グッズ一式(長袖Tシャツ2枚、バッグ、レインコート、自転車登録の場合ヘルメット)を受け取る(※無料)

【稼働時間】8:00~24:00

【入金】週1回

支払い体系は距離・配達エリア・配達時間・配達車両・配達員のランクに応じて決まるが、その詳細は公には明かされていない。配達員には事前に報酬金額が提示されるので確認して受けるかどうかを決めることが可能。特筆すべきはシフト制であること。空きがあれば当日15分前まで入れることができる。

配達員のランクシステムは「1~6」までのランクがあり、通常は4からのスタート。上位ランクなら更に報酬が上がる。ランクは「応答率(40%)=どのくらい断らないか」「予定と実績(40%)=どのくらい稼働しているか」「ピーク時間(20%)=ピーク時間にどのくらい勤務しているか」で決まるようだ。

さらにWolt同様に時給保障があり、配達がなくても1時間あたり原付バイク1000円、自転車900円の時給が保証される。

◆後発サービスのほうが報酬は高め

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このように、圧倒的シェアを誇るUber Eatsに対して、出前館では1件あたりの金額を少し高めに固定することで配達員を焦らせずに事故を防ぐ仕組み、日本では後発のWolt・foodpandaは時給保障で配達員を集めようとしていることがうかがえる。

さて、配達員の多くは、Uber Eatsとの掛け持ちで複数のデリバリーサービスを活用している印象だ。そこで今回は配達員たちに、Uber Eatsと比較したそれぞれのメリット・デメリットを聞いた。

◆【Uber Eatsとfoodpandaの比較】働き方の自由度が大きく異なる

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ピンクの制服とパンダのロゴが可愛らしいfoodpanda。写真は、エミリア・ヴィフ・チェンコさん(Twitter:@Emiria_v39)

Uber Eatsとfoodpandaで配達員をしている、エミリア・ヴィフ・チェンコさん(Twitter:@Emiria_v39)はUber Eatsのメリット・デメリットについてこう語る。

「Uber Eatsは加盟店も多くて、日本だと今1番利用者が多いのでお仕事自体も多いです。マクドナルドなら2km圏内で回れますし、色々な所から“鳴る”(配達リクエストが入る)ので土地勘がない方や、あまり遠くに出られない方でも自分の最寄り駅付近や詳しい場所での稼働が可能です。

だけど配達員も多いので、全く鳴らない暇な日も出てきます。駅周辺にUber配達員が固まってたりすると全然取れない日もあって……。それからUber Eatsは長距離配達の配達料金が安いですね。“ダブル”配達(1つの店で2件の配達を同時に受けること)もあまり見合わない金額かなって思います」(エミリア・ヴィフ・チェンコさん、以下同)

一方で、foodpandaについては……?

「pandaはお洒落な加盟店が多く、女性のお客様も多かったりするので会話が弾んだりしますね。シフト制で流れてきたシフトを自分で選択してお仕事をするのですが、時給保証もあるのでもし鳴らないなって日があったとしても安心です。

だけどUberに比べて配達範囲が狭いのがデメリット。まだサービスが始まったばかりで徐々に広がってきているとはいえ、自分の土地勘がない場所で配達しないといけない配達員が多かったと思います。

また、時給保証がついていますが、応答率によっては対象外になったりします……なのでUberよりも確実に応答しなければならないですね」

さらに、アプリ上ですぐにでも仕事を開始できるUber Eatsと比べ、「シフト制であること」は隙間時間を利用して働きたい人にとってはかなりネックなようで、

「急に働きたいと思ってもシフト自体が少ないので、配達員の人数が溢れている印象ですね。貴重な時間を有効的に使おうと思った時に融通が効かないので、主婦の方には不向きかなと思います。特に昼時は人気なのでシフトがなかなか取れません……。

ただ、1回の配達単価がUber Eatsより高いです。Uber Eatsは配達が終わってから金額表示なのに対して、foodpandaは報酬金額と配達先が最初に表示されるのがわかりやすい。金額を見てから配達リクエストを受けるか決められるのはありがたいですね」

今後配達エリアが広がり、さらにシフトの数が増えていけば配達員にとって魅力的な仕事になるかもしれない。

◆【Uber Eatsと出前館の比較】待機時間のアプリ起動が勝負の分かれ目

Uber Eatsと出前館で配達員をしたことがあるゲンさん(Twitter:@gen_UberEats)にメリット・デメリットを聞いた。

両者はそもそも依頼の受け方の仕組みが異なるという。

「Uber Eatsは注文依頼が最初から個人に割り振られ、1分の間に受けるかキャンセルするか選択できます。だけど出前館の場合はエリアごとにオンラインの配達員に一斉に送られて、早押しで注文を受けるというシステムです。この違いは大きいですね」(ゲンさん、以下同)

Uber Eatsでは焦らずにピックするお店を把握して注文を受けることができるが、出前館は早押しのため、注文依頼がきても瞬時に無くなってしまうとか。さらに報酬と配達のしやすさについてこう話す。

「Uber Eatsはやはり配達員が多いので、注文依頼がなかなかこない日があります。そして距離にもよりますが、単価が低く感じます。

出前館のメリットは、1配達単価が600円(注:大阪の場合)と固定されていて、さらに距離が登録エリアの駅から約2km以内の注文依頼しかこないことですね。また、注文依頼を受けた時点で、お客様の住所も分かるので複数の配達もしやすいです」

ゲンさんは、「待機時間に配達アプリ以外で携帯を使用する方はUber Eats、出前館のアプリを常に起動して待機できる方は出前館が合っていると思う」と話す。

その理由は、出前館の場合、配達リクエストが早い者勝ちなので、他のアプリやサイトを開いていると確実に間に合わないからなのだとか。

ゲンさんは待機時間に違うアプリをしたいことから、「時間単価は出前館の方が高くなるのですが、結局Uber Eats優先になってしまっている」そうで、そもそものシステムが自分に合っているかどうかも選択の基準になるのかもしれない。

◆【Uber EatsとWoltの比較】異なる運営のサポート

さっくさん(Twitter:@sakku_20200420)は、Uber EatsとWoltで配達員をしている。

「Uber Eatsのメリットは、とにかく自分の好きな時間に働けること。そして『クエスト』と呼ばれる仕組みがあることですね。月~木、金~日に20から80程度の配達目標を立てて、それが達成したら報奨金が1000円~2万円程度もらえます。

さらに雨の日は『雨クエスト』という加算があったり、地域によっては、昼食・夕食どきの時間帯など、ピークタイムに加算があったりするのも良いところです。

デメリットとしては、その『クエスト』はどんなに予測を立ててやっても外れることがあることです。たとえば最悪の場合、木曜の夕方に『あと5軒足りない』なんて焦って事故を起こしてしまったという例も聞きます」(さっくさん、以下同)

思い立った時に自分の目標に応じて稼ぐことができるのがUber Eatsだと話すさっくさん。一方で、Woltは報酬は良いものの課題が多いという。

「Woltは長距離の配達で稼げるのが魅力ですね。また、予約して稼働するとオンライン時間保証が付くのもメリットです。ただ、この『時給保証制度』は毎週水曜の午前10時に予約ができるのですが、いつもライブのチケット予約のように1分ほどで無くなってしまうんです。そこは難点ですかね……。また、Uber Eatsは電話でサポートが受けられますが、Woltは事故などの緊急時以外は電話サポートが受けられないのが欠点。ただ、サポートセンターからのメッセージは丁寧で速いので緊急事態でなければなんとか……。

ちなみに、私は“聴覚情報処理障害”という軽度難聴を患っていますが、Uber EatsとWoltではUber Eatsの方が働きやすいです。Uber Eatsには、聴覚に障がいがあることを、店舗やお客様に通知することができるようになっていますが、Woltにはそういった仕組みがないので」

◆複数の掛け持ちが配達員たちのトレンド

現状、配達員にとって「自由に手軽に稼ぐ」という部分ではUber Eatsが最も便利である印象を受けた。

とはいえ、新しいフードデリバリーサービスは、今後エリアやサービスを拡充する可能性もある。そのため、多少不便な点はあっても「他の配達員より有利になるように使用感を掴んでおきたい」という認識がある。

また、サービス自体の認知度が低い今は配達員確保を目的に報酬が高めに設定されているため「稼げるうちに稼ぎたい」という狙いもあるだろう。

配達員をメインに稼ぐのならば今回話を聞いた人たちのように「Uber Eats+もう1社」、会社員の副業という観点ではフレキシブルに働けるUber Eatsを選ぶのが無難かもしれない。<取材・文/松本果歩>

【松本果歩】

恋愛・就職・食レポ記事を数多く執筆し、社長インタビューから芸能取材までジャンル問わず興味の赴くままに執筆するフリーランスライター。コンビニを愛しすぎるあまり、OLから某コンビニ本部員となり、店長を務めた経験あり。Twitter:@KA_HO_MA

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