上級国民だけが住める屋上庭園レジデンスにウーバー配達員が凸ってみた

上級国民だけが住める屋上庭園レジデンスにウーバー配達員が凸ってみた

  • WANI BOOKS NewsCrunch
  • 更新日:2020/11/26
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上級国民の贅を尽くした住まい

みなさんに質問です。最近のお金持ちの方々が、どんなところに住んでいるか、ご存知ですか?

「タワーマンションの上層階」と答えた方。惜しい! 確かにタワーマンションの中には、上層階専用の特別なエントランスがあったり、専属のコンシェルジュがいるところもあったりするので、特別感があります。

ですが、私が配達する東京の都心部エリアには、それ以上にすごい住宅があります。それが、オフィスビルの上層階にある屋上庭園レジデンスなのです。

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▲都心でも積極的に進められている緑化計画 イメージ:PIXTA

専門家ではないので詳しい内容は知らないのですが、東京の中心部にはヒートアイランド現象を軽減する目的からか、ビルの屋上に芝生や木々を植えて、緑化を促進するという条例があるようです。

また、オフィスビルばかりが建つと、人の住む場所がなくなり人口が減少してしまうため、大きなビルを建てる場合は、ビルの中に一定数の居住スペースを作らなければならない、という条例を作り、人口の流出を阻止しようというところもあります。

オフィスビルでは、上層階は到着までに時間がかかるために人気がありません。一方、住居としては景色がよい上層階の人気は高い。そして屋上は緑化が推進されている。おそらくそういう事情なのでしょう。

東京都の中央区・千代田区・港区あたりのオフィスビルの上層階には、エレベーターの扉が開くと緑豊かな風景が広がり、その中に10戸ほどの住宅があるのです。

都心とは思えない世界が、そこにはあります。

最初に屋上庭園レジデンスに行ったのは、2年ほど前。銀座エリアのオフィスビルでした。大通りに面したオフィスのエントランスは、通りを走る車の音や、オフィスを利用する人たちで少々うるさい感じ。

お客様からの注意書きに記されていた「裏側の居住者専用の入り口から入ってください」の指示に従い「居住者用」と書かれた小さな入り口から建物に入りました。

専用エレベーターで最上階へ。フロアについて扉が開くと、ビルの屋上とは思えない自然が目の前に広がり驚きが隠せませんでした。緑豊かな樹木が生い茂り、鳥たちがさえずっています。防音のしっかりした壁に囲まれているのか、オフィスの入り口で聞こえた車の音は全く聞こえません。

アニメ映画『天空の城ラピュタ』で、大きな雲を突き抜けた先にあった、あの緑豊かな世界、あのシーンが一瞬頭に浮かびました。

そんな小さな森を囲むようにして、住宅の入り口のドアがポツンポツンとあり、その中の一室のインターホンを押して商品を届けました。

お客様のプライバシーもあるので、建物の所在地とか、住んでいる方の見た目とかいうことはお伝えできませんが、運んだものは、松屋の豚焼肉定食でした。

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▲ご注文の品との衝撃のギャップ イメージ:PIXTA

地上数十メートルに広がる贅沢な空間

ランチタイムに配達で向かった千代田区のオフィスビルも印象的でした。

「オフィスビルの裏側に居住者専用の入り口が……」と注意事項が書かれていたので「これは屋上庭園レジデンスだな」と思いつつ、目立たない入り口から最上階にある住宅スペースへ。

エレベーターの扉が開くと耳に入ってきたのは鳥のさえずる声、ではなく水の流れる音。水音が聞こえてくる方向に目をやると、小川が流れていました。手入れされた芝生と小川の周囲に植えられた木々。

エレベーターに乗って押したボタンは、確か25Fという数字だったのですが……。

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▲地上25階を流れる小川のせせらぎ イメージ:PIXTA

立派な日本庭園を取り囲むように通路があったので、庭園を眺めつつ、お客様の住む部屋に向かい商品を届けました。松屋の牛焼肉定食でした。

一番驚いたのは中央区にあった、とあるビル。

例によって裏側から入り、1階と最上階しか停まらないエレベーターに乗り、扉が開くと目の前に開けたのは、通路沿いに住居の扉が並ぶ、ごく普通のマンションの光景でした。

どんな世界が待っているのだろうと、ドキドキしていただけに思わず拍子抜け。

ところが、番号を確認しながら届け先を目指しますが、指定された部屋の番号はどこにもありません。迷っているのがわかったのか、そうこうしているうちにお客様から連絡が入ります。

指示された通りに、フロアの最奥にあった屋外に向かう扉を開くと、そこには石畳の小道ときれいに手入れされたバラの花。

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▲扉を開くと、まるで異世界だった イメージ:PIXTA

イングリッシュガーデンのような庭を歩いていくと、屋上庭園の一角に住宅が建てられており、そこに指示された部屋の番号が書かれていました。

お届けした商品は、カレーライスでした。もちろん松屋のです。

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▲上級国民もカレーは大好き イメージ:PIXTA

お金を持っている方が、なぜ松屋好きなのかはよくわかりませんが、都心の中に突然異世界が広がる屋上庭園レジデンスは、何度配達に行っても不思議な感じがする世界なのです。

〈Uber Eats配達員W〉

UberEats配達員W

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