特殊詐欺事件で得た現金を自身の別の銀行口座に不正に移したとして、兵庫県警東灘署は25日、電子計算機使用詐欺の疑いで、広島市中区の無職の男(26)を逮捕した。本来であれば詐欺グループにわたる金だったが、男が“横取り”したという。

兵庫県警東灘署=神戸市東灘区御影中町2
逮捕容疑は昨年10月15日、男の口座に振り込まれた特殊詐欺の被害金48万円を、インターネットバンキングを利用して男の別の銀行口座に振り込んだ疑い。同署の調べに「お金を移したが、詐欺の被害金とは知らなかった」と容疑を一部否認しているという。
同署によると48万円は、同じ日に詐欺グループから「医療費の還付金がある」と言われた神戸市東灘区の女性=当時(61)=が、指示されるがままATMで振り込んだ金。振込先の口座が男の名義だった。男は得た現金を家賃など生活費の足しにしたという。
同署は男と詐欺グループとの関わりなどを調べる。