これぞ中川家の真骨頂! コント職人たちが放つ爆笑必至の「中川家&コント」、“ほぼ台本なし”の怪!? 【激推し!“爆笑サンデー”<第2回>】

これぞ中川家の真骨頂! コント職人たちが放つ爆笑必至の「中川家&コント」、“ほぼ台本なし”の怪!? 【激推し!“爆笑サンデー”<第2回>】

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  • 更新日:2020/10/16
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2020年秋、BSフジの日曜が生まれ変わる──。「BSフジ爆笑サンデー」と題した新枠では、午後10:00~深夜0:30にわたり、日本のお笑い界を牽引する人気芸人たちによる“色とりどりのバラエティー5番組”が集結。休日の終わり…ちょっぴり憂鬱な日曜の夜を、ポジティブに彩っていく。TVガイドwebでは、そんな「BSフジ爆笑サンデー」に参戦する出演者たちに独占インタビューを敢行し、全5回の連載でお届け!

第2回となる今回は、18年10月のスタート以来(17年10月、18年3月に単発を放送)、中川家(剛・礼二)とさまざまなコント職人たちが日常風景を独自の目線で切り取った爆笑必至のアドリブコント番組「中川家&コント」。台本なしで繰り広げられる珠玉のコント群はいかにして作られているのか? その舞台裏は!? 番組の要である中川家のインタビュー、企画・編成を担当する同局の編成局編成部・谷口大二氏のコメントを交えつつ、12時間ブッ通しで行われた9月の収録の模様をリポート!!

9月某日。都内のある撮影スタジオに中川家の剛、少し遅れて礼二が現れた。時間は午前9時半を回ったばかり。ここから午後10時半まで「中川家&コント」、およびYouTube「中川家チャンネル」用のコント8本が収録される。合間には、すでにYouTubeで公開中のCMのナレーション録りも。この日は、コロコロチキチキペッパーズ、ミキ、麒麟という超多忙な3組がゲストにやって来るとはいえ、アラフィフの中川家にはちょっとツラそうなハードスケジュールだ。

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剛 「僕がもうすぐ50歳になって、礼二が48歳。しんどいはしんどいです(笑)」

礼二 「(笑)、ただ、この番組はほんま好きなことやらせてくれますし。テレビでコントをやる場って少なくなってきてますから。スタジオに来るとテンションが上がりますよね」

見学させてもらったのは、朝イチで収録された1本目の「こだわりの料理店」と2本目の「試着室」。コロチキのナダルと西野創人をゲストに迎えた「雑誌取材」の3本。

スタジオで渡された当日の収録台本には、各コント数ページほどのト書き(場面状況や演者の動きなどを説明した文章)とセリフが書かれている。ネタバレになるため詳細は割愛するが、「こだわりの料理店」であれば、舞台は閑古鳥が泣くチェーン店の居酒屋。そこにやって来る本部長役の礼二。接客する店長役の剛。台本では、本部長が壁に貼られたメニューやポスター、写真を次々と指してツッコミを入れる…という流れだ。

しかし、いざ本番となると…。のっけから“中川家節”がさく裂。台本には細かく書かれていない本部長のキャラクターを思いきり膨らませた礼二がまくしたてると、これにすかさず剛が反応し、しばらくの間“立場の強い本部長と気の弱い店長”という関係性だけで即興コントが進行していく。そのくだりが、おおよそ10分。台本に書かれた“肝”の部分に至る以前に1本のコントとして成立させてしまう中川家の職人技とクオリティーに驚く。そこからようやくメニューやポスターなどへのツッコミが始まり、朝イチだとは思えないハイテンションで丁々発止のやりとりを。

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剛 「デビューして30年近くになりますけど、そのやり方はほぼ変わらないです(笑)。逆に、きっちり台本がある方が僕ら、やりにくいというか。(コントを)やりながら(話の)順番を追うのができないので。最初に言うたことを後で思い出して、もう1回言う時もありますし」

礼二 「“どこまでが台本でアドリブなのか?”よく聞かれますけど、基本的な設定以外は出たとこ勝負で。あとは、ほぼほぼアドリブです。ほんま好きにやらせてもらってます」

剛 「ゲストの方がいるコントの場合は、ファーストリアクションを見て、お互いに探り探りやっていって。その分(収録の)予定時間を大幅にオーバーしますけど(笑)」

谷口 「一応、作家さんが書かれた簡単な台本はありますが、剛さん、礼二さんも軸となる木さえあれば、どれだけでも枝葉を付けられますからね。あとは基本、お任せしています。番組の資料などで“台本なしで…”と謳っているのもそのため。延々と話が続くかと思えば、台本の途中で突然スパーンと終わることもあったり(笑)。それが逆に言うとスリリングですし、面白いところですね」

2本目の「試着室」は違った意味で驚かされた。役割はブティックの店長が礼二。客が剛。サイズが合わない洋服ばかり出してくる店長に対して、次第に怒りが頂点に達する客…というコント。ここでは、決してサイズが合わないハズの洋服が…と、ある種のハプニングに見舞われるも、それを生かした流れのコントに昇華させるところは、さすがのひと言。

それを可能にしたのは、本番直前まで洋服が床にたたきつけた際の音の大きさや、試着室のカーテンの開け閉めの具合、店長と客の導線などを入念にチェックする中川家の職人ぶりだ。

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礼二 「基本アドリブであるぶん、どうなるか先が見えないんで、ほんまのところはドキドキしてるんですよ(笑)」

剛 「(笑)、そうそう、ああ見えて」

礼二 「お客さんがいれば“ココでウケたな”とか分かるんで、そこから変えていけばいいんですけど、『中川家&コント』は収録ですし。だから(事前のチェックなど準備を)やるっていうのはありますね」

剛 「YouTubeとか無観客ライブでずいぶん鍛えられたけどな。それでも毎回、緊張はしてます」

礼二 「とか言いつつ、妙なスイッチが入ると止まらないんですけどね(笑)」

剛 「お互い入る時があるから。そうなると(収録が)めっちゃ長くなります(笑)」

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これに加えてアクションの多いコントの本番中、どんな動きも表情も見逃すまいと構える6台のカメラ。中川家の邪魔にならないよう脚立の上から音を拾う音声スタッフ。コントとコントの間のわずかな時間でセットチェンジを行う美術、メーク、衣装…。陰にはスタッフによる鉄壁のチームワークがあることも記しておきたい。

谷口 「予算も時間も潤沢なわけではないですが、中川家さんをはじめとするコント職人さんに応えられるよう、最低限のことはやらせてもらっているつもりです。セットにしても決して豪華ではないですけど、コントの世界観がお客さんに分かるものを、と。スタッフ一同、そこは心掛けています」

礼二 「昔、セットに椅子しかなくて、自分たちで“喫茶店入ろ”とか“カランコロン(ドアの鈴の音)”言うてたことを思い出すとぜいたくな話ですけど」

ゲストのコロチキに、剛が扮(ふん)する女性記者と礼二が演じるカメラマンが取材を行う「雑誌取材」は、“なぜこの雑誌が芸人にインタビューを!? なんでこんな突拍子のない質問を?”という、いわゆる“取材あるある”コントだったが、コロチキの受け答えがツボだったのか、ギアの上がった剛が途中から暴走。“かぶせ”の応酬と、礼二による本筋には一切、関係のない鉄道ネタまで。最終的には剛と礼二がナダルの知られざる裏情報をブッ込んでいき、一流のコントは一流のトーク番組へと変化。西野への大喜利にも似たムチャぶりも加わって、最高に笑える40分間のエンターテインメントとなった。

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谷口 「コロチキさんに限らず、皆さん『M-1グランプリ』の初代チャンピオンである大先輩相手にひるまず仕掛けていって、それに中川家さんが返す。このある種のヒリヒリ感がシビれます。毎回、一流の投手と一流のバッターの勝負を見ているようです」

剛 「ゲストの方には番組に遊びに来てるような感覚で伸び伸びやってほしいと思っているんですけど、ついつい自分が遊びすぎてしまいますね、楽しすぎて。もちろんウケたらうれしいですけど、途中スベってんのも面白くなる時がありますから(笑)」

礼二 「ラジオみたいな感覚というか。ラジオが好きなことを言える場だとしたら、ココは僕らが好きなことをやれる場。ほんま、ありがたいです」

剛 「ほんまにいいスタッフさんばっかりで。『中川家&コント』でやったこととか思いついたことをよその番組でやっても、なんにも言わないんですよ(笑)」

礼二 「(笑)、確かになんにも言わへんな。あと僕ら基本、アドリブですしね。ほかの人のコントのやり方と根本的に違うと思うんですけど、それを好きなようにやらせてくれる、しかもレギュラーでやらせてくれる勇気がすごいなと(笑)」

変幻自在のアドリブと、兄弟だからこそのあうんの呼吸。これぞ、中川家の真骨頂──。ちなみに、「中川家&コント」本編で使われるのは収録の半分ほどの尺だから、いかに濃密なコントを毎週見ているのか。その裏には、どんな職人技があるのか。それが分かった今回の収録取材。出演者、スタッフの皆さま、本当にご苦労さまでした!

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谷口 「これまでの最長収録時間は1本およそ50分でした。放送では20分…正味10数分に編集しますから、ディレクターが毎回、大変ですね(笑)」

礼二 「前に(19年12月)『中川家&コント』のライブSPというのを東京・浅草公会堂でやったんですけど、ある程度分かっていたとはいえ、お客さんも目の前で見てビックリしたんじゃないですか?」

剛 「こちらも“長いのは分かってたやろ?”“来た方が悪い”っていう(笑)。ある種プロレスというか、そういうお客さんとの関係性も含めて楽しかったですけど」

11月22日には、東京・池袋サンシャイン劇場で、2回目となる番組ライブ(公開収録)、「BSフジ開局20周年記念 エンタメ3DAYS 中川家&コント ライブSP2020」を開催。職人・中川家のコントを、ぜひ“生”で体感していただきたい。

剛 「やってる僕らはともかく、お客さんが思い切り笑えるのかどうかがちょっと心配ですけど、せっかくなので思い切りやりたいですね」

礼二 「そう、せっかくなのでね。まず自分らが楽しんで。あとは今回も長くなると思いますが(笑)、皆さん我慢して付き合ってください」

谷口 「3日間あるのですが、初日は『クイズ!脳ベルSHOW』による昭和歌謡の祭典『脳ベルヒットライブ』。2日目が『中川家&コントライブ』。3日目は、BSフジ20周年ということで、MCにますだおかだのお二人を迎え、東京ダイナマイトさん、マシンガンズさん、タイムマシーン3号さんなど芸歴20年以上の芸人さん10数組による漫才イベント『お笑い成人式ライブ』を開催します。お笑い第7世代をはじめとする平成生まれがテレビを席巻する中、昭和感満載の3日間のライブイベント、番組になると思います(笑)。皆さま、ぜひお越しください! 詳細は『BSフジ エンタメ3DAYS』で検索してみてください!!」

【プロフィール】

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中川家(なかがわけ)
1970年12月4日生まれ(兄・剛)、1972年1月19日生まれ(弟・礼二)。共に大阪府守口市出身。92年4月コンビ結成、93年に2丁目劇場で初舞台。2001年「M-1グランプリ」初代チャンピオン。ほか受賞歴多数。「痛快!明石家電視台」(MBS)、「さんまのお笑い向上委員会」(フジテレビ系)ほかに出演中。9月から「中川家ザ・ラジオショー」(ニッポン放送)がスタート。YouTube「中川家チャンネル」も好評。

谷口大二(たにぐち だいじ)
1999年にフジテレビジョン入社。編成制作局では「笑う犬の冒険」「森田一義アワー 笑っていいとも!」「ライオンのごきげんよう」「めちゃ2イケてるッ!」などを担当。その後、ネットワーク局を経て、現在、BSフジ編成局編成部企画担当部長。「東北魂TV」「クイズ!脳ベルSHOW」をはじめとした数々の人気番組企画・編成を担当。

【番組情報】

「中川家&コント」
BSフジ
日曜 午後10:00~10:30

取材・文/橋本達典 撮影/蓮尾美智子

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