【川崎】「なんとかみなさんに伝えたい...」千葉戦勝利後に語った鬼木達監督の心からの願い

【川崎】「なんとかみなさんに伝えたい...」千葉戦勝利後に語った鬼木達監督の心からの願い

  • サッカーダイジェストWeb
  • 更新日:2021/07/22
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PK戦での勝利に、守護神のチョン・ソンリョンのもとへ駆け寄るキャプテンの谷口ら。見事な勝利だった。写真:塚本凜平(サッカーダイジェスト写真部)

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選手たちに指示を送る鬼木監督。苦しい状況でもチーム一丸となって勝利を掴んだ。写真:塚本凜平(サッカーダイジェスト写真部)

ACLのグループステージを戦うためにウズベキスタン遠征に向かい、新型コロナウイルスの感性予防を徹底しながら、6月26日から中2日で6試合。帰国後もバブル内での生活を継続し、スタッフ2名に新型コロナウイルスの陽性判定が出た後は、さらなる感染予防を行ない、検査の結果を確認するまでトレーニングを実施できない日もあった。

それでも7月17日のリーグ18節・アウェーの清水戦(〇2-0)を制す。しかし、直後に選手1名が新型コロナウイルスの陽性判定を受ける(濃厚接触者は1名とされる)厳しい出来事の連続。

そのなかで行なわれた中断前、最後のゲームとなった天皇杯3回戦の千葉戦だ。千葉のホームスタジアム・フクダ電子アリーナで開催されたゲームは、多くの課題も残ったとはいえ、120分を戦い抜き(1-1)、PK戦の末に勝利を掴む。苦しい背景を考えれば、見事な、称賛されるべき勝利であったと言えるだろう。

試合後の鬼木達監督の言葉もいつも以上に熱がこもっていた。新シーズンが開幕して約半年。川崎は全試合で無敗を貫く圧巻の成績を残す。

「今日は連戦でタフな試合になるなと思っていましたが、その通りの展開になったと感じています。ただ選手は先制されても追い付くところなど、最後の最後まで諦めずにやった結果、PK戦ではありますが、チーム全員で勝ち取った勝利だと思います。

まだ負けなしで、ここまでの成績を残せるとは思っていなかったですし、ただやれない自信はないというか、この選手たちだったらという想いはありました。タフな戦いが続いていますが、勝ちながら成長しようと、まさしくそれを実現してくれていると思います。

また本当に、みなさんに分かっていただきたいのは、ACLに行って、隔離生活で、言葉で表わせないくらい辛い状況のなか、バブルのなかでコロナ陽性の判定を受けたり、なんだろうな……、伝え切れないことも多いと思いますが、そのなかで本当に選手たちが、今日も120分プラスPKで、あの形で勝つというのは、本当にすごいことなんだと、なんとか伝えたいと思います。彼らの頑張りにも感謝したいです」

指揮官は試合前には、新型コロナウイルスの陽性判定を受けた仲間たちに心配をかけさせないためにも、勝利を届けようとも呼びかけたという。

「(陽性判定を受けたスタッフや選手に)電話などそういうものをするたびに、『すみません』という話や、練習も中止にせざるをえなかったので、『申し訳ないです』という話をしてもらって、それを言わせたくないのに、そういう風になってしまう、コロナというものの憎いところを、正直感じています。

ただ本当にチームみんなでいろんな人を支えながら、助け合いながらやれているからこそ、チームの今があると思いますので、こういう状況に負けずに、いろんなものに立ち向かっていきたいです」

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「『申し訳ない』という言葉に対して僕らはそんなこと思ってないですし、そういった意味で、少しでも安心してもらいたい、僕らがしっかり結果を残すことで、ホッとしてもらえるように、今日は絶対に勝ちたかったので、チーム一丸となって戦い抜いた結果だと思います」

そして力強くこう続ける。

「向こう(ウズベキスタン)での生活は“最悪”を想定していたので、それよりは過ごしやすかったというのはありますし、モチベーション高く、トレーニングもゲームもこなせました。

ただ、ここ数日の試合、練習を通して蓄積(疲労)は正直あるなと。みんな、どこか痛めていたり、疲労困憊というところがありましたが、そういうなかでも『コイツらまだ戦えるな、底力あるな』と見せようと、監督もミーティングで話されていましたし、選手も最後の意地ではないですが、プライドを持って戦ったつもりです。

そこは言い訳にしたくない想いが一番ありました。今日は内容などは、課題の非常に多いゲームだったと感じますが、なにがなんでもという気持ちは見せられたと思います」 今後チームはようやく、束の間の休息を手にできるが、周囲のことを念頭に“感染しない、感染させない”の意識を改めて徹底したいと鬼木達監督は語る。

ハードスケジュールを経て、よりタフさを身に付けた川崎。ピッチ内外で日本サッカーを引っ張りたいとの掲げる理想は変わらずに、進化はまだまだ止まりそうにない。

取材・文●本田健介(サッカーダイジェスト編集部)

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