【奥平大兼】 ドラマ『ネメシス』インタビュー「櫻井翔との共演&アカデミー賞授賞式の舞台裏」

【奥平大兼】 ドラマ『ネメシス』インタビュー「櫻井翔との共演&アカデミー賞授賞式の舞台裏」

  • ウレぴあ総研
  • 更新日:2021/05/03
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撮影:山口真由子

現在、日本テレビ系で毎週日曜夜10:30~放送中のドラマ『ネメシス』。

“天才すぎる助手”美神アンナ(広瀬すず)と“ポンコツ探偵”風真尚希(櫻井翔)のコンビが、難事件を解決していくミステリー・エンターテインメント。毎話、アンナと風真をサポートする助っ人が登場し、奥平大兼は5月2日放送の第4話で、ナルシストなAI開発者・姫川烝位(ひめかわじょうい)を演じた。

風真の塾講師時代の教え子という役どころで、櫻井との共演シーンも多く、現場で櫻井が作ってくれた雰囲気を「本当にありがたかった」と振り返る。本作を経て感じたことのほか、デビュー作の映画『MOTHER マザー』で「第44回日本アカデミー賞 新人俳優賞」などの新人賞を受賞した奥平に、今後の俳優業への想いなども聞いた。

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櫻井翔と共演!「演技をしているというより、役として生きている」

――姫川烝位(ひめかわじょうい)は、ナルシストなAI開発者というキャラクターですが、率直に演じてみてどうでしたか?

キャラクターの解釈としては、僕自身に近い部分もあったので、すごく難しい、というわけではなかったです。細かい部分は実際に演じながら、監督からのアドバイスもいただいてつくっていきました。

ただセリフが多い上に早口で言わなくてはいけなかったので、その部分では苦労しました。ミスをしてみなさんにご迷惑をおかけしてしまうこともありました(苦笑)。

――入江悠監督からはどんな演出がありましたか?

姫川がパソコンを使う前に癖で決まった指の動きをするんですけど、それは監督からのアイディアでした。あとは、直前にセリフがちょっと変わることもあって。

――入江監督の作品は観たことはありますか?

映画『ギャングース』(2018年)を公開された当時に観ていました。なので、そんな監督が僕のことを選んでくださったというのは、うれしかったです。

――姫川は、櫻井翔さんが演じる風真の塾講師時代の教え子という役どころですが、2人の関係性を演じる上で意識していたことはありますか?

姫川は風真に対して、遠慮がないというか。少しバカにしたような発言もするのですが、そのときに、ちゃんと愛のあるいじり方をすることは意識していました。意地悪をするけど、本気でいじめてやろう、と思ってはいない、というのを見せれるようにしました。

――劇中では風真と姫川の関係性について、詳しく描かれていない部分もありますが、奥平さんはどのように解釈していましたか?

風真の過去については、ドラマの中でも1話でアンナ(広瀬すず)が産まれたときに、その場にいたというのが明かされているだけで、いつごろ、なんで塾講師をしていて、姫川と出会ったのかもわからないので、その辺は深く考えないようにしていました。

ただ姫川にとっては数回会った程度の人ではなく、心を開いているとまでは言えないかもしれないですけど、他の人との会話は無視する姫川が、風真とだけは話すので、それなりの特別感はあるのだろう、と。

現状の姫川を演じるには、その解釈さえできていれば十分だったので、過去の関係性をそこまで考えることはしなかったです。今回はオリジナル脚本ですし、今後、風真について明かされたときに、その辺についてもわかるかもしれないので、そのときに自分が考えていたものと違うということもあると思ったので。

――櫻井さんの共演前と後の印象を教えてください。

お会いする前と後ではそんなに印象は変わらなかったです。テレビで見ていたときのイメージはボケるときもあれば、ツッコミもするというどっちもできるイメージの方だったんですけど、現場でも自分からふざけることもあれば、(千曲鷹弘役の)勝地(涼)さんにはツッコミを入れることもあって。本当に良い方でした。

姫川は風真と一緒にいる時間が一番長かったので、僕が興味はあったんですけど、良く知らなかったヒップホップの話をしていただいたり。僕から頑張って話そうとしなくても、自然と話せる雰囲気をつくってくださってました。

――一緒にお芝居をした感想は?

櫻井さんは、演技をしているというより役として生きているというか、こういう人っているよね、と、思える感じに自然となっているので、すごいな、と思いました。

姫川と風真は年齢も立場も違うのですが、ちょっと対等みたいな関係性で、僕と櫻井さんも全然立場が違うのに、役の関係に近いような、お兄ちゃんみたいな感じでいてくださって。櫻井さんがそういう雰囲気でいてくださらなかったら、僕はガチガチに緊張してしまったと思うので、本当にありがたかったです。

目の前の人の心を動かせたら、観てくださっている方の心も動かせる

――他の共演者と話す機会はありましたか?

勝地さんと(四万十勇次役の)中村(蒼)さんとは、お二人とも僕の年齢ぐらいにはこの仕事をしていたということで、当時のお話しをしていただいたりもしました。でもお芝居とか、お仕事の話よりもプライベートなお話をさせていただくことの方が多かったですね。

――そういう他愛のない話をしているからこそ、演技のときの切り替えがすごいな、と思うことはなかったですか?

それはホントに思いました。すごいですね。ガラッと変わります。結構、アドリブも多く使われているらしいんですけど、面白いからこそ使われているわけで。当たり前ですけど、俳優として見習うところがたくさんあるな、と思いました。

――今、現場を一つずつ経験していくなかで、共演者の方から感じていることはありますか?

お芝居をしている相手の俳優さんの心を動かす、ということ。僕がそれをやられた方なので、自分にはできていないことがすごく悔しかったです。目の前の人の心を本当の意味で動かせたら、きっと観てくださっている方の心も動かせると思うんです。普通にしていたらできるようなことではないと思いますけど、いつか僕もできるようになりたいです。

――姫川を演じて、学んだことはありますか?

長いセリフを早く言うための練習の仕方は、今後の参考になるな、と思いました。どういうふうに準備をしておけばいいのか、どういうふうに考えればいいのか、というのは、1回やらないとわからないことだったと思うし、失敗から学ぶこともありました。

あとは大人数の中で演技をする、というのも今回が初めての経験だったので、その中でも物怖じしないというか、限界はありますけど、いい意味で周りのことは気にしないでやるというのは、1回やってみて耐性がつきました。

――以前、初めてのドラマ撮影で、カメラの位置を気にすることを覚えた、というお話をしていましたが、その辺りはどうでしたか?

それこそ大人数だったので、画角的に自分が映っているか、いないかを確認して、映ってなさそうだったら、自分が移動できる範囲内で動いて映るようにする、とかはやってみました。

今回、風真が謎解きをする場面で、僕の前に鏡があったんです。カメラの映し方によって、その鏡に写った僕が、画面に映り込む可能性があったので、毎回、映っているかは確認してました。そこは気にした方がいいことなのかな、と思ったので。

――ちなみに、姫川は今後も登場しますか?

どうですかね(笑)。もしかしたら出てくるかも知れないし、出て来ないかも知れないし。オリジナル脚本で、まだ最終回までの台本を僕が見れていないのでわかりません。僕も出れたらいいな、と思っているのですが、出なかったらごめんなさい(笑)。

――ドラマの見どころを教えてください。

出てくるキャラクターが個性的で、コメディ要素もあって、謎解き要素もあって、物語がしっかりと作り込まれているのが面白いところだと思います。基本的には1話完結ですけど、アンナのお父さんが失踪した謎とか、全話を通しての伏線もありますし、その辺も楽しみにしていてください。

それから、毎話出てくるゲストの方々も豪華ですし、シンプルに笑える場面もあって、ミステリーがちょっと苦手という人も、そっちで楽しめると思うんです。そういうふうにいろんな見方ができる、見どころいっぱいの作品だと思うので、全部を観て、楽しんでください。

アカデミー賞授賞式は「めっちゃ怖かった」

――ここからは少し奥平さんご自身のことをお聞きできればと思います。デビュー作の映画『MOTHER マザー』で「第44回日本アカデミー賞 新人俳優賞」を獲得して、華々しく役者人生をスタートされましたが、今、奥平さんにとって役者のお仕事はどんなものですか?

楽しいです。勉強することばかりですが、それが楽しいです。自分とかけ離れた役をやるとかは大変ですけど、その人について考えて、演じると、その人の人生を過ごしたような感覚になれるんです。そんな感覚ってこの仕事でなかったら、なかなかできないじゃないですか。そういうのも楽しいです。

もちろん大変なこともいっぱいありますけど、それと同じくらい、もしくはそれ以上に楽しいことがあります。毎回、毎回、壁があるけど、絶対にそれを乗り越えなくてはいけなくて、乗り越えられない、ではダメなので、そうやって一つひとつクリアできていくのも楽しいなって思います。

――まだ役としては、今回で4人目だと思うのですが、この時点で、そんなふうに感じられているんですね。

逆を言えば、まだこれしか経験していないから、また違う役をやれば違う考え方も出てくるだろうな、と思います。だからこそ、今はいろんな役や現場を経験したいです。そうしないとわからないこともたくさんあると思うので。

――アカデミー賞の「新人俳優賞」は、多くの若手俳優の方が、最初に目標として目指していくものだと思うのですが、それを持って役者人生を始めることにプレッシャーはありませんか?

前に、(ドラマ『恋する母たち』で共演した、藤原)大祐の連載に、(宮世)琉弥と一緒に呼んでもらったときに、3人とも目標を「アカデミー賞 新人俳優賞」と言ったんですけど、それをありがたいことにいただけて。まさか自分が獲れるなんて、そのときは思ってもいなかったし、2人からは「獲れたじゃん! 良かったじゃん!」みたいに言ってもらえて、自分でもすごくうれしかったんですけど、いただくにも責任があるというか。もらって単に「ヤッター!」じゃなくて、これからに期待されていることの証でもあると思うので、頑張らなきゃ、という、使命感というか、プレッシャーもあります。

ただあまり気にし過ぎても、自分にできないことはできないし、今できることを一生懸命やるだけだとも思うんです。その結果、またあの舞台に立つことができたら、応援してくださった方や、家族への恩返しになるとは思うので、1回獲ったから、次も獲るぞ!くらいの勢いでいたいとは思っています。

――実際にあの会場にいたときは、どんな気持ちでしたか?

いや~怖かったです(苦笑)。だって、僕がテレビや映画で見たことがある方しかいなかったですもん。みなさんの威圧感とかが怖いんじゃなくて、そんな場所にいる自分が怖い、という。隣には長澤(まさみ)さんがいるし、もう何この光景、みたいな。

本当に僕はまだ芸能人の方に慣れていないのに、アカデミー賞以上に、あんな豪華な人たちを一度に見る機会なんてないじゃないですか。なんてことを体験しているんだろう、なんでここに自分がいるんだろう、と思うと、怖かったです。1年前にテレビで長澤さんが「最優秀助演女優賞」を獲っているのを見ていて、すごいな、って思っていたら、次の年、自分が同じ場所にいたので。人生って何が起こるかわからないですよね(笑)。

――結果、映画『MOTHER マザー』で長澤さんは「最優秀主演女優賞」も獲りましたし、世間から高く評価された作品ともなりました。奥平さんにとっても、今後、超えていかなければならい作品となりますよね。

僕自身としては超えようとは思っていない、というか。もちろんあのときよりもいいことができるようにはなりたいですけど、今回の作品はあれを超えるぞ、という気持ちではなく、その作品で自分なりのベストを尽くしたい、と思うんです。その結果、世間的に見て『MOTHER マザー』を超えられなかったとしても、自分自身のベストを出せて、作品の中でいい役割を果たせたら、僕にとってはそれがうれしいことですし、満足だと思います。

ただ僕の俳優人生にとって、『MOTHER マザー』は大切な存在にはなるんだろうな、とは思います。今はまだわからないですけど、もう少ししたら、あのころの自分が恥ずかしくなったりもするのかもしれないですけど、そうやって、恥ずかしいと思えるくらい、成長していきたいです。

――今後やってみたい役柄や、作品のジャンルはありますか?

今回、『ネメシス』で、ミステリーとコメディの要素がある作品をやれたので、今度はミステリー主体のもの、コメディ主体のもの、どちらもやってみたいな、と思います。ミステリーは説明とか、伏線とかが大変だと思いますし、コメディも振り切れなればできないと思いますし、どちらも楽しそうだな、という気持ちになりました。

あとは同年代の役者さんたちと共演してみたいです。今のところ大祐と琉弥くらいしかいないので(苦笑)。僕は学園ものっていうタイプではないとは思うのですが、何かしら共演できたらうれしいですね。


デビュー作の映画『MOTHER マザー』で長澤まさみさんの息子役に抜擢されたことでいきなり注目を浴び、「アカデミー賞 新人俳優賞」まで獲得した、まさに期待の新星と言える奥平さん。ただご本人は至って平常心というか、自分を客観的に見つつ、新たな作品に真摯に取り組まれているのも魅力的。次はどんな奥平さんが見られるのか、楽しみです!

作品紹介

ドラマ『ネメシス』
毎週日曜夜10:30~日本テレビ系にて放送中

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(Medery.)

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