
福島テレビ
原発から出る高レベル放射性廃棄物、いわゆる「核のごみ」の問題に高校生が向き合った。
福島県のJヴィレッジで開かれた報告会には、福島や福井、青森など原子力関連施設がある地域の高校生が参加した。
「スウェーデンでは、情報の透明性が重要であると何度も強調していたため印象に残りました」
8月、高校生たちは広野町のNPO法人が企画したプロジェクトのメンバーとしてスウェーデンを訪問。地下の研究施設などを見学して、核のごみの最終処分場の建設が決まった先進国の取り組みを学んだ。
原町高校の鹿山成美さんが日本との違いを感じたのは、丁寧な説明と情報公開、原子力に対する国民の関心の高さだ。「自分には関係のない話だとか、電気がつかえればいいとかではなくて、自分も(原子力の)問題に関係する一員なんだという意識をもっていきたいなと思っています」と鹿山さんは話す。
地元の反発もあって国内では議論が進まない核のごみ問題。処分地の選定に向けた調査が行われている北海道寿都町の高校生も今回の視察に参加した。
寿都高校(北海道)の中山凌空さんは「対話の場が大事って言ってたんですけど、それが今は(文献調査では)小規模なんで、ちょっと時間かかると思うんですが、大規模になったらいいのかなって思ってます」と話す。
原子力や核のごみの問題をどれだけ自分事として考えられるか。高校生たちは、処理水の海洋放出についても「全国各地で直接対話の場を設けるべき」と議論を深めていた。