フライはグラブの位置、送球は腰のひねり 外野手の“日本記録保持者”が解説する守備上達法

フライはグラブの位置、送球は腰のひねり 外野手の“日本記録保持者”が解説する守備上達法

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  • 更新日:2022/08/06
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現在は楽天でアカデミーコーチをしている聖澤諒さん【写真提供:Rakuten Eagles】

聖澤諒氏は外野手として927回連続無失策の“日本記録保持者”

フライを確実に捕りたい。送球を強くしたい――。楽天イーグルスアカデミーのコーチを務める聖澤諒さんは、少年野球の子どもたちから守備の悩みを相談される時もある。現役時代は盗塁王のタイトルを獲得するなど俊足で知られた聖澤さんは、外野手としても連続無失策の日本記録も樹立している。フライの捕球はグラブの位置、強い送球は腰のひねりをポイントに挙げている。

2018年に現役引退した聖澤さんは、楽天アカデミーのコーチ4年目を迎えた。園児から中学生までを指導する中で、フライを捕るコツを質問されることがある。

現役時代は主にセンターを守り、2010年から15年にかけて外野手連続守備機会無失策927のプロ野球記録を打ち立てた。外野手に最も大切なのは打球判断とし「打球が飛んでくる前の準備を一番大事にしていました。予測をいくつか持っておきます」と語る。味方投手が投じる球種やコース、打者のタイプによって打球を予測。パワーがない打者の時は重心を前にするなど、アウトにする確率を高める準備を整えた。

こうした高度な動きは少年野球では求められないかもしれない。ただ、捕球の基本はプロも初心者も同じ。聖澤さんは、右利きの選手であれば、グラブを左耳の横に構えることが最も確実に捕球する方法だと説く。

フライを苦手にする子どもの共通点として「恐怖心」を挙げる。飛球が顔や体に当たる怖さから、グラブを体から離してしまう。グラブと目の距離が離れるほど打球の距離感が掴みにくくなるため、失策する可能性が高くなる。聖澤さんは「お腹の位置で捕る打球は一歩前、体の横で捕球する打球は一歩斜めに動けば耳の横でキャッチできます。耳の横でグラブを構えられればフライを捕る確率は上がります」と説明する。

初心者はゴムボールや新聞紙を素手でキャッチする練習から

恐怖心をなくす方法として、グラブも軟式ボールも使わない練習を提案する。柔らかいゴムボールを高く投げて、素手でキャッチする。その際、耳の横で捕るクセを付ける。はじめは捕球できなくても、手の平に当てるだけで構わない。大事なのは、捕球する位置を正しく覚えること。家の中で新聞紙を丸めてボールの代わりにして練習するのも有効だという。聖澤さんは「恐怖心や苦手意識をなくすには成功体験が必要です。この形ならフライが捕れると気付き、正しい形を身に付ければ上手くなります」と語る。

フライの捕り方に加えて質問されるのが、肩を強くする方法や送球を強くする方法。肩を強くするには、筋力を鍛える継続的なトレーニングが必要になる。ただ、今持っている力を最大限に生かして強い送球、速い送球を投げる体の使い方はあるという。腕の力に頼るのではなく、下半身を使った体重移動だ。

最初は足を肩幅より少し広めに開き、ステップせずに軸足から踏み出す足へ体重を乗せる感覚を身に付ける。その後、ステップして腰をひねりながら体重移動して送球する練習を繰り返す。スムーズに体重を移すことができれば、上半身や指先まで力が伝わって、送球が強くなる。腰を回転させる時は、グラブを付けた腕を送球する方向に真っすぐ伸ばしてから勢いよく脇の下に引きつけると、自然と腰が回るという。

フライを捕るグラブの位置と送球時の腰のひねり。プロが伝授する基本は、少年野球の子どもたちが守備の楽しさを知り、上達するきっかけになる。(間淳 / Jun Aida)

間淳 / Jun Aida

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