仕事力アップ! ビジネスメールのいろは 第37回 「時間外メール」はデメリットばかり

仕事力アップ! ビジネスメールのいろは 第37回 「時間外メール」はデメリットばかり

  • マイナビニュース
  • 更新日:2021/06/10
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メールは、時間や場所を選ばないコミュニケーションツール。相手の都合によらず、送りたいときに送ることができ、読みたいときに読むことができる、いわば24時間送受信が可能なツールです。しかし仕事で使うからには、送る曜日や時間帯を意識することが必要です。良かれと思って送った一通のメールでも、タイミングを間違えると相手にとっては違和感や不快感につながる可能性があるのです。

ビジネスメールを学ぶメリット

○メールに対する感じ方は人それぞれ

「本日は、貴重なお時間をいただきありがとうございました」

お礼メールであれば、商談後できるだけ早く送ることは鉄則。ただし、送る時間帯には注意が必要です。なんとしても当日中に感謝を伝えたい。そんな思いから夜遅い時間にメールを送ってしまったらどうでしょう。

もちろん「熱心な人」「一所懸命な人」とポジティブに受け止められることもあります。一方、「こんな時間まで仕事をしているのだろうか」と心配されるかもしれません。送られたメールに対する感じ方は人それぞれです。

心配以外にもネガティブに受け取られる可能性はさまざま。「仕事を依頼したことが負担になっているのではないか」と遠慮されたり、「仕事が遅いのではないか」と低い評価をされてしまったり。時には「こんな時間まで働かせる会社なのか」と会社に対する不信感にすらつながる可能性があります。

このケースであれば、翌朝にメールを送っても誠意は十分に伝わります。余計な心配をかけたり、評価を落としたりすることもないでしょう。
○プライベートな時間に踏み込むことも

新型コロナウイルスの影響によって、テレワークが急速に普及しました。これまでも仕事のメールをスマートフォンやタブレットで確認している人はいましたが、テレワークの普及によって、より多くの人が自宅でも仕事のメールを確認できるようになっています。

テレワークの問題点として、仕事とプライベートの区別がつきづらくなるという指摘があります。ワークライフバランスを保つために、プライベートの時間を大切に考える人も多いでしょう。夜間や休日に送ったメールによって、相手のプライベートな時間を奪ったり、仕事を想起させるきっかけになったりしたら、それこそ不快感につながりかねません。

ビジネスメールという言葉通り、送信者と受信者は、お互いに仕事でメールを使っています。そのため、仕事をしている時間、お互いの勤務時間内に送るのが基本です。

もちろん、トラブルなど重要かつ緊急な用件であれば、夜間、休日を問わずメールを送る必要もあるかもしれません。そこは、相手と状況によって柔軟な対応が求められます。

仕事の内容によっては、多くの人にとっては勤務時間外にあたる曜日や時間帯で働いている人もいます。送る時間帯に迷ったら、相手に聞いて、お互いが気持ちよく仕事を進められる方法を探っていけるとよいですね。
○返信メールにも注意が必要

残業中に舞い込んだ問い合わせ。「返信は早い方が良い」と考え、すぐに対応する人もいますが、そこも注意が必要です。確かに、お互いが勤務時間中であることは分かります。すぐに対応したことで感謝された経験があるかもしれません。

しかし、その感謝も一過性で終わる可能性が高いです。一度、勤務時間外に対応してしまうと、次に対応できなかったときに「この前は対応してくれたのに、今回は対応してくれないのか」と、むしろ評価を落とすことにもつながります。

返信は早い方が良いのはもちろんですが、極端に考える必要はありません。相手の期待に常に応えようとすれば、夜間、休日問わず、気の休まる暇がありません。自身のワークライフバランスを保つためにも、必要以上の時間外対応は避けましょう。
○節度あるメールの活用を

取引先とのやり取りに限らず、社内のメールも同様です。働き方改革法案が施行されて以降、各企業で勤怠管理がシビアに行われています。メールを送るということは、業務時間だということ。時間外のメールを見たマネージャーは、それだけで頭を悩ませるかもしれません。

そもそも遅くまで仕事をしていること、休日に仕事をしていることを「よく頑張っている」とねぎらわれる時代ではありません。自宅に仕事ができる環境があるのをいいことに安易に休日にメールを送る人もいますが、それも避けましょう。

反対に上司の方が夜間や休日にメールを送ることもNGです。「部長からメールがきたけど返信したほうがいいだろうか」など、部下に余計な気を遣わせることにもなります。

メールの利便性だけにとらわれることなく、コミュニケーション手段の一つとして節度ある活用が求められます。相手との関係性を向上させるためには、適切なタイミングの見極めが必要。お互いの状況を配慮したコミュニケーションこそが、良好な関係生み出すことにつながるのです。

井上賢治 一般社団法人日本ビジネスメール協会認定講師。 1974年生まれ。宮城県出身。大学卒業後、大手製紙メーカーグループの印刷会社に勤務。入社3年目で営業成績1位を獲得。翌年にはその経験を生かし、印刷の新会社立ち上げに参画。新規開拓において数多くの実績を残し、出版物の制作や大手企業のセールスプロモーションを手がける。その後、移籍した会社では東京支社長、営業本部長を歴任。30名の部下を統括するかたわら、ウェブサイトを活用した印刷サービスの運営を行う。テレアポや飛び込み訪問による営業スタイルを確立していたが、さらなる受注拡大の実現、そして組織全体の営業力強化、人材育成など、幅広い業務を担うなかでビジネスメールの有用性を実感。1通のメールがコミュニケーションを円滑にし、業績向上にも結びつくとの想いから、認定講師としての活動を開始。営業経験、管理職経験を生かした実践的なビジネスメールの指導を得意とする。 この著者の記事一覧はこちら

日本ビジネスメール協会 日本で唯一のビジネスメール教育専門の団体。ビジネスメールに特化した講演・研修などの事業を10年以上前から行っており、メールに関する書籍を中心に33冊出版(内3冊は翻訳され台湾で出版)。メディアには1,500回以上登場し、ビジネスメールについて情報発信している。仕事におけるメールの利用状況と実態を調査した「ビジネスメール実態調査」を2007年から毎年行い、日本で唯一のビジネスメールに関する継続した調査として各メディアで紹介されている。ビジネスメールやビジネス文章、ビジネスマナーなどの集合研修(講師派遣)や講演(公開講座)を会場とオンラインで実施中。 日本ビジネスメール協会サイト この著者の記事一覧はこちら

日本ビジネスメール協会

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