ストリーミングに牽引され、音楽業界の売上は2030年までに倍増する

ストリーミングに牽引され、音楽業界の売上は2030年までに倍増する

  • Forbes JAPAN
  • 更新日:2020/11/22
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ゴールドマン・サックスが、最新の音楽売上リポートを発表した。その主役を演じているのはストリーミングサービスだ。

同リポートの予測によれば、音楽業界の売上は2030年までにおよそ2倍に増加し、2019年の770億ドルをはるかに上回る1420億ドル前後に達するという。また、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行に伴うロックダウンにより、音楽ストリーミングへの移行が加速している。

ストリーミング・カテゴリーの現在の売上は、ドレイク、ケンドリック・ラマー、ザ・ウィークエンド、ミーゴス、カーディ・BといったR&Bやヒップホップの人気アーティストが大部分を占めている。音楽パブリッシャーやレーベルも、台頭するストリーミングから大きな利益を得る立場にいる。そうしたストリーミングの成長の牽引役となっているのは、最大のユーザー層である黒人のリスナーだ。

知っておくべきデータ
ニュースサイト「カルチャーバンクス」によれば、ストリーミング市場が力を増すのに伴い、料金も上昇する可能性があるという。例えば、ある標準的な音楽ストリーミングのサブスクリプションサービスの料金は、ここ10年のあいだ9.99ドルで変わっていないが、その数字が変わる可能性があるというのだ。

ゴールドマン・サックスのリポートによれば、2030年までに、スマートフォンユーザーの推定21%がストリーミングサブスクリプションに料金を支払うようになるという。その原動力のひとつが、新たなストリーミングプラットフォームやデバイスの増加だが、同リポートには特に次のように書かれている。「ロックダウン中に生まれた習慣、例えばソーシャルメディアへの依存や、オールディーズの再発見などが、オンラインへの移行を加速し、全世界の音楽売上を新たな高みに押し上げようとしている」

最も消費額の大きいジャンルがR&Bやヒップホップだ。ゴールドマン・サックスによれば、ライブ音楽、音楽出版(楽曲の著作権管理やプロモーション等)、録音楽曲の2017年の売上は、それぞれ260億ドル、60億ドル、300億ドルだった。2030年までに最も売上を伸ばすのは録音楽曲で、800億ドルに達すると同社は予測している。

音楽業界に関するニールセンの2018年の年次中間リポートを見るかぎりでは、録音楽曲のなかでも、ストリーミング・カテゴリーに分類されるものが最も大きく成長すると予想されている。リポートによれば、オンデマンドやストリーミングを含む音楽全体の売上は、2018年上半期に前年比で18.4%増加した。

ミレニアル世代に照準
音楽業界の回復を後押ししている主要層がミレニアル世代だ。ゴールドマン・サックスによれば、ミレニアル世代を含む米国の16~34歳の層では、82%が2019年に音楽ストリーミングサービスを利用したという。この層は音楽への支出額が大きく、年間163ドルまでは出費をいとわないと同社は過去に指摘している。また、ニールセンによれば、黒人コミュニティに限って見ると、ミレニアル世代をはるかにしのぐ年間173ドルほどを音楽購入に使っているという。

音楽レーベルはストリーミングから大きな利益を得ており、今後もその状況は続くだろう。その典型がユニバーサルミュージックグループと、キャピトルミュージックグループ、アイランドレコード、デフジャムなどの傘下レーベルだ。これらのレーベルは、リアーナ、ケンドリック・ラマー、ドレイク、ミーゴスなどの大ヒットメイカーをずらりと擁している。ユニバーサルミュージックグループの2020年上半期の売上は32億ドルに達した。その主な原動力も、やはりストリーミング売上の増加だった。

パンデミック後のストリーミング
世界の音楽業界は、新型コロナウイルス感染症のパンデミックによって大きな痛手を受けたが、その落ち込みは短期間で終わりそうだ。ゴールドマン・サックスによれば、2020年の音楽売上は25%減少する見込みだという。これは主に、ライブイベントが広範囲にわたって中止されたことによるものだ。

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