照ノ富士の膝を支えたサポーター NBAコービー・ブライアントも愛用

照ノ富士の膝を支えたサポーター NBAコービー・ブライアントも愛用

  • 日刊スポーツ
  • 更新日:2021/07/21
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照ノ富士(2021年7月12日撮影)

<第73代横綱誕生~不屈の照ノ富士~>

大関照ノ富士の横綱昇進が事実上、決まった。26場所ぶりに誕生する横綱は、いかなる復活劇を遂げたのか。連載「第73代横綱誕生~不屈の照ノ富士~」で答えに迫る。

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万全ではない古傷の膝を支えたのが、NBAの「スーパースター」が愛用したサポーターだった。

途中休場した昨年秋場所のことだった。その場所は何とか勝ち越しを決めて返り三役を確定的にしたが、照ノ富士の左膝は、四股を踏むことすら容易ではないほど悪化していた。出合ったのが、ドイツ・バウアーファインド社のサポーター「ゲニュTrain(トレイン)」。国内で同製品を扱う福祉用具卸販売の「パシフィックサプライ」(大阪・大東区)を、後援者ら知人がつないでくれた。

「ゲニュ-」は03年から米バスケットボールNBAのトレーナーズ協会(NBATA)とパートナー契約を結ぶなど、世界的信頼を得ている。人気拡大のきっかけは、昨年1月に死去したNBAの元スーパースター、コービー・ブライアント。コービーがドイツで膝を手術した際に「ゲニュ-」を使い始め、NBA内での普及した経緯があった。パシフィックサプライ社によると、現役力士が使用するのは元大関把瑠都以来2人目という。

パシフィックサプライ社の筏(いかだ)政人さん(25)は、昨年秋場所後に照ノ富士の相談を受けた。「『大関復帰を見据えての何場所かになる。何とかしたい』と」。同製品のサイズは7種だが、最も大きい「6番」ではサイズが合わない。発注から手元に届くまで約3週間かかるものの、特注サイズを作ることになった。メインカラーはグレーの「チタンカラー」だが、協会の規則に従い、取り扱っていないベージュ色で発注。ドイツから届いたのは昨年11月場所直前だったが、照ノ富士は早速使用。13勝で優勝同点の成績を残した。

同製品の特徴は動きを制限せずに、体の内部にある「固有受容器」と呼ばれる深部感覚に圧を与えて刺激することで、患部の安定感を生み出す。

筏さんによると、照ノ富士は「『かかってくる圧がすごくいい感じ。今まで使ってきたもので一番いい』と言っていた」と同製品にゾッコンという。「大関自身も膝のことを勉強されていたようで、非常に詳しくて説明が非常に楽だった。ケガに苦しんでいるアスリートに貢献できることは、非常にうれしく思っています」と筏さん。綱とりへの歩みには、周囲の支えが不可欠だった。【佐藤礼征】

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