再審無罪、元看護助手の主張を滋賀県側否認 国賠訴訟の準備書面

再審無罪、元看護助手の主張を滋賀県側否認 国賠訴訟の準備書面

  • 毎日新聞
  • 更新日:2021/09/15
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国家賠償を求め大津地裁に入る元看護助手の西山美香さん(中央)ら=大津市で2020年12月25日午前9時59分、山田尚弘撮影

湖東記念病院(滋賀県東近江市)の入院患者への殺人罪で服役後、再審無罪が確定した元看護助手の西山美香さん(41)が国と県に計約4300万円の国家賠償を求めた訴訟で、県側は15日、「被害者を心肺停止状態に陥らせたのは原告」と主張する準備書面を大津地裁に提出した。西山さんの弁護団が同日明らかにした。弁護団は「再審無罪が確定した今もなお、西山さんが殺人犯であるとの姿勢を崩しておらず、強い憤りを覚える」と批判している。

いまだ謝罪なく 元看護助手「闘い続ける」

2020年3月の再審判決は、取り調べをした刑事が軽度の知的障害がある西山さんの迎合的な態度や恋愛感情を利用し、自白を誘導したなどと認定。入院患者が致死性不整脈などにより死亡した可能性を指摘し、「犯人性以前に、患者が殺害されたという事件性が証明されていない」と無罪を言い渡し、確定した。

県側は準備書面で、「入院患者の死亡は病死であり、犯罪をうかがわせるような異常は存在しなかった」とする西山さん側の主張を否認。さらに「取り調べ担当官に好意と信頼を寄せて虚偽の殺害行為を自白するなど根本的にあり得ない」と反論した。また、再審判決後に大西直樹裁判長が「警察、検察、弁護士、裁判官、全ての関係者が自分のこととして考え、改善に結びつけなければならない」などと説諭したことに対して、「説諭の内容は滋賀県警としては承服しがたい」とした。

滋賀県警監察官室は「個別の案件にコメントできない。裁判で適切に対応する」としている。【菅健吾】

毎日新聞

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