「次のWBCで侍Jを指揮するのは?」 求められる人材、“候補”として名前挙がるのは

「次のWBCで侍Jを指揮するのは?」 求められる人材、“候補”として名前挙がるのは

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  • 更新日:2023/03/20
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侍ジャパン・栗山英樹監督

ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で戦う侍ジャパンが日本中のファンを興奮の渦に巻き込んでいる。

【写真】「やっぱり“侍ジャパン”に選んでほしかった投手」がこちら大谷翔平(エンゼルス)、ダルビッシュ有(パドレス)、吉田正尚(レッドソックス)、日系人のラーズ・ヌートバー(カージナルス)のメジャー組に加え、昨シーズンNPB史上最年少の三冠王となった村上宗隆(ヤクルト)、2年連続投手4冠の山本由伸(オリックス)、“令和の怪物”佐々木朗希(ロッテ)などが集結し“史上最強”の呼び声の高いチームは前評判通りの強さを発揮し、3月21日(日本時間)に行われる準決勝に駒を進めた。

侍ジャパンとしては初めてとなる日系人選手のヌートバーをチームに招集し、ここまで投打ともにほぼ隙のない野球を展開している栗山英樹監督の手腕への評価も日に日に高まっているが、既に“次期監督”への注目も集まっている。

これまでWBCでは第1回が王貞治氏、第2回が原辰徳氏(現巨人監督)、第3回が山本浩二氏、第4回が小久保裕紀氏(現ソフトバンク2軍監督)が侍ジャパンを指揮。また、五輪でも北京では星野仙一氏、東京では稲葉篤紀氏(現日本ハムGM)が監督を務め、大会ごとにチームを指揮する人物は変わってきた。

第1回のWBCでは“世界のホームラン王”の王氏が務めるなど錚々たる顔ぶれが並ぶが、次の監督像はどういったものになるだろうか……。

「大会が始まった当初は結果と話題性の両方が求められ、監督には実績やネームバリューがある人物が選ばれた。米国でも有名な王氏、その後は日本球界で知名度の高い人物が選ばれている。その後、五輪などを含めて侍ジャパンは国際試合で結果を出してきた。WBCでも結果を最重要視すべきとの声も大きくなっており、ネームバリューだけではない人材が必要とされる」(在京テレビ局関係者)

「WBCではかつてのイチロー(元マリナーズほか)、今回の大谷、ダルビッシュなど多くの大物選手が呼ばれる。そういった選手たちが尊敬して言うことを聞く絶対的カリスマ性があるタイプ。もしくは監督自身は目立たずも陰で選手を前面に押し出すタイプ。そのどちらかでないと侍ジャパン監督は務まらないのではないか」(NPB関係者)

「サッカーなどの他競技でも同様だが、代表監督は専門職なのでフルタイムでないと厳しい。NPB監督の監督や、解説者との掛け持ちでは時間がいくらあっても足りない。栗山監督は国内外を問わず動き回り、自ら情報を集めつつコミュニケーションを図ってきた。フットワークの軽さも非常に重要になる」(在米スポーツライター)

今回は栗山監督が日系人のヌートバーをしっかりと調査したうえで招集したことも成功につながった。第1回大会は王氏がソフトバンク、第2回大会では原氏が巨人の監督との兼任となったが、今後は代表チームの指揮官としての業務に専念できるような人物が適任になるのではないかという意見もある。

では、具体的に次の指揮官として候補になり得るのは誰になるのだろうか……。

「工藤公康氏の名前はよく聞かれます。常勝ソフトバンクを率いて黄金時代を築いたのは記憶に新しい。古田敦也氏はヤクルト監督時代は結果を残せなかったが、野球という競技を熟知しているという意味では右に出る人物はいない。今春もMLBのダイヤモンドバックスで臨時コーチを務めるなど、常に(野球の情報を)アップデートしているのも素晴らしい」(スポーツ新聞野球担当デスク)

「イチローが監督になれば大変なニュースになる。最近はアマチュア球界を中心に自由気ままに指導を行なっている。監督で世界一にという気持ちが出てきたら面白い。他にも元メジャーリーガーで挙げるなら、頭脳派の長谷川滋利氏(元マリナーズ他)もしっかりしたチームを作りそうではありますね」(在米スポーツライター)

人選はなかなか難しくもある。野球の日本代表となると常に勝利を求められ、とてつもない重圧の中で戦っていかなければならない。第3回大会の小久保氏、WBCではないが2021年に行われた東京五輪では稲葉氏と、監督の経験がない人物が代表チームを率いることもあったが、後任としては監督経験者が選ばれる可能性が高いという声もある。

「侍ジャパンへの注目度や期待感は大会ごとに高まっている。各球団の主力選手を預かる身としては、ケガや故障にも注意する必要がある。個々のプライドもあるので、起用方法にはかなり気を使う。そういった様々な重圧に耐えられることが重要。監督や選手として、多くの修羅場をくぐり抜けた経験者がリストアップされるのではないか」(NPB関係者)

今回のWBCは軒並みテレビ中継も高視聴率を記録し、改めて野球の代表チームへ人気の高さを再確認することになった。これだけ注目されるチームを指揮することは名誉であるのは間違いないが、同時に大きな責任がともなう。まだ侍ジャパンの今回のWBCでの戦いは続くが、次に監督として誰がバトンを受け取るのかも気になるところだ。

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