水野あつ×雄之助、ボカロPも膝を打つCeVIO AIの実力 音楽的同位体『星界』『可不』が引き出す表現の可能性

水野あつ×雄之助、ボカロPも膝を打つCeVIO AIの実力 音楽的同位体『星界』『可不』が引き出す表現の可能性

  • Real Sound
  • 更新日:2022/05/14
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4月29日、30日の2日間、幕張メッセで行われたニコニコ超会議。そこに出展したKAMITSUBAKI STUDIOブースで「超音楽的同位体対談」が行われた。

同企画は、KAMITSUBAKI STUDIOとCeVIO AIによるコラボで誕生した人工歌唱ソフトウェア・音楽的同位体に関するボカロPによる対談。2日目となる30日は、水野あつと雄之助が登壇した。また、音楽的同位体の開発に携わったCeVIO AIプロジェクトの川出陽一氏も登場。川出によるCeVIO AIのアップデート内容の紹介、花譜の声をもとにした音楽的同位体『 可不(KAFU)』に続く新作『星界』の紹介をしたのち、ボカロクリエイター2人への質問で盛り上がった。

対談前半では、川出氏によるCeVIO AI及び『星界』の紹介が行われた。より人間らしく歌うことを可能にするための機能である、発声タイミング調整の操作がより分かりやすくなり、その調整に伴ってボリューム、ビブラート等は自動で再計算をしてくれる便利機能を紹介した。さらにピッチ調整も直接ソフトウェア上に書き込める直感的な操作が可能になったというCeVIO AI。水野は「信じることが怖い feat. 可不」のポエトリー部分では実際にピッチを自分で描いたという。「自分で自由自在に書いて試行錯誤できたので、本当に使いやすかったです」と感想を話した。

さらに新作『星界』には感情パラメータが搭載されているという。バーチャルシンガー・ヰ世界情緒の歌をディープラーニングすることによって作られた『星界』だが、ヰ世界情緒の歌声に大きく振れ幅があったため、通常のようにAIが自動で歌い方を変えるだけでなく、ある程度ユーザー側で歌声の調整をした方がいいのではという意見が開発中に挙がったという。その結果できた感情パラメータでは、歌声の細かなニュアンスを変えることができる。感情パラメータの異なる星界の歌声を聴き比べると、雄之助は「使い分けることでどんな曲でも歌えそう」、水野は「同じ曲の中でも使い分けたら幅が広がりそう」と話し、今後の楽曲制作の可能性の拡大を思わせた。

かえろう feat. 可不

ステラの座 / 雄之助 feat. 星界

そうしてCeVIO AI及び『星界』の解説を終えると、音楽的同位体を使用した楽曲として水野あつ「かえろう feat. 可不」と雄之助「ステラの座 feat. 星界」のMVが放映。

その後、普段楽曲制作において意識していることを聞かれた水野は「とにかく直感を大切にしていて。あまり自分の作品に時間をかけないのは意識しているかもしれないですね。僕の曲は曲調もまばらで、バンドサウンドもピアノサウンドも色々書くんですけど、そういうのも含めて自分が楽しむのが一番かなって。だから自分が飽きる前に作り終えちゃうっていうのはあるかもしれないですね」と回答。雄之助も同じく時間をかけずに制作するという。「制作時間は早くて3時間くらい、長くても1日で終わらせますね。迷ったら没にするくらい。でも没も1年後にブラッシュアップされることとかもあるので、没が多いのは嬉しくもあります」と話し、その制作時間の短さで驚かせた。

思い入れのある楽曲について「生きる feat. 可不」を挙げた水野。「元々この曲は1年半くらい前に作っていたんです。僕はシンガーソングライターとしての活動をしていたので、自分が歌う予定だったんですよ。でも自分で歌うっていうのは良くも悪くも自分の声でしか表現できなくて、そのことに自分の中で限界を感じちゃって。自分はアーティストでいたいのか、クリエイターでいたいのかをすごく迷った時期があって、そのときに出会ったのが可不だったんです。花譜さんも元々好きで聴いてて、可不がでたときに、これはすごいソフトだなと。だから可不と自分の曲をマッチングさせてみればいいんじゃないかって思ったのが「生きる」だったんです。結果的に「生きる」を聴いてもらえて、自分の中で変わったところが多くて。挑戦してよかったなって思います」と『可不』との出会いとターニングポイントを語った。

雄之助は思い入れのある楽曲として「PaIII.SENSATION」を挙げた。「基本的にクラブミュージックの曲を作っていたんですけど、この曲はアイドルチックな曲でもあったので受け入れられないんじゃないかという思いもあって。即売会の限定EPの楽曲で公開はしてなかったんですけど、友達のボカロPに絶対投稿した方がいいって言われて、そんなに言うならって投稿した曲なんです。6年前の曲なんですけど、先日『プロセカ』(『プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat. 初音ミク』)に収録させてもらって、6年経ったタイミングで聴いてもらえる機会があって嬉しいですね」と予想だにしない変化を語った。

音楽的同位体の楽曲について、どのようなイメージを持って制作したかを問われると、「ベタで打ち込んだ状態のときからすごく人間っぽい抑揚だったりとか、ポテンシャルが生かされているソフトなので、可不で作るときはメロディを重視しています。普段はトラックから作ることが多かったんですけど、可不に関してはメロディだけを作ってあとからコードを決めるっていうスタイルで作ることが多いです。なので僕の曲は声を生かせている曲なのかなって思ったりします」と水野。雄之助は、「僕は可不の声を聞いたときに絶対にクラブミュージックに合うって思って。「花となれ」に関しては、どれだけ声を生かせるかというのを考えました」と2人揃ってシンガーとしての可不の魅力を発揮することを優先すると話した。

そんな彼らだが、曲が浮かばないときには何をするのか。「ひたすらゲームと散歩です」と雄之助、水野は「僕はサイクリング。自転車で1日30kmとか走ることもあります。行って帰ってきたら日が暮れてるみたいなこともありますね」とアウトドアな回答が返ってきた。雄之助は「やっぱりリフレッシュ大事ですよね」と話し、水野も「クリエイターさんって極端だよね。曲作るときは丸1日やるし、でも曲作らないときは他のことをめっちゃやるから俺はサイクリングをめちゃくちゃ極めてるし。他に極めてることがあるんじゃないですかね」とクリエイターならではの話を展開した。

今後どんな曲を作りたいかを聞かれると、『星界』の感情パラメータを利用して「曲の中で大胆に抑揚が付けられるので、Aメロとサビとかで大胆に変えてみたいです。あとは思い付きですけど、アカペラで可不だけで演奏するみたいなのはやってみたいなって思います」と水野。雄之助は「僕は今まで作ってきた楽曲とは全く違う、本当に別のアプローチの楽曲というか。それがどんな曲かは決まってないですけど、面白い楽曲とかでもいいし、そういうのを作ってみたいなって思います。CeVIO AIはそれを引き出してくれるソフトだなって」と展望を話した。

■製品情報
音楽的同位体 星界 スターターパッケージ
CeVIO AI ソングエディタ+星界ソングボイス(同梱グッズ3点付き) ¥21,780(税込)
音楽的同位体 星界 スターターダウンロード版
CeVIO AI ソングエディタ+星界ソングボイス  ¥20,900(税込)
音楽的同位体 星界 ソングボイスダウンロード版
星界ソングボイスのみ  ¥10,780(税込)

音楽的同位体 星界 公式サイト
https://sekai.kamitsubaki.jp/
音楽的同位体 星界 販売サイト
https://findmestore.thinkr.jp/products/sekai220228?utm_source=twitter&utm_medium=social&utm_campaign=220228_sekai

村上麗奈

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