早指しよりムズい!eスポーツ認定「リアルタイムバトル将棋オンライン」に挑戦してみた

早指しよりムズい!eスポーツ認定「リアルタイムバトル将棋オンライン」に挑戦してみた

  • Engadget
  • 更新日:2021/04/07
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将棋を現代ふうにアレンジしてみたらこうなった、という近未来型将棋ゲーム「リアルタイムバトル将棋」をご存知でしょうか。シルバースタージャパンの将棋ソフトで、2019年に「リアルタイムバトル将棋」が発売され、2021年1月9日にオンライン対戦可能となった「リアルタイムバトル将棋オンライン」をNintendo Switch向けに発売しました。

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通常の駒の動きや利きはそのままに、先手後手関係なくリアルタイムに駒を動かして玉を奪取するという、アクション要素を加え短時間で勝負が決する様式に変貌させたゲームです。

将棋といえば、筆者がずっと取材を続けた「将棋電王戦」によって、エンターテイメント性が高められ、マスコミにも大きく取り上げられたことにより、“将棋”という世界がかなり注目されるようになりました。いまでは、対局時にコンピューターによる予測は当たり前となり、どちらが優勢なのかもビジュアル化されるなど、いい意味で将棋は進化しました。

▲コチラのプロモーションビデオで「リアルタイムバトル将棋」のスピード感がわかるかと思います

この「リアルタイムバトル将棋」は、これまでの将棋のルールを継承しつつリアルタイムストラテジーのような戦いで緊張感を高め、観ている人たちにも高揚感を与える仕組みを盛り込んでいます。将棋でも早指しという競技はありますが、それでも一手10秒程度。このゲームは、最短90秒で勝負が決するため、場面展開は非常に目まぐるしく動きます。

そして、今回オンライン対戦可能となり、レーティングシステムを設けました。加えて日本eスポーツ連合(JeSU)のライセンス認定タイトルとなり、eスポーツの1つになったことも大きなポイントでしょう。

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「リアルタイムバトル将棋」JeSUライセンス認定タイトルに、4月からプロ認定大会を開催

4月から7月いっぱいまで「プロe棋士選抜大会」を開催し、複数の認定ポイント大会に参加し、最終的に上位数名に「ジャパン・eスポーツ・プロライセンス」が認定されるようになります。プロe棋士決定戦、第1回電棋杯も8月28日に開催されることが決定しており、その後も各種大会が開催される予定になっています。

将棋の概念を捨てる必要があるかも

ということで、本タイトルを実際にプレイしてみました。

筆者は、先述のとおり将棋電王戦を取材してきたこともあり、将棋はある程度指せます。しかし、将棋を意識しすぎてしまうとまったく勝てないことに気づくまで、それほど時間はかかりませんでした。何しろ、最弱設定のキャラに「本気」設定にしてしまうとなかなか勝てなかったからです。

このゲームのルールを簡単に説明しましょう。基本は将棋のルールと同じです。駒の動かし方、利き、成り、2歩はダメですし、取った駒は使えます。最終目的は相手の玉を取ることも変わりません。そのうえで、付け加えられた要素が、先手後手関係なく、いつでも駒を動かしたり取った駒を打ったりできことです。

ただし、動かした駒は、駒種によって動かせない時間(クールタイム)が設けられています。これがかなり絶妙で、これまでの将棋の攻め方とは考え方を改めないといけません。歩と王将が3秒、桂馬と香車が4秒、そのほかが6秒となっていて、この時間差が戦術にもなってきます。

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▲駒の右下に丸数字が表示されていますが、これが駒が動かせるまでの時間クールタイム

そのため、たとえば将棋の攻めとして、飛車先の歩を突いて、▲8四歩△同歩▲同飛としたとき、普通なら△8三歩▲8八飛と一旦引くことができるのですが、このゲームだ、△8三歩とすぐ打たれてしまったら飛車は取られてしまうわけです。

シングルでのプレイだと、強さの違う9人のキャラクターがいて、それぞれ「手加減」「普通」「本気」と3つの難易度が設定できますが、一番最弱のキャラクターで「本気」にしただけでもなかなか勝てませんでした。通常の将棋の攻め方を踏襲しつつも、本ゲームなりの攻め方を身に付けないと、なかなか勝てないでしょう。

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▲シングルモードでは9人のキャラクターと対戦。最初は3人だけですが、ポイントを加算していくことで、増えていきます

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▲難易度の設定で、強さを決められます。最初は「手加減」でプレイして理解してきたら「普通」にするといいでしょう

ちなみに、「普通」設定で、最強キャラクターに勝つまで、かなり時間がかかりました。最強レベルになってくると、もう絶えず攻め続けられ、頭大混乱です。クールタイムをうまく使った攻めも多く、指も追いつきません。

人間って、守りと攻めを同時に考えられないんですよ。Switchの小さな画面でプレイしていても、なかなか全体を見ながらプレイできません。攻めばかり考えていると、守りが疎かになって、すぐ玉が取られてしまいます。

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▲手加減レベルなら、相手もそんなに攻めてこないので、かなり勝つ可能性が高いでしょう

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▲本気レベルだと、たとえ最弱キャラクターであっても、一筋縄にはいきません。勝つまで時間かかりました

また、最初はコントローラーでプレイしていたのですが、そんなんじゃ全然間に合いません。画面をタッチして素早く反応することが、このゲームのキモだと思います。さらに付け加えると、操作は動かす駒をタッチして、動かす先をタッチするのですが、クールタイム中はタッチしても反応がありません。そのため、クールタイム差1秒未満だと、コンピューター相手だとやられてしまう可能性大です。タッチ操作を2本指使う必要があるでしょう。

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▲最強キャラクターだと、攻められっぱなし。角頭に歩も遅くなって逃げられる始末。素早く反応・操作が必須

もう、焦っていると、駒の利きが脳内でバグって、玉を動かしたら終わったというケースが何度もありました。そんな人のために、対戦中にYボタンを押すと、駒の利きを表示するモードになります。通常の将棋なら「そんな初心者みたいなことを」と思われるところですが、正直これを活用しないと勝てる気がしません。いや、あっても負けますが。

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▲コマの利きを表示することで、コマを動かすときのサポートとなるだけでなく、強いとこ、弱いとこも認識しやすくなります

今回、オンライン対戦可能となり、レーティングを指定したプレイやフリープレイができます。対人戦で鍛えるのもいいですが、まずはシングルでプレイを重ねて攻略方法を編み出した上でプレイするほうが近道かもしれません。

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▲オンライン対局が可能に。レーティング対局は対局するごとにレーティング判断されるもの。フリー対局は友人やランダムに気軽なプレイをするためのもの

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対局相手のレーティング範囲は自分で指定可能。最初は自分のレベルにあった人と対戦したいところ

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▲スタンプで手軽に会話もできます

リプレイも見られるので、感想戦のようなこともできます。対局の時間は、90秒、120秒、180秒、240秒、300秒の5段階で設定でき、時間が経過して玉が取られなくても、取った駒によって勝敗が判定されます。このため、玉を取ることを目指すことも重要ですが、駒もどんどん取りにいくことを考えることも勝敗を決めるポイントとなります。

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▲時間切れの場合は、取った駒の数によって勝敗が決まります

ダウンロード版で2200円。パッケージ版だと「銀星将棋 強天怒闘風雷神」もついてくるので、そちらのほうがお得かもしれません。

「プロe棋士選抜大会」は始まったばかり。eスポーツの中では、競技人口が少ないはずなので、プロe棋士を目指して今から始めても遅くないでしょう。将棋のような詰めを目指すのではなく、相手を欺くようなあざとい戦法が決め手となる本ゲーム。神聖で堅い将棋のイメージを打破し、刻一刻と展開が変わる緊張感は、観る人にも感動を与えること間違いありません。

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いーじま(Norihisa Iijima)

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