恋愛にプレッシャーを感じていた私は「デミロマンティック」だからマイペースでいい

恋愛にプレッシャーを感じていた私は「デミロマンティック」だからマイペースでいい

  • かがみよかがみ
  • 更新日:2021/05/02
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セクシュアリティに関する知識は、十分持っていると思っていた。でも、自分がセクシュアルマイノリティに当てはまるとは思ってもみなかった。

周りと何かが違うという違和感は、昔からあった。

性に対しても多様性がある。だから私は「エロ」から恥じらいを奪わないでほしい

恋愛を繰り返す友達。でも、私は人を好きになることすらできなかった

恋バナが苦手だった。質問されるのはもちろん、人が話しているのを聞くのも苦手。コロコロと好きな人が変わるクラスメイトの気持ちが理解できなかった。でも、それは私の恋愛経験が乏しいから理解できないんだと思っていた。私は「好き」という感情を重く捉えすぎていて、普通はもっと気軽に「好き」な気持ちを表現するのかもしれないと思うようにしていた。

「この中だったら誰がいい?」と軽いノリで聞かれても答えられなかった。見た目だけで好きか嫌いかを判断する方法がわからなかったし、一目惚れなんてありえなかった。「中身が大事だ」と言うと、「じゃあこんな見た目の人でもいいの?」と極端な例を出されて、私の言っていることは綺麗事だと否定された。

友達に彼氏ができて、別れて、また新しい彼氏ができるまでの間に、私は人を好きになることすらできなかった。

私は人を見る目があるんだ。見た目なんかに左右されないぞ。という10代の頃の過信は、不安に変わった。20歳過ぎても恋人が一度もできないなんて、私はおかしいのではないか? 理想が高すぎるのではないか? もっと出会いを増やす努力をすべきなのではないか? 本当に好きな人と結ばれるのは、映画やドラマの中だけの話なのだと悟った。

時間をかけて「心から好きになれた人」と恋をしたいと望んじゃダメ?

それから、恋愛するためには努力が必死なんだと思って、マッチングアプリを始めてみたけど、写真や数行のプロフィールだけでどうやって選べばいいのかわからなかったし、数回会っただけではどうしても付き合う気にはなれなかった。私がもっと可愛ければ、たくさんの男性にアプローチしてもらえて、好きになれる人にも出会えていたのかもしれないと自信も失くした。

いつかネットで見た「白馬の王子様コンプレックス」なんて言葉が頭をよぎる。やっぱり私は、恋愛に理想を抱き過ぎているのかもしれない。

私は、これまでの人生で3回だけ人を好きになったことがある。みんな同じ学校に通う身近な人で、友達としてなら二人で遊ぶこともよくあった。客観的に見ても、無謀な恋ではないはず。

見た目を選り好みしているわけでもなければ、収入や学歴、職業を条件にしているわけでもない。相手の人柄がわかってからでないと好きにはなれなくて、そういう意味ではこだわりは強いかもしれないけど、時間をかけて心から好きになれた人と恋をしたいと望むことが、そんなにいけないことだろうか?

そのせいで、相手からのアプローチに気がつけずに、私の気持ちが盛り上がってきたときには、もう相手の気持ちが冷めてしまっていて、恋が実ったことはないんだけど。

努力しても好きになれる人には出会えないし、私のことを好きだと言ってくれる人と試しに付き合うのも私には無理だった。自分の恋愛に対する認識が歪んでいると思った。もうこれ以上、自分の落ち度だとは思いたくなくて、自分の力ではどうにもならない何か根本的な原因があると誰かに言ってほしかった。

私の状態をうまく表現する術がないか検索したら、ある言葉に出会った

「人を好きになるのに時間がかかる」とか、「好きになる人数 平均」とかスマホに打ち込んで、私と同じような人がいないか、こんな私の状態をうまく表現する術がないか、闇雲に検索した。すると、初めて目にする言葉と出会った。

『デミロマンティック』感情的なつながりのある人にのみ、恋愛感情を抱くセクシュアリティ。そこには、自分に思い当たることばかりが書かれていた。私はようやく、「好きな人を見つけなければ」というプレッシャーから解放された。

アセクシュアルの存在は知っていたけど、恋愛感情があるから自分には当てはまらないし、恋愛できないのは努力が足りないせいだとずっと思い込んでいた。でも、“恋愛する人”と“恋愛しない人”の2つに分類する必要はなくて、その中間にいる人だって存在する。

デミロマンティックという言葉の知名度の低さもあるけど、自分の恋愛に対する違和感に気づいて、このセクシュアリティに辿り着ける人は、正直なかなかいないと思う。それに、その人の置かれた環境によっては、わざわざデミロマンティックだと自認しなくても困らずに生きていける人もいるだろう。

でも、もし周りの人と恋愛のペースが合わなかったり、恋愛感情はあるのに好きな人になかなか出会えなかったり、恋愛に対する違和感を感じている人がいたら、どうかこのエッセイが届いてほしいと思う。言葉を知ることで、気持ちが楽になることもあるから。

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デミロマ会議

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