【虎のソナタ】来るべき日を夢見る無観客甲子園 広告、リプレー映像...無駄じゃないんです

【虎のソナタ】来るべき日を夢見る無観客甲子園 広告、リプレー映像...無駄じゃないんです

  • SANSPO.COM
  • 更新日:2021/05/02

最近の天気予報は、本当にすごい。

「試合開始から、しばらくすると急に雨が降り出すそうです。雷雨になるらしく、九回までプレーするのは無理みたいですよ」

トラ番キャップ・長友孝輔がスマホの天気予報とにらめっこしながら教えてくれた。

こんな晴天なのに?

さすがに、きょうは外れるでしょう?

まもなく、後輩の言葉を信用しなかった自分が恥ずかしくなるほどの豪雨が甲子園を襲った。稲光。暴風。銀傘をたたく轟音(ごうおん)。横殴りに吹き付ける雨粒が“屋根の下”の記者席まで飛んでくる。

これは、野球なんてやっている場合ではない。ノーゲーム、やむなし。

無観客で良かった。初めて、ガラ~ンとしたスタンドをマイナスに感じない日がやってきた。あの豪雨の中、逃げ惑う大観衆を見ずに済んだから。せっかく見に来たのに、三回途中に“消化不良”で家路につくガッカリムードを感じずに済んだから。

それにしても、無観客試合はいろんな思いが頭の中を交錯する。

怪物ルーキー、佐藤輝のフルスイング。ナマで見せてあげたい。やっぱり。音が違う。

矢野監督がリプレー検証を要求。審判団が別室で確認作業をしている間に、センターのビジョンには何度も何度も、マルテがミットを伸ばして捕球した瞬間を、鈴木誠が一塁ベースを駆け抜けた瞬間を映し出す。これって、いったい誰のため? 本来ならアウトかセーフか、スタンドが一喜一憂するが、そのファンは一人もいない。

誰のために…。電気代の無駄やないか、と漏らしたら、周囲の方々に笑われた。すべてお客さんが入っていると想定して、サービスは継続されているのだとか。

一塁側のカメラマン席後方スタンドに仮設舞台が設けられ、トラッキーやラッキー、タイガースガールズが踊っているのも、ファンがいるのを想定して。ライナービジョンに広告が流れるのも、そこにファンがいるのが見えるから。

誰もいないのに、来るべき楽しい日を夢見て、みなさん、準備しているんやなぁ…とキャップ長友に話しかけると、意外な答えが返ってきた。

「誰もいないわけではないです。ほら、新里の友だちだけはスタンドで見てますよ」

何? サブキャップ新里公章の友だちが、無観客の甲子園に紛れ込んでいるのか?

長友が指さす先にいたのは、黒い衣装の…カラスやないかい。

「お客さんはいなくなっても、あのカラスはずっといます。多分、新里を見ています」

そういえば、新里は過去に2度、甲子園のカラスにお弁当などを奪われた経験を持つ。レジ袋に入れたおにぎりをくわえ去られ、楽しみにしていたヨーグルトを先に食べられ。

通常、一度でもカラスに盗まれたら、警戒を厳重にするものだが、心優しい新里は違う。カラスが奪いやすいように(?)記者席に放置した。つまりカラスにとって最高の友だちなのだ。居心地がいいんだろうな、甲子園は。

とはいえ、こんなステキな場所をカラス君に独占させておくのはもったいない。どうか一日も早く、ファンが入れますように。5万人近い観衆で埋め尽くされますように。

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試合前は快晴も、まさかの豪雨へ。この日ばかりは無観客でよかった!?

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