
長野県で、猟銃で撃たれるなどして警察官ら男女4人が死亡するという非常に凶悪な事件がありました。
逮捕されたのは農業をしていた31歳の男、凶器となったのは本来なら猟や害獣駆除などに使われる猟銃でした。
事件が起きたのは、長野県中野市、郊外の住宅地。
殺人の疑いで逮捕されたのは青木政憲容疑者31歳で、警察官ら男女4人を猟銃で撃つなどして殺害した疑いが持たれています。
なぜ男は猟銃を持っていたのか…。
■谷国家公安委員長
「銃のことでございますが、長野県公安委員会から猟銃や空気銃の所持許可を受けていたと報告を受けております」
凶器となった猟銃は、本来なら「猟に使うための銃」として所持が許可されるもので、福島県内でも2289人が4606丁を所持しています。
犯罪に使用されないよう、どう管理されているのでしょうか。
福島県警を取材すると…。
■県警 生活安全部 高橋正樹調査官
「精神的な疾患がある方、医師の診断を受けていただいて、銃を持つにはふさわしくない判断がされれば、そういった方も持つことはできません」
さらに、本人の人格などについて本人以外に広く聞き取り調査が行われます。
■福島県警生活安全部 高橋正樹調査官
「ご近所の方とかご友人の方とかにお話を聞いたり、ご家族の方からお話を聞いたり、そういった調査を実際には行って、この人に許可をして大丈夫なのかということは、重ね重ね確認しないと判断仕切れないというのが現状です」
猟で銃を使う人たちがクマなどの害獣の駆除を担う大切な役割もありますが、福島県警は地域の安心安全のため厳しい審査の目を光らせています。
そして、今回の事件のもう一つの特徴は閑静な住宅地で起きたという点です。
そのため、急遽、周辺の住民たちが近くの中学校の体育館に避難することになり、不安な一夜を過ごしました。
■住民
「これでようやく家に帰れるのでほっとしました。ちょっと信じられないですね。普通に普段静かな場所なのでまさかという感じです」
突発的に、身近で起こりうる凶悪事件。
身を守るためにとるべき対応策があります。
万が一、近所で立てこもり事件が発生したら、私たちはどう行動すればいいのでしょうか。立てこもり事件などに対応する福島県警刑事部捜査一課に聞きました。
まず大前提として
・警察の指示や誘導に従って現場や犯人と思われる人には絶対に近づかないで下さい。
・避難所に行くのと自宅にとどまるのとどちらがいいのかという点では、今回のように銃であればある程度遠いところまで攻撃ができるので、可能であれば現場から離れた避難所に逃げる、子どもなどがいればなおさら遠くに逃げてほしい、ということです。
ただ足が不自由な高齢者などがいれば、無理せず家にとどまって下さい。
家の中では、出入口付近や、外から見える窓際は避け、しっかりカギをかけることが大切です。
普段はのどかな地域で起こった凄惨な事件、まずはなぜ事件が起きてしまったのか、全容の解明が求められています。
福島中央テレビ