「厚生年金と国民年金」ふつうの夫婦世帯が受け取る受給額は月平均いくらか

「厚生年金と国民年金」ふつうの夫婦世帯が受け取る受給額は月平均いくらか

  • LIMO
  • 更新日:2022/09/26
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9月も後半ですが、まだ少し暑い日が続きます。せわしない日々が続きなかなか大変だと思いますが、皆さんは自分の趣味を楽しむ時間を持てていますか。

筆者は映画を観るのが好きで、最近も映画館に話題の映画を観に行きました。

観客の方たちは自分と同じ30代ぐらいの方もいましたが、60、70歳を過ぎたご高齢の夫婦も多く「定年後にこうして夫婦で映画を楽しめるのは素敵だな」と思ったものです。

多くの映画館が60歳以上を対象にしたシニア割を実施しているように、年金生活を主とする高齢夫婦は映画鑑賞が趣味の一つになっているのかもしれませんね。

しかし、例えシニア割があるとしても一回映画を観るのに1100円はかかります。「年金だけでは生活できない」と言われる令和の時代。年金収入だけで、夫婦で日々の生活と趣味を楽しむ余裕は持てるのでしょうか。

そこで今回は、厚生労働省の年金に関する調査を元に今の高齢者夫婦の年金生活事情について深掘りしていきたいと思います。

【注目記事】年金を増やしすぎた夫婦を待つ悲劇。手遅れになる前に知っておくべき繰下げ受給の仕組み

1. ふつうの夫婦世帯が受け取れる年金の種類は?

最初に、今の高齢者が受け取っている年金の種類について、年金制度の仕組みを元に見ていきましょう。

日本の年金制度は2階建て構造と言われています。1階部分は国民年金(基礎年金)で、2階部分が厚生年金となっています。

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出所:日本年金機構「国民年金・厚生年金保険 被保険者のしおり」(令和4年4月)、厚生労働省「日本の公的年金は『2階建て』」をもとに、LIMO編集部作成

厚生年金は、会社員や公務員が国民年金の上乗せで加入するもので自営業や専業主婦の方は加入できません。

そのため、働き方別に受け取れる年金の種類は以下のとおりになります。

自営業やフリーランス、専業主婦(主夫)など:国民年金のみ

公務員や会社員など:国民年金+厚生年金

【一覧表】夫婦が受け取れる年金とは?仕組みや受給額を写真で確認する

2.  国民年金の受給額、みんなどのくらい受け取っている?

将来受け取れる年金の種類が確認できたので、さっそく厚生労働省の「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとに、国民年金の受給額から確認していきましょう。

2.1 国民年金の平均月額

<全体>平均年金月額:5万6252円

<男性>平均年金月額:5万9040円

<女性>平均年金月額:5万4112円

2.2 国民年金月額階級別の老齢年金受給者数

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出所:厚生労働省「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概要」をもとにLIMO編集部作成

1万円未満:7万4554人

1万円以上~2万円未満:29万3600人

2万円以上~3万円未満:92万8755人

3万円以上~4万円未満:284万2021人

4万円以上~5万円未満:466万3638人

5万円以上~6万円未満:776万979人

6万円以上~7万円未満:1483万5773人

7万円以上~:188万2274人

国民年金の受給額は、受給者数で見ると6万円台を受け取られる方が多いようです。

日本に住む20~60歳未満の全ての人に加入義務があり、保険料も一律のため国民年金の受給額はそれほど個人差が出ていませんね。

ただし、学生時代に年金保険料の納付免除を受けていた場合等で納付期間が40年に満たない場合は、その分受け取れる年金額も少なくなります。

保険料の未納期間がある方は後から追納もできますので、もし今支払う余裕があるという場合は追納しておくと将来の年金額も満額に近づけるので安心ですね。

3. 厚生年金の受給額、みんなどのくらい受け取っている?

続いて、厚生労働省の同資料を元に厚生年金も確認しましょう。

3.1 厚生年金の平均月額

<全体>平均年金月額:14万4366円

<男性>平均年金月額:16万4742円

<女性>平均年金月額:10万3808円

※国民年金の金額を含む

3.2 厚生年金月額階級別の老齢年金受給者数

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出所:厚生労働省「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概要」をもとにLIMO編集部作成

1万円未満:10万511人

1万円以上~2万円未満:1万8955人

2万円以上~3万円未満:6万6662人

3万円以上~4万円未満:11万9711人

4万円以上~5万円未満:12万5655人

5万円以上~6万円未満:17万627人

6万円以上~7万円未満:40万1175人

7万円以上~8万円未満:69万4015人

8万円以上~9万円未満:93万4792人

9万円以上~10万円未満:112万5260人

10万円以上~11万円未満:111万9158人

11万円以上~12万円未満:101万8423人

12万円以上~13万円未満:92万6094人

13万円以上~14万円未満:89万7027人

14万円以上~15万円未満:91万3347人

15万円以上~16万円未満:94万5950人

16万円以上~17万円未満:99万4107人

17万円以上~18万円未満:102万4472人

18万円以上~19万円未満:99万4193人

19万円以上~20万円未満:91万6505人

20万円以上~21万円未満:78万1979人

21万円以上~22万円未満:60万7141人

22万円以上~23万円未満;42万5171人

23万円以上~24万円未満:28万9599人

24万円以上~25万円未満:19万4014人

25万円以上~26万円未満:12万3614人

26万円以上~27万円未満:7万6292人

27万円以上~28万円未満:4万5063人

28万円以上~29万円未満:2万2949人

29万円以上~30万円未満:1万951人

30万円以上~:1万6721人

厚生年金は受給額平均が月約14万円ですが、男性約16万、女性約10万円と男女の平均額が大きく異なっていますね。

これは、厚生年金の受給額は現役時代の収入に左右されることが原因と考えて良いでしょう。

厚生年金の保険料は収入に応じて異なります。収入が多い人ほど、納める保険料も高くなりますが、その分将来受け取れる年金額も多くなるという訳です。

今の高齢者が現役世代の時代は働く女性が少なかったため、このように女性の厚生年金は男性よりも平均受給額が低くなっていると考えられますね。

4. 一般的な夫婦の年金受給額は?

ここまで、国民年金と厚生年金それぞれの受給額状況について見てきました。では、実際に高齢者夫婦は月にどのくらいの年金を受給しているのでしょうか。

厚生労働省によると、令和4年度の一般的な夫婦の年金受給額は以下のとおりと公表されています。

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出所:厚生労働省「令和4年度の年金額改定についてお知らせします」

平均標準報酬(賞与含む月額換算(43万9000円)で40年間就業した場合に受け取り始める年金(老齢厚生年金と2人分の老齢基礎年金(満額))の令和4年度の受給額は21万9593円です。

年金収入だけで月約22万円と聞くと、夫婦2人ならなんとか生活できそうという印象を持つ方も多いでしょう。

しかし、総務省統計局「家計調査年報(家計収支編)2021年(令和3年)」によると、65歳以上の夫婦のみの無職世帯の月の支出は26万3718円です。

これでは月約4万円の赤字になってしまいますよね。余裕のある生活どころか、色々と生活を切り詰めなくていけなくなりそうです。

また、生活費以外に介護費用なども必要になる可能性があることを考えると、年金以外に潤沢な老後資金を用意しておく必要があると言えそうです。

5. 老後資金の準備とは

一般的に潤沢な老後資金といえば2000~3000万円と言われることも多いですし、そう聞くとハードルが高そうで「自分はそんなに準備できるのだろうか?」と不安になる方も多いと思います。

2000万円を貯めるにしても、貯金だと30年間毎月5万5000円ずつ積立しなくてはいけません。

しかし、今は貯金ではなく投資をしてお金を増やしていく時代です。

例えば、つみたてNISAやiDeCoなどを活用して年平均5%で30年間2万5000円ずつ積立投資できれば、老後資金2000万円を準備できる期待もできます。

現役世代の今も老後を迎えた時も、自分の好きなことを楽しめる時間を持っておきたいですね。楽しみを持てるような環境でいられるよう。早くから老後資金の準備を始めてみてはいかがでしょうか。

参考資料

厚生労働省「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」

厚生労働省「令和4年度の年金額改定についてお知らせします」

総務省統計局「家計調査報告(貯蓄・負債編―2021年(令和3年)平均結果-(二人以上の世帯)」

鶴田 綾

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