
医薬品としての承認を受けていないサプリメントを「がんに効く」とうたって販売したなどとして、神奈川県警生活経済課と金沢署は21日、医薬品医療機器法違反(無許可販売・貯蔵)の疑いで、健康食品製造販売業「日本食菌工業株式会社」取締役の女(53)=横浜市南区高根町4丁目=、同じく取締役の女(51)=同区中村町5丁目=の両容疑者を逮捕した。
逮捕容疑は、共謀して昨年12月~今年2月、「姫マツタケ」を成分とするサプリ「姫マツタケ顆粒(かりゅう)10日間お試しセット」などについて「抗がん成分が含まれている」「親指大の腫瘍が99%がなくなった」などと効能をうたい、医薬品として県内外に住む男女4人に計約11万円で無許可で販売したほか、同月に販売目的でサプリなど129点を貯蔵した、としている。
両容疑者は「違反であるとの認識がなかった」「医薬品とは思わなかった」などと供述、共に容疑を否認している。
県警によると、両容疑者は姉妹。同社は2020年6月から今年3月までの間、HPやオンラインショップで効能や体験談を紹介して全国の約900人から計約1億7千万円を売り上げていた。これまでに健康被害は確認されていない。県警は法人としての同社も同法違反容疑で調べている。