
翠富士
〝小兵の星〟だ。大相撲春場所8日目(19日、大阪府立体育会館)、幕内翠富士(26=伊勢ヶ浜)が幕内碧山(36=春日野)を破って無傷の8連勝。幕内で唯一の全勝ターンを決めた。碧山の突っ張りにひるまず押し返し、最後はいなしてから懐に飛び込んで寄り切った。
勝ち越しがかかる一番を前に「意識していないつもりですけど、寝てもすぐ起きちゃって。(今後の展開が)夢に出てきて、千秋楽は10勝3敗で終わってた。(星が)2個消えていて〝どういうこと?〟って(笑い)」。それでも、自身初の中日給金に「すごくうれしいです。突っ張られて口の中が切れて嫌だったけど、何とか勝てました」とニンマリだ。
幕内では身長171センチと最も低く、体重117キロは最軽量。この日は191センチ、189キロの巨漢を撃破した。「勝てば(観客が)オーッとなるので、うれしい。小さくて高校とかで(相撲を)やめちゃう子もいる。小さくても、勝てるところを見せたい。自分は、たまに大きい人に勝つのが気持ちよくて続けてきた」と胸を張った。
幕内で唯一の全勝を守り、1敗力士も小結大栄翔(29=追手風)1人だけ。「このまま単独(トップ)を守れたら。場所を盛り上げていきたい」と意気込んだ。
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