手術明けにコロナ「野球見たくなかった」復活したエースがプロへ最後のアピール

手術明けにコロナ「野球見たくなかった」復活したエースがプロへ最後のアピール

  • 西日本スポーツ
  • 更新日:2020/09/16
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福岡六大学野球の秋季リーグ戦(西日本新聞社後援)は19日、福岡市の福工大野球場で開幕する。今年は新型コロナウイルスの感染拡大の影響で春季リーグ戦が中止となり、2季ぶりの開催。昨春からの3連覇を狙う九産大は、左肘手術から復活したエース岩田将貴(4年・九産大九州)がプロ入りをアピールする好投を期す。

9月中旬にあった福岡大とのオープン戦。15カ月ぶりの実戦マウンドで、岩田は喜びをかみしめていた。「去年の今ごろを考えると、信じられなかった。試合のマウンドに立てたのがうれしかった」。持ち前の制球力で打者3人を打ち取った。

2年時は春季リーグ戦のMVPに輝き、全日本大学選手権4強の原動力となったが、3年春のシーズン後の8月に2度目の左肘手術を受けた。左肘の靱帯(じんたい)再建手術(通称トミー・ジョン手術)。復帰まで時間がかかるのは承知の上で「大学の先まで考えて」と決断した。

松坂大輔(西武)ら多くのプロ選手も受けている手術で、厳しいリハビリは左手でグー、チョキ、パーをつくることから始まった。年明けにはキャッチボールができるようになったが、今度は新型コロナウイルスが復帰への障害となった。

今春はチーム練習ができず、個人的な自主練習に限定された。50メートルまで投げる距離を伸ばす計画だったが、場所もなくキャッチボールと壁当てだけの日々。6年連続で出場していた全日本大学選手権、春季リーグ戦は次々と中止となった。

「春で引退する4年生の顔が浮かんだ。どう声を掛けたらいいのか分からなかった」。自身のリハビリも大幅に遅れた。当初から春季リーグ戦はベンチに入らない予定だったが、チームメートの心中を考えると気持ちは沈んだという。

コロナ禍とも重なったリハビリ期間を「野球を見たくなかった」と振り返るが、プロへの強い思いは不変だった。「社会人を経たらプロでやる期間も短くなる。できるだけ長くプロでやるなら、大学卒業後がいい」。夢が心の支えになった。

大学の集大成となる今秋。リーグ戦の登板は昨春以来となる。「(オープン戦は)まだまだイメージ通りじゃなかった。リーグ戦では100パーセントに近い投球を見せたい」。帰ってきたエースはプロにアピールすると同時に、チームを明治神宮大会へ導く覚悟を決めている。(前田泰子)

◆岩田将貴(いわた・まさき)1998年6月16日生まれ。福岡市出身。吉塚小1年から「吉塚クリッパーズ」でソフトボールを始める。吉塚中では硬式の「福岡ボーイズ」で投手に。福岡・九産大九州高では1年夏からベンチ入り。1年秋の九州大会4強入りし、翌春の選抜大会に出場した。3年夏は福岡大会4回戦で八女工に0-1で惜敗。178センチ、77キロ。左投げ左打ち。

九産大で岩田とバッテリーを組む揚村もプロ志望届を出すことを決めている。2年春から正捕手となり、打撃でも3年春に中軸を任されるなど持ち前の勝負強さを発揮。2年秋と3年春にベストナインに選ばれたリーグを代表する捕手は「送球の速さと野手の間を抜く打球をアピールしたい。最後のシーズンは首位打者を狙いたい」と個人タイトルも目標に掲げた。

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