府準絶滅危惧種カヤネズミの営巣地、国交省が誤って刈り取る 工事利用で

府準絶滅危惧種カヤネズミの営巣地、国交省が誤って刈り取る 工事利用で

  • 京都新聞
  • 更新日:2021/10/14
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誤って刈り取られたオギ原。カヤネズミの営巣地だった(9月20日、京都市伏見区・桂川河川敷)

国内最小のネズミで、京都府の準絶滅危惧種カヤネズミが生息する京都市伏見区の桂川河川敷で、営巣地となっているオギ原を国土交通省が誤って刈り取っていたことが分かった。保護活動に携わる市民団体は「これからが繁殖期のピークなので個体数の減少が心配」と困惑している。

カヤネズミは体長6センチほどで、オギなどの葉を球状に丸めて巣を作り、春と秋に子育てする。桂川河川敷は西日本で有数の生息地となっている。

保護活動を続ける市民団体「全国カヤネズミ・ネットワーク」(西京区)のメンバーが9月中旬に現地を訪れた際、伏見区納所の宮前橋付近約3千平方メートルのほか、川岸に群生するオギ原の一部などが刈り取られているのを見つけた。

同団体によると、除草されたエリア以外でも繁殖はしているが、刈り取られた場所では近年、巣が多数確認されていたという。

同団体の話では、これまで除草が行われる前には、河川敷を管理する国交省淀川河川事務所から事前に連絡があり、同団体が巣の位置や繁殖期などの情報を伝達していた。今回、連絡はなかったという。

同事務所桂川出張所によると、桂川の河道掘削の土砂置き場などとして9月上旬に刈り取った。同出張所は河川敷の管理について昨年、別の出張所から管轄を引き継いだが、その際にカヤネズミへの配慮について引き継ぎができていなかったという。同出張所は「貴重な生息域ということを把握できておらず申し訳ない」と謝罪。今後除草する場合は、以前のように団体と連絡を取り合う方針という。

カヤネズミの生息場所は近年、クズなどのつる植物や外来種の繁茂で環境が悪化し、全国的に個体数が減っている。「全国カヤネズミ・ネットワーク」代表で滋賀県立大非常勤講師の畠佐代子さん(52)は「工事はやむをえないが、できれば巣のある一帯は避けてほしかった。営巣に適した環境だったので、秋の繁殖に影響がでないか心配」と話した。

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