秋田県内の最低賃金について話し合う審議会は5日、最低賃金を31円引き上げるよう秋田労働局に答申した。引き上げ額は、目安に1円上乗せされていて、引き上げ幅はこれまで最も高くなっている。
審議会は秋田労働局の諮問を受け、労働組合の代表や企業の経営者など15人が県内の最低賃金の引き上げ額について協議してきた。
最低賃金は毎年、国の「中央最低賃金審議会」が地域別に改定の目安を示していて、ことし秋田県は30円、率にして3.3%引き上げる指針が示された。
5日の審議会では、経営者側から「賃金の大幅アップは経営環境に悪影響を与える」との意見が出され、委員の採決となった。
その結果、賛成多数で、秋田県の最低賃金は現在の822円から31円引き上げて853円とするよう決め、秋田労働局に答申した。引き上げ額31円は、国が示した指針より1円高く、県内では過去最高の上げ幅となる。
改定額は、早ければ10月1日から適用される。