その名も「孫に食べさせたくて」 水車で精米のコメに込めた思い 京都・美山

その名も「孫に食べさせたくて」 水車で精米のコメに込めた思い 京都・美山

  • 京都新聞
  • 更新日:2022/06/23
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精米に用いる水車。そばを流れる西川の水を動力源に、時間をかけて精米していく(京都府南丹市美山町鶴ケ岡)

清流で育まれたコメを水車で精米する取り組みが、京都府南丹市美山町の鶴ケ岡地区で進められている。高値で日本料理店に納められるコメは、その名も「孫に食べさせたくて 美山のこしひかり」。品質にユニークな名称が相まって、注目度が増しているという。

市農業委員会が地域再生の一環で手がけており、地元の上田純二会長(74)が旗を振る。昨年から「孫に食べさせたくて-」の名前で売り込む。

同地区を流れる西川の水でコシヒカリを栽培する。「孫に安心して食べさせられるコメを」というコンセプトから、農薬はほとんど使わない。朝と夜の寒暖差も、食味の良さにつながるという。

最大の特徴が水車での精米だ。十数年前に上田さんらが中心となって置いた直径4メートルの木製水車を活用。西川の水で水車が回って、きねを動かしていく。

10キロの場合、精米には12時間を要する。機械を使えば数分で済むが、上田さんは「機械の精米による熱はコメのでんぷんに影響し、味わいを落とす」と話す。水車による精米では熱を持たず、本来の風味が保たれる利点があるという。

味を知った京都市東山区と滋賀県草津市の料理店が取引を開始。一般的なコメであれば千~2千円程度で売られている5キロを、4千円近い値で納めている。食味に納得してもらった結果だ。上田さんは「よい値で買ってもらうほど、責任も生まれる」と気を引き締める。

今後、生産者の輪を広げ、インターネット通販などで販路も拡大したい考え。栽培を通じ、都市との交流もしたいという。上田さんは「『孫に食べさせたくて-』の一大産地にし、地域を元気にしていきたい」と意気込む。

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