国際ガールズデー“同期会”。私たちがこのプロジェクトを立ち上げた理由

国際ガールズデー“同期会”。私たちがこのプロジェクトを立ち上げた理由

  • かがみよかがみ
  • 更新日:2022/11/25
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2019年に結成したLadyknows、ランドリーボックス、かがみよかがみ。「女性のエンパワメント」を目的に掲げる3プロジェクトの代表が、10月11日の国際ガールズデーに先立ち“同期会”を開きました。これまでの3年間の振り返りや、結成秘話。それから、今後の課題。台本無視の大盛り上がりの同期会。「来年もまたやろう!」と気持ちを新たにしました。

参加者はこちら

女性のエンパワメントやヘルスケアをテーマとした「Ladyknows」プロジェクトを発足。

「あらゆるワタシに選択肢を」をビジョンに生理やセクシャルウェルネスなど女性が抱える悩みに特化したプラットフォーム「ランドリーボックス」を運営。

朝日新聞社内の新規事業コンテストに応募し、「私は変わらない、社会を変える」をコンセプトにしたエッセイ投稿メディア「かがみよかがみ」を立ち上げる。

2017~2019年、社会にどんな動きがあったのか?

始めに、3プロジェクトが立ち上がるきっかけとなった、2017~19年の社会の動きを、新聞記事を使いながら振り返りました。

セクハラや性被害などの経験について声を上げ社会を変えるという動きの先駆けとなった#

MeToo。2017年に米国のハリウッドから始まり、同年、日本でも伊藤詩織さんの影響で広がりをみせました。

辻さんは「そう考えると、#MeTooからまだ5年しかたっていないんですね。このたった5年だけでも、色んな告発や報道が数え切れないくらいありました。(新聞紙面を見ると)まだこの頃は“セクハラ”って言われ方なのにも驚きました。今なら“性加害”。言葉が変わるだけで、印象もだいぶ変わりますよね」

そして、2018年に東京医大での入試の得点操作が発覚しました。2019年に#KuToo運動がスタート。伊藤さんは「KuTooは私的にすごく画期的なことだと思っている。自分一人だったら『これくらい我慢しなきゃ』と我慢していたことを、声にだしていいって教えてくれた。そして、実際に会社のルールも変えられたってすごいことだよなって思います」と話します。

「言葉って大事だよね」。気をつけている言葉

女性の写真の横に「俳優」と表記されていることに言及する辻さん。「女性〇〇という表記も少しづつ変化してきましたよね。女優、女性社長、リケジョ・・・など、男性には言われない表現がアップデートされてきているように思います。言葉の使い方ひとつで、意識へのすり込まれ方が変わってしまうので大事ですよね」と話します。

時代によって使わなくなった言葉について、伊藤さんは「新聞社では、確か10年くらい前に『顔写真』のことを『雁首(がんくび)』って言うのはやめようってなったんですよ。逆にいうと10年前まで、当たり前に『がんくび』って言ってた。無意識に使っている言葉なので、遺族の前でぽろっと出たりして、それが問題になったんですよね」

辻さんは「そこまで強い言葉ではないですが、私もターゲット、消費者という言葉は使わないようにしています。人を何かの的みたいにいう言い方に違和感があるというか。生活者という言葉を使っています」

西本さんも「言葉は大事ですよね。今まで夫のことを“主人”って呼んでいた友人が、『今まで気づかずに使っていたけど、確かに“主人”って変だよね。こういう呼び方やめようと思う』と言っているのを聞いたときは、うれしかったなあ」と話します。

なぜこのプロジェクトを立ち上げたの?

Ladyknowsの辻さんから、プロジェクトを立ち上げたきっかけについて話しました。

「2018年に書籍を出す予定だったんです。だけど本の帯に『女子大生“なのに”クリエイティブディレクター』と書かれたことに違和感があった。クリエイティブに関する本だったので、私自身が当時大学に通っている学生だったことは書籍の内容には関係のない事。もし私が男性だったら"男子大生"とはきっと書かなかったであろうその言葉を、まるでブランドかのように、そして同時に"女子大生"にはクリエイティブ職は担えないであろうという偏見と共に、何の悪気もなく帯にでかでかと掲げられたことは、当時の私には衝撃でした。それに関する議論をする中でも、出版社さんから驚くような蔑視発言をたくさん受け、結局その書籍の出版は取りやめとしました。傷ついたけれど、このことが自分のなかで大きなターニングポイントになった。おかしいと思ったことはちゃんと可視化していかないといけないなと思って。それで、「自分を知る、女性を知る、社会を知る」というコピーで2019年4月にLadyknowsを立ち上げたんです。」

続けて、ランドリーボックスを立ち上げた西本さんは

「私自身の体験がきっかけになっています。私は、子どもを持ちたいという気持ちも、結婚願望もないんですね。そのことを結構オープンに言っていた。あるとき、なかなか会えなかった親友に再会して彼女が不妊治療で苦しんでいたのを知ったんです。『価値観が違うから理解してもらえない』と親友は感じ、ずっと秘めていたんじゃないか、私の言葉が辛かったんじゃないかと。私は、自分のスタンスを話していただけですが、その言葉が時に、そうじゃない人を傷つけてしまう可能性があると気づいて。言葉ってこわいなと。だからと言って、何も言えなくなるのは違う。そこで、色んな立ち位置、価値観の人に、記事を書いてもらうことで、それぞれが違う価値観を知り、尊重し合えたらと思ったんです。それがランドリーボックスのコンセプトである『あらゆる私に選択肢を』につながります」

かがみよかがみを立ち上げた伊藤さんは「私は元新聞記者なんですけど、新聞記事ってデータがないと記事にならない。でもデータとして積み重なるのって時間がかかるんですよね。今困ってる人の声ってなかなか可視化されないよなっていう思いがあって、自分たちに書いてもらうサイトを作ろうって思ったんです。ただ、こんなに強いサイトになるとは思っていなかった。私が『社会を変えるぞ-!』と言って旗揚げしたのではなくて、集まってきたのが『社会を変えていきたい!』という声だったんです」

3プロジェクトとも、3人の“違和感”を起点に立ち上げられたプロジェクトだという共通点があることがわかりました。

これからの課題は、バックラッシュ(反動)にどう向き合うか

これからの課題についても話は及びました。

伊藤さんは、朝日新聞の過去記事で、1986年にはすでに「夫婦別姓を望む声」という投書が掲載されていたということに触れ「1986年に比べたら、女性の声の音量も大きくなってきたのかなと思います。これからどう人数を増やしていくのかが課題なのかなと思いますね」

辻さんは「そうですね。声をあげてくれた方をどう守っていくか。バックラッシュ(反動)とどう向き合っていくか」

西本さんも同意します。「こうした問題に向き合おうとしている企業が増えてきたのは良いことですよね。でも、まだ発信するのが怖いと思っている企業も多い。炎上している案件をみると、一歩間違えるとこうなるのかと思うと手を出しにくいのかもしれない。

だからこそ、個人も企業も当事者として声を上げようとしている人たちを助け合えるような、悩みも含めて腹を割って話せる場所があればいいなと感じます」

辻さんも「どうしても"完璧"を求めてしまうんですよね。でも、企業の中にいる人だって人間だから、間違えることだって当然あると思うんです。偏見はいつだって無自覚なもので、誰だって持っているものだから。もちろん間違いの域を超えた許されないラインはあるという前提ですが、完璧な"先生"なんて誰もいない訳で、断罪するよりも指摘しあい学び合う姿勢が今の時代には必要なのではと思います」

あっという間の90分間の同期会。「また来年の国際ガールズデーで1年間の成果の振り返りをしよう!」と再会を約束しました。

かがみよかがみ編集部

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