【子宮筋腫】症状や治療法は? 定期的な婦人科検診で早期発見を!

【子宮筋腫】症状や治療法は? 定期的な婦人科検診で早期発見を!

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  • 更新日:2023/11/21
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30代女性の4人にひとりが発症するリスクのある病気、「子宮筋腫」。専門家の先生が症状や治療法について解説してくれました。

■子宮周りの病気について伺ったのは…....

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クレアージュ東京 レディースドック クリニック 婦人科顧問

大島乃里子先生

おおしまのりこ/医学博士。東京医科歯科大学周産・女性診療科講師。婦人科腫瘍のほか女性医学の専門医でもあり、女性の生涯におけるヘルスケアを担う。日本産科婦人科学会・日本婦人科腫瘍学会専門医。

【子宮筋腫】\筋肉組織にできる良性の腫瘍。30代女性の4人にひとりが発症/

過多月経、月経痛、不正出血などつらい症状があれば治療を

「子宮筋腫の症状は発生する部位や大きさによってさまざまです。子宮の内側にできると小さくても痛んだり、過多月経の要因になるのに対し、子宮の外側だと巨大化するまで気づかないことも。良性の腫瘍ですが、症状がつらければ治療を!」(大島先生)

月経が来る度に大きくなるから、定期的な婦人科検診が必須

「子宮筋腫は女性ホルモンの作用で、月経の度に大きくなります。巨大化すると周囲の臓器を圧迫して下腹部痛、腰痛、排尿障害、便秘などに。不妊や習慣流産の原因にもなります。治療のタイミングを図る上でも年1回の婦人科検診はマスト」(大島先生)

粘膜や筋層など発生の部位で症状も異なる

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漿膜(しょうまく)下筋腫
子宮壁の外側に向かって大きくなる筋腫。5cmを超える大きさでも目立った症状はない。

粘膜下筋腫
子宮の内側の粘膜下に飛び出すようにできる筋腫。小さくても症状が強く、過多月経や不正出血、不妊、流早産の原因になりやすい。

筋層内筋腫
子宮壁を作っている平滑筋の筋層内にできる筋腫。子宮筋腫の約7割を占める。大きくなると過多月経や不妊の原因に。

子宮筋腫の治療法は…

【薬物療法】

薬(ホルモン剤)で女性ホルモンの分泌を抑制し、筋腫を縮小させる方法がある。低エストロゲン状態になって月経もないので、月経痛や貧血症状も楽に。根本治療にはならない。

【手術療法】

子宮ごと取る子宮全摘手術、筋腫のみを取り除く筋腫核出術、腟から挿入した内視鏡手術器具で筋腫だけを削り取る子宮鏡下手術がある。子宮を残したい場合は筋腫核出術、または子宮鏡下手術に。子宮鏡下手術は、径3cm未満の削りやすい筋腫のみに適用。

『美的』2023年12月号掲載
イラスト/ito aya 構成/つつみゆかり、長島理子、有田智子

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